2015年11月27日

第3回研修旅行 その2

今、チェンマイに居ます。

今日は僕たちにとって、
本当の意味で、久し振りの休日でした。

毎週定休日はあるものの、仕込みやデスクワークなど、
営業日には出来ない仕事をやらねばならんので、
少なくとも半日はお店で何かしているのですよね。

取材旅行でさえ出発してからも、
調べ物やらノート書きやらでオフと呼ぶには程遠い状態。

それが研修では、
クッキングクラスに参加することが唯一のタスクですから、
気分的に大分違います。

そこで今更ながらに気が付きました。

オンとオフの違いはですね、
「何時までにこれをやらなければならない」
ということの有無ではないでしょうか?

皆さんもご存じの通り、オンの日はまさにこの連続でしょう?
あれやらこれやら、
次から次へと「やらねばならん」ことがやってきます。
一日に何回時計を見ているか、
数えてみたら気が遠くなるかもしれません。

なので今日は、
時間との主従関係を普段とは逆転させてみたのです。

そうするとほら、
当たり前と言えば当たり前ですけど、
時計を見ることがなくなるのですねよね。

ん〜・・・かなりリラックスしました。

さて、話をミャンマーに戻しましょう。

タイ最北端の国境の街、メーサイから出国して、
ミャンマーのイミグレーションを抜けた後、
タチレクでの最初のミッションは宿探し。

一般的な海外旅行では移動手段から宿、
はてやレストランまで決まっているケースも珍しくありませんが、
僕らのスタイルは出たとこ勝負が基本。

不安じゃないか?

いや、その逆なのですよ。

「決まっていること」というのは、
先のオンとオフの話ではありませんが、
「いついつまでに、何々をしなければならない」
すなわち、未来における「拘束」でもあります。

ですから「宿を予約」していれば、
チェックインの時間までにそこまで「行かなければならない」でしょ?

しかし、出たとこ勝負であれば、
無理をして移動する必要はありませんし、
近くでより良さそうな宿を見つけた時に、
「ああ、あっちの方に泊りたかったな!」ともなりません。

要は常に自由なんですよ。

で、どうやって見つけるのかというと、
Booking.comのようなサイトの情報を参考にすることもありますが、
何処の街にも大抵、安宿が集まっているエリアがあります。
特に国境の街であれば、
怪しげな売春宿から、それなりにリッチなホテルまで、
選択に事欠くことはあまりありません。

今回は事前に調べていた地図から、
国境を抜けて東側のエリアに広がる市場の中に、
手頃な宿があるに違いないと当てを付けていました。

そこで声をかけて来るトゥクトゥクライダーや、
タバコとバイアグラの売人を笑顔でやり過ごしつつ、
10分ほど歩いていると、

「あ、あそこに宿の看板が出ているよ。」

そこにはThe NICH Hotelとあります。
ファサードの佇まいからして中華系でしょう。
早速フロントの女の子に声をかけてみました。

「こんにちは。
 二人なんですけど、部屋はあります?」
「はい。」

OK、英語が通じるじゃん。

「タイバーツは使えます?」
「使えます。」
「ツインかダブルで幾らですか?」
「エアコン付きがいいですか?」

朝晩は結構涼しいけど、日中はまだ暑いな。

「エアコン付きがいいですね。」
「一晩700バーツです。」

ってことは、今のレートで概ね2,400円くらいか・・・

「OK、それでは部屋を見せてもらえます?」

ホテルはフロントのある建物の裏に別棟で建っていました。
しかもかなり新しくてきれいなのが。

部屋は広く、電気シャワーだけどお湯は出るし、
セキュリティーも問題なし。
エアコンは動く・・・な。お、テレビや冷蔵庫まである。
すごい豪華じゃん。(僕たち基準でね)

「どう?」
「ああ、いい感じだ。ここにしよう。」

そんなこんなでチェックイン。

長い移動で疲れており、お腹も空いていたので、
顔だけ洗って近くの食堂へ。

英語もタイ語も全然通じませんでしたから、
最後の手段の指差しオーダー。
注文したのはフィッシュボールみたいのが入っている汁ソバと、
赤っぽいスープの汁ソバ。
これと水をもらって約400円くらい。

何だかよく分からないけど、取り敢えず美味い!
二人ともすごい勢いでかっこんで、
そそくさと宿へ。

時刻はまだ14時。
結構暑いし、寝不足でもあったから、
シャワーを浴びて約3時間半の気絶。

起きてまだ明るいうちに、今度は夕食を食べに出かけました。
(さっきは小腹満たし程度の量だったのですよ)
ところが飲食店が殆どないじゃありませんか。
この市場で働いている沢山の人たちはどうしているのかしらん?
ちょろっと覗いて見るに、皆さん、お弁当持参のよう。
普通なら市場の周りには飲食店が犇めいている筈なのですが、
どうりで軽食の屋台くらいしかないわけだ。

そこで宿に戻り、さっきのフロントの女の子に、

「ミャンマー料理が食べたいんだけど、近くにいい店はありますか?」
「え〜、食堂ですか?
 う〜ん・・・そうですね、そこを左に曲がって大通りに出たら、
 右の方へ暫く行くとありますよ。」
「どうもありがとう。」

陽が大分暮れてきました。
しかし行けども行けど彼女の言うミャンマー料理の食堂は見当たりません。
というか、やっぱり飲食店そのものが殆どない。
たまにあった!と思ってメニューを見せてもらうと、
中華かタイ料理ばかり。

ありゃ〜、すっかり夜になっちゃったよ。
初めて来た街で暗い時間にうろちょろしたくないんだけどなぁ・・・

「何だかちょっと怖いね。」
「ん〜・・・通行人もいるし、危険な感じはしないけど、
 あんまり遠くまで行くのはまずいね。
 ほら、あそこに明かりが見える。
 あそこまで行ってなかったら引き返そう。」

そう思って近付いて行くと、

「お、なんか屋台が並んでいるぞ。」

フロントの女の子が言っていた「食堂」ではありませんでしたが、
何やら美味しそうなものを並べている屋台が10台ほど、
空き地のような場所に寄せ合っています。

覘いてみれば、オリジン弁当よろしく、
いろいろなおかずを並べたお店が大繁盛中。

「何だかよく分からないけど、取り敢えず美味そうじゃないか。」
「お腹壊さないかな?」
「全部加熱してある食べ物だし、
 これだけ回転が早ければ、まぁ大丈夫だろう。」

ここでも当然、言葉は通じませんから、
身振り手振りで、
こんばんは!バーツ使える?バーツ。
そう?OK?
それじゃね、これと、これと、これをちょうだい。
あとご飯もね。
幾ら?これで足りる?
あそこのテーブルで食べていい?OK?

ってな調子で、僕らの前には得体のしれないご馳走が並びました。

「いやぁ、美味そうだ!食べようぜ!」

ハーブとスパイスで煮た目玉焼き、
これまた同じくスパイシーでやたらと辛いポークの炒め物、
何が入っているんだか見当も付かないけど、
熱々でじわっと美味しいスープ。
長粒種パラパラなご飯。

ん〜・・・ミャンマーでたった一晩の夕食に相応しいご馳走でした。

時刻は19時半。
宿に向かって戻ってみれば、さっきまで買い物客でごった返していた市場が、
全てシャッターを下ろし、さながらゴーストタウンに早変わり。

「おいおい、なんかイヤな雰囲気になっているな。」
「怖いね。あたし一人だったら絶対に歩けないよ。」
「こりゃ長居は無用だ。早いとこ宿に帰ろう。」

昼間歩いてある程度の土地勘を得ていましたから、
迷わず無事にホテルまでたどり着けました。

さて、明日はまたタイに入国し、チェンマイまで移動です。

えーじ

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ここで久し振りに、ともこ先生の登場です。
僕が出かけていた間に、何やら書いていたようですよ。
それではお願いしましょうか!
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久し振りに完全に時間を気にしない休日を楽しんでいます。
日本での定休日は次の日から始める一週間の為、
少しでも仕込みをやっておこう、旅のメニューの試作を進めよう、
と、何かしらやることがあって休めません。

取材旅行は、よく楽しそうで羨ましいと言われますが、
確かに楽しいけど、それ以上にやることの多い旅なのです。

準備もしっかりやらなくてはいけないし、現地では限られた日程の中で、
戻ってから紹介できる料理を探さなくちゃという、プレッシャーの中、
必死で食べ歩くのです。

今日みたいに気ままに一日を過ごせるのは、
1年のうちで2,3日しかないかもしれません。

今、えーじはタイマッサージに嬉しそうに出かけて行きました。
私は冷房の効いたホテルのベッドの上で、リラックスして読書を楽しんでいます。
時間に追われないというのは、本当に幸せなことですね。

ともこ
posted by ととら at 01:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記