2022年10月02日

The end of TReP

ととら亭移転計画。
TReP(Totoratei Replace Project)

構想7年、制作3年に及んだ僕らの壮大なプロジェクト、
いや冒険の旅は、マスタースケジュール上、
柴又での営業再開をもって終了しました。

しかし、気持ちの上での、本当の終わりは昨夜、
柴又のととら亭を実際に創った方々とのパーティ。

具体的な、このお店の誕生は、2019年の8月に遡ります。
あれは僕がネットで不動産売買情報を検索していたとき。
ふと、駅から徒歩1分、近隣商業地域の物件が目に留まったのです。
しかも値段が破格!(僕らが買えたくらいですからね)

その場所が柴又でした。

実際に検討しはじめた晩の興奮は今でも忘れられません。
土地の形状から簡単な平面図を描き出し、
いろいろ試しているうちに空が白み始めていましたからね。

その時に描いたデザインが、
基本的に現在の自宅と、ととら亭のベースになっているのです。

しかし、それはあくまで、
PCのスクリーン上に映された画像でしかありません。
それを現実の形にするだけではなく、
さまざまな角度から改良を加え、
いま、皆さんを迎える完成形にするには、
多くの専門家の努力と協力が不可欠でした。

だから感覚的には、
僕らがおカネを払って家を建てた、店を作った、というより、
建ててもらった、創ってもらった、という感じなのですよ。

野方のととら亭が引き渡しのとき、
12年近く使った店とは思えなくらいきれいだといわれたのも、
同じように、
いろいろな人に創ってもらった、だから大切にしなくては、
という気持ちがあったからに他なりません。

そうした、いわば恩人の方々へのお礼をもって、
このプロジェクトは本当の終わりを迎えることができる。

trepparty.jpg

どうもありがとうございました。
皆さんが作ってくれたこの店を、
これからずっと大切にして行きます。

ともこ & えーじ
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2022年09月29日

チェコ・スロバキア料理特集が始まります!

いやはや、この仕事を始めて12年余。
旅のメニュー替えは何度めになるか、もう覚えていませんが、
デビュー当時から変わらないのは、
締め切り仕事が午前さまになること。

思えばこれは会社員時代を通して同じかもしれません。
まぁ、当時はトラシューが主な仕事でしたから、
自分の判断で火事場を離れるわけにはいかなかったんですけどね。

ととら亭を始めてからは予算の都合が原因で、
DIY率が急上昇。
実際、確定申告からメニュー作りに、
ウェブサイトの運営までやっている同業者は会ったことがありません。

ともこはともこで手作りマニアですから、
これまたこの2日間、キッチンに籠って黙々と仕込み三昧。

こういうのも似たもの夫婦っていうのかしらん?

移転を機に積年の課題である「働き方改革」を進めるつもりが、
なんだか逆行しているような・・・

いや、これも移転と引っ越しの雑務が片付けば、
ゆっくり本を読める日々がやってくる・・・
と信じよう。

そんなわけで気合の結晶、柴又での旅の特集第2回目は、

チェコ・スロバキア料理特集

秋の夜長にふさわしいメニューで、
皆さまのご来店をお待ちしております。

おやすみなさい。

えーじ

P.S.
げげ、まだ英文のメニューを印刷してなかった!

とほほ・・・
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2022年09月28日

野方のOB

昨夜は先日ご紹介した芝居を観に、
4カ月ぶりの野方へ。

なんか母校を訪れたOBのような気分でした。

僕が細部までデザインし、
11年余に渡って旅を続けたお店は、いま焼き鳥屋さんに。

それはまるで自分の教室の自分の席に、
知らない人が座っているのを見るような、
不思議な感覚でしたね。

開演まで少し間があったので、
10年間住んだアパートに行ってみたら、
ここはまだ誰も入居していませんでした。

いずれも自分の過去であるにもかかわらず、
僕はもう、そこへ入る鍵を持っていないのです。

時は流れ続ける。
それも前に向かって。

奇しくも芝居は不思議の国のアリスを底本にしたもの。

若手の熱演を観ていて、
僕もまた、
時の迷路にさ迷い込んだような気がしてきたではないですか。

ここには別の僕がいて、別のととら亭があって、
そしてまったく別の過去があったような・・・

いや、そもそも本物も偽物もない、
可能性の重なり合いをどこから眺めるのか?
人生というのは、ただそれだけの違いのような・・・

客電が灯り、夜の街に出てもなお、
現実感が心もとなかったのは、
舞台の上に、ハイティーンの、
楽器をプレイする自分を見ていたからかもしれません。

ああ、彼は現実に存在し、
そしてまだ、あの頃のまま生きている。
僕の中で。

なるほどね。
それではもう一度、青臭いプレイを始めましょうか。

えーじ
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2022年09月26日

さぁて、そろそろ・・・ 後編

来年の話をすると鬼が笑うそうですが、
再来年の場合はどうするんだろ?

と、要らぬ心配はさておき、
僕らは具体的な取材計画を立て始めています。

まずは食文化への好奇心を主軸に、
国際情勢や感染症情報などを鑑みながら、
おおむね2〜3年先まで候補地の洗い出し。

そして具体的な渡航地とルートを決めた後は、
必要な情報の掘り下げです。
気ままなバックパッカーのようでいて、
結構まじめに仕事をしているんですよ。

と申しますのもイスラエルやコソボを始め、
アゼルバイジャンとアルメニアなど、
敵対関係にある国々を周るときには、
(戦闘中は近寄りませんよ)
「敵の友は自分の敵」の原則がありますから、
要らぬトラブルに巻き込まれないよう、
いろいろ細かい配慮が求められます。

また、宗教や風習も同様で、
日本の常識が現地の非常識になることも珍しくないので、
これまた事前の心構えが欠かせません。

そして何より、
料理を単独で理解することはできないのですよ。
コンテクストとなる歴史や宗教、自然環境などを絡めないと、
「はぁ〜、おいしかった!」で終わってしまうのです。
これでは旅の食堂の仕事ができません。

そんなわけで、
僕らの旅は出国前のかなり早い時期から始まっています。
とりわけ長期の旅ともなると、
読み込む資料や事前調査も、それなりの量になりますからね。

さて、前編でお話しましたインドネシア、マレーシアや、
オーストラリアなどの取材計画。
皆さま既にお気付きのとおり、
エリアが東南アジアとオセアニアに集中しています。

そのココロは?

ユーラシア大陸を横断するEGTを再来年に控えているから!
この範囲に入らず、
しかし事前に得ておきたい情報を仕入れるエリアを、
前年にプロットしたわけです。

このように現段階での僕らの作業は、
世界地図上で行うパズルのようなものなのかもしれません。
知りたいこと、それを調べる地域、訪れるべき時期、
そしてその組み合わせ。
これらをさまざまな角度で検討しながら、
プランAとそのルートを決めて行くのです。

ま、ふたを開けてみたら、結局プランB、
いやプランCになっていた!
なんてのがお約束のオチなんですけどね。

えーじ
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2022年09月23日

さぁて、そろそろ・・・ 前編

柴又で再スタートして2カ月が経ちました。

小さな課題は山ほどあれど、大問題がおおむね片付いたところで、
僕らは地図を眺めています。

そう、そろそろ本来の自分たちに戻ろうかと思いましてね。
ちょっと早いのですが、来期の事業計画を練り始めているのですよ。
つまり旅人に戻ろうってわけ。

コロナ前の最後の取材が2019年11月-12月に行ったUAEとレバノン。
それから3年近く(結果的にそれ以上!)籠の鳥だったので、
まずは1月下旬にウォームアップから始めましょうか。

で、本格的な料理取材は6月と9月を予定してみました。

行き先?

それはまだ企画段階なのですけどね。
今後、渡航予定地の政変やコロナウイルスが病原性を高めるなど、
不測の事態が起こらなければ、
1月下旬はバリ島のウブドでバケーションかな?
とにかく勘を取り戻さなくては。

これ、実は次の旅の伏線でもあり、
6月は以前から検討していたスマトラ島のパダン料理や、
マレー半島に散在するスパイシーな麺料理、ラクサを調べに、
オリジンといわれるペナン島を訪れてみるつもりなのですよ。

このルートはまず英語が通じないので、
サバイバルレベルのインドネシア語の取得が必須。
マレーシアはそのまま通じるんじゃないかな?
インドネシア語はマレー語がベースですから。
ま、その辺もウブドを機会にぼちぼち齧っておこうと思っています。

次なる9月のプランAはオーストラリア。

北部のダーウィンから入ってレンタカーを借り、
南下しながらエアーズロックを経由して友人のいるアデレードへ。
そこからメルボルンを目指し、船で最終目的地のタスマニアへ渡る。

実のところ、オーストラリアは積年の課題だったのですよ。
ととら亭の足跡をご覧頂けば明らかなように、
いろいろ出かけたアジア・オセアニア圏で、
ここだけ足跡がありません。

それに気付くオージーのお客さまもいて、
「なんでうちだけ来てないんだ?」と睨まれたこともしばしば。
ほんとはニュージーランドに行ったとき、
おカネと時間を使い果たして泣く泣く諦めたのが真相なのですけどね。
今回はそのリベンジでもあるわけです。

とまぁ、地図を見ながらざっくり計画を練り始めてはおりますが、
これらのプランAも全体的に次なる旅の伏線だったりします。

そう、その次の旅というのが・・・

to be continued...

えーじ
posted by ととら at 14:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年09月20日

思い出の雑誌の紙面に

中野区の野方から葛飾区の柴又へ。
 
「ずいぶん離れたところに移転しましたね」

としばしば言われておりますが、
城東はあながち知らない地域ではないのですよ。

と申しますのも、ととら亭で独立する前は、
北千住の、それも荒川の堤防のすぐ脇に、
5年ほど住んでいましたからね。

そのきっかけは一冊の雑誌。

ともこが長患いで入院していたとき、
持って行った物の中に月刊誌「散歩の達人」がありました。
退院して元気になったら、
好きな街歩きにまた出かけようと思いましてね。
そしてその号の特集が偶然、北千住だったのです。

後日、これを参考に訪れた僕らは北千住に一目ぼれ。
「今度はここに住もう!」ということになり、
数カ月後には地元の不動産屋さんを周る素早さ。

そんな思い出のある雑誌ですが、
実は先日、版元の交通新聞社さんから電話を頂きまして、
話を聞けば、「散歩の達人」の取材オファー!

いやぁ〜、何かこの長い旅の縁のようなものを感じましたね。

sanponotatsujin.jpg

散歩の達人 2022年10月号
大特集LOVE鉄道! 首都圏版
9月21日(水)発売

ととら亭は「京成金町線に吹き込む新しい風」のひとつとして、
載せていただきました。

散歩だけではなく、
鉄道やキャンプに興味のある方は書店にGO!

えーじ
posted by ととら at 00:19| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2022年09月18日

アナクロのアナログなアプローチ

2カ月前、
ともこのガラケーが壊れてショップに行ったときのこと。

え? 今どきガラケー?
ってことはLINEもやってない?

いやいや、ここで突っ込まないでください。
お話はこれからなんですから。

で、ケータイショップに行ったのですけどね。
修理を依頼する前に確認されたのが契約内容。

「契約者はご主人ですね?」
「はい」
「それではこのまま手続きを進めさせて頂きます。え?」

ここで顧客情報を表示するディスプレイに、
店員さんは前のめりになり、

「ところでご主人のスマホも大丈夫ですか?」
「・・・?」
「いや、だいぶ古い機種をお使いですので」
「あ、ああ、これですか?」

と僕が取り出したのはiPhone 6s Plus!

「かれこれ・・・7年くらい使っているかな?」
「バッテリーはもちます?」
「普通に使えてますよ。故障したことはありません。
 不便なのは防水じゃないことくらいですね。
 ま、それも必要に応じて防水ケースに入れてますから」
「これを機にiPhone14に変更されてはいかがでしょう?」
「・・・? なぜです?」
「まもなくアップルのサポートが終了するんですよ」
「え? そうなんですか?」

スマホと生命維持装置が同義語の方には想像もつかないと思いますが、
ゲームもSNSもやらない僕には、これで十分なんですよ。
携帯電話といっても置き電話で悪名高いし。
だからサポートが続くのであれば、今後もずっとこれでいい。

しかし、アップルさんのビジネス上、
そうともいっていられない事情は理解できます。

ならば先に聞いてみようかな?

「というわけでさ、ともこもそろそろスマホにする?」
「なんで?」
「LINEとかfacebookなんかが使えるようになるよ」
「あたし、そういうのいらないもん」

だよね。

旅と食、そして人。
アナクロな僕らのアナログなアプローチ。
ととら亭とはそうした仕組みで動いているのでございます。

えーじ
posted by ととら at 16:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年09月15日

Lost and Found

あなたは誰ですか?

そう問われたら、どう答えます?

さしずめ僕なら、「久保えーじです」と答えましょうか。

しかし、相手がまた「あなたは誰ですか?」と聞いてきたら?

次は「柴又で飲食店をやっています」・・・かな?

ところがその相手はまだやめません。
続けて「あなたは誰ですか?」と聞いてくる。

それならこっちも住所や年齢、はてや国籍から血液型まで、
IDに書いてあるようなことを次々と答えて行くでしょう。

そして延々と続くしつこい質問に疲れたころ、
相手は急に質問を変えます。

「あなたは柴又で飲食店をやっているetc,etc,etc
 ・・・の久保えーじなんですね?」

それはここまで僕が答えた内容をひとまとめにしたもの。

にもかかわらず、
確認された僕は「はい」と即答できません。

なぜか?

それは自分の答えたことに違和感を感じているから。

確かに相手がいっているのは僕が答えたものだけれど、
それをひとまとめにしたものが自分自身であるとは思えない。

いや、思いたくない?

では、僕はいったい誰なのか?

この瞬間、
僕らはこのしつこい質問者が自分自身であることを知るのです。

この葛藤は誰しもハイティーンのころに経験するものでしょう。
そしてこのとき、
夢と呼ばれる人生のコンパスを手にしたのではありませんか?

あなたもほら、ちょっと探してみて下さい。
少々さび付いているかもしれませんが、
ポケットの中には、あなたにしか使えない、
あなた自身のコンパスが入っているでしょう?

大人になって、就職して、自分なりの家庭を持って、
しつこく「あなたは誰ですか?」と問われなくなると、
やがて多くの人が、あんなに大切にしていた、
このコンパスの存在を忘れてしまいます。

しかしときおり、この夢というやつを、
大人になっても、就職しても、自分なりの家庭を持っても、
持ち続けている人たちがいるんですよね。

nogatawonderland.jpg

もし、あなたのコンパスが見当たらなくなっていたら、
こんなところに行ってみてはいかがでしょう?

会場を後にしたとき、ふとどこに置き忘れたのか、
思い出すかもしれませんよ。

えーじ

野方ワンダーランド
作:気田睦 演出:大美穂
場所:野方区民ホール 
   東京都中野区野方5-3-1 西武新宿線野方駅南口徒歩5分
2022年9月27日(火) 19:00
      28日(水) 13:00 17:00
料金:前売り・当日 3,000円(全席自由)
posted by ととら at 15:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年09月12日

新しい観光名所

柴又は帝釈天を始め、
寅さんミュージアムや山本邸、矢切の渡しもある観光地。
往時の面影を残す長閑な柴又駅も人気があり、
週末はそこかしこで写真を撮っている方がいらっしゃいます。

しかしながら予想外だったのが・・・

あ、お客さんだ。

僕がアプローチ越しに外を見ると、
お店の正面で中をうかがっている方がいます。

入ってくるかな?

そう思った矢先、
その人はスマホを取り出してファサードに向け、パチリ。
さらにメニュースタンドに向け、パチリ。
そして入り口に向かって歩き始めました。

「ともこ、1名さまご来店だよ」

と声をかけつつもう一度見れば、
今度はコンクリートの通路の中ほどで入り口をパチリ。

へぇ、ととら亭のデザインにここまで興味を持ってくれるとは。
作った甲斐があるってもんだ。

間もなくその人はアプローチに入ろうとしています。
僕はおしぼりを出す準備を始めました。
しかしいつまでたっても聞こえないのが内ドアの開く音。

ん? どうしたんだ?

そこでもう一度目線を戻すと、
なんと暖簾をバックにセルフィーとな!

「えーじ、お客さんは?」
「いま外ドアのところで写真を撮って・・・あれ?」
「1名さまじゃないの?」
「あれ〜?」
「どうしたのよ!」
「いなくなっちゃったんだ」
「へ?」
「今しがた暖簾をバックにセルフィー撮ってたんだけど、
 急にいなくなっちゃった」
「見間違いじゃないの?」
「まさか! すぐそこまでほんとに来てたんだよ。
 パチパチ写真を撮りながら」
「じゃ、帰っちゃったの? 入らずに?」
「む〜・・・どうやらそうらしい」

というわけで、
ととら亭も、はや柴又の観光名所となったようでございます。

えーじ
posted by ととら at 00:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年09月09日

悲しき定量評価 後編

僕がなぜ、
今さら人間の定量評価に疑問を投げかけているのか?

それはこの価値観を取り込んだ結果、
悩んでいる人がとても多いからなのですよ。
ととら亭で話をしていても、
とりわけ30歳から40歳前後にかけて、
それぞれのランキングの狭間で、
揺れ動いている方が少なくありません。

共通しているのは、このランキングレースが、
遠い雲の上の存在をライバル視したものではなく、
身近な人と自分を比較するところから始まること。

職業、職位、年収から住環境、家族構成、
はてや何らかのスキルにファッション、容姿など、
対象はさまざまです。

で、自分はAさんより上だけど、Bさんより下だと自己評価する。
となるといったい何位?

そしてこれを拡大解釈し、単純に極論化したものが、
いわゆる「勝ち組・負け組」というグルーピングです。

僕はこうした話を聞くたびに、素朴な疑問を持つのですよ。

前編でもお話しましたけど、
ひとりの人間というのはとても複雑なものです。
それが先に挙げた一尺度だけで、
私は何点、あの人は何点という具合に、
定量評価できるものでしょうか?

一例をあげると、
学歴や仕事のスキルと人格というのは、
ほとんど関係ないんじゃないかしらん?
もしそうした一般的な認識が正しいのであれば、
それこそ霞が関や永田町は聖人君子で溢れ返っているはずでしょ?

その意味と残酷さを承知の上でランキングに飛び込むのであれば、
それはそれで生き方の問題です。
しかし、この本質を事前に理解するのは少々難しい。

故に、オリンピックなどで年端もいかない若者が、
このレースにしのぎを削っているのを見ると胸が痛むのです。
いや、結果は関係ありません。
なぜなら敗北は言わずもがな、
たとえ勝ったにせよ、スキルを維持するプレッシャーは、
精神的な訓練を受けていない若者にとって耐えがたいものでしょうし、
若さは当然限界がありますから、
遅かれ早かれ「落ち目」と呼ばれる敗北は避けられません。

社会には競争的な要素がある。
需要と供給が比例しない限り、この現実は否定できません。
そしてそれがイコールになる日は永遠に来ないでしょう。

しかし、競争がすべてではないし、
競争の勝利が必ずしも幸福を約束しているわけでもない。
これもまた事実なんですよ。(でしょ?)

話をミクロに戻しましょう。
僕は個人事業主として、12年以上に渡ってととら亭を運営しています。
その結果、精神的にはかつて携わったどの職業のときより楽になりました。
(肉体的にはややハードになっちまいましたが・・・)

なぜか?

それは競争という選択肢を取らなかったからです。

僕は他のお店の集客数や売上高に興味がありませんし、
孫正義さんの社会的地位や年収を羨ましいとも思わない。
グルメサイトの星の数に至っては、まったく関心がない。

僕らはととら亭という場で僕ら自身のプレイをし、
旅を続けていられれば、それだけでいい。

そう、シンプルに生きているのでございます。

えーじ
posted by ととら at 13:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記