2016年02月06日

小さなテーブルと3皿の料理

出発まであと3日。
例によって大分慌ただしくなってきました。

取材旅行の準備は言わずもがな、
この時期は確定申告に向けた地味〜なデスクワークがてんこ盛り。
加えて次の旅のメニュー変えに備えた準備もパラレルで走り、
シンプルなマイライフは何処へ行ったやら。

とまれ、こういう時こそ、
研鑽を重ねた「修業」の成果の見せ所。
仕事の山を見上げるのではなく、あれこれ手を出すのでもなく、
ひとつずつ、丁寧にやって行かなくては。

そう、先日も「うわぁ〜終わらん!」とジタバタしていた時、
お客さまの一言で、ふと我に返ったことがありました。

「いい言葉ね。」

・・・・?

ドイツ人の彼女が指差していたのは、
メニューブックのコーカサス料理特集に記された、ある文言。
それは、

For the Diversity and the Coexstence

実はこれ、取材先でお世話になった人々と皆さまに、
お伝えしたかった僕らのメッセージなのですよ。

ベタな日本語では読み流されてしまいそうな気がして、
和文のメニューでも、英語のままにした言葉。
もしかしたら、日本語の中にぽつんと置かれた外国語の方が、
皆さんの注意を引くかもしれないと思いましてね。

旅は楽しい。
楽しいから行く。

でも、それは単純なエンターテイメントに留まらず、
学ぶ喜びでもあります。

時には深い悲しみを伴うこともありますが、
それでも、その体験を料理を通して皆さんとシェアできれば、
ととら亭の仕事としては上出来なのではないか。

アゼルバイジャン、ジョージア(グルジア)、そしてアルメニア。
それぞれが北海道ほどの小さな国土に、
東京都民の半分前後の国民が生活しています。
しかし、その限られた範囲の中には、
世界をそのまま縮小したかのような様々な問題が詰め込まれていました。

既に召し上がって頂いたお客さまはお気付きのように、
今回ご紹介している3品の料理には、微妙な共通点があります。
そう、国や民族が違っても、文化は重層的に混じり合い、
怒りや憎しみの波の下で、実は深く手を結び合っている。

三つの料理を乗せた小さなテーブル。

ささやかではありますが、
これがコーカサス地方を旅して僕たちの辿り着いた、
ひとつの答えなのでした。

えーじ
posted by ととら at 15:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記