2016年04月30日

春の道にて

昨日の風は凄かったですね。
ととら亭のあるときわ通りでも、
枯葉やゴミなど色々なものが飛んできて、
みんな掃除に大わらわ。

しかし、そんな春の突風のお蔭か、
僕たちが家路についた24時半頃、
いつもの坂道を南に向かって下っていると、

「ん? あの明るい星は何だろう?」
「え? あれ、今夜は星がたくさん見えるね!
 昼間の風で空が澄んでいるかしら。」
「ついこの前までなら、
 今時分、南天に浮かんでいるのは冬の大三角だったけど、
 あれは・・・しし座だったかな?」
「いびつな三角形だね。真ん中の一番明るい星はちょっと赤くない?」
「うん。しし座なら右の一番明るい星がレグルスで、左は・・・
 デネボラだと思うけど、あんな赤い星はなかった筈だよ。」
「でも目立つよね?」
「ん〜・・・多分、惑星だと思う。色からして火星か木犀じゃないかな?」

4月も今日で終わり。
まだ東京では時々肌寒い日もありますが、
ふと気が付けば、夜空には春の星座が浮かんでいました。

そして朝、同じ坂道を上って来ると、
ツツジやベンジャミンを始め、様々な花が咲き乱れ、
虫たちがその間を飛び交っています。

おや? すっかり花が散ってしまった桜は、
若々しい青葉を元気よく茂らせているじゃないですか。

せかせかと変わる、ちっぽけなデジタル時計の数字ではなく、
宇宙の、自然の、大きな歯車が、また一つ回った、
そんなことを感じる、春の道でした。

えーじ
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2016年04月29日

空白だらけの予定表

さぁ、いよいよ始まりました、2016年のゴールデンウィーク!
皆さん、今頃どこへ向かっているのでしょうね?

ここ数週間、ご来店されたお客さまに、
連休の過ごし方について聞いていたのですが、
短い期間とはいえ、
そこにはその人のライフスタイルが如実に表れており、
十人十色だなぁ、と深く頷いた僕でした。

しかし、旅のスタイルとなると、
意外にはっきり好みが分かれる傾向があります。
随分前にお話した、一人旅についての考え方がその代表でしょうか。

→ 僕の旅のスタイル(国内編)

今日は、もうひとつの大きな分かれ道である、
「スケジュール」についてお話したいと思います。

スケジュール。旅程。
そこには、その旅人の人生そのものが、
ミニチュア化されているのですよ。
極言すれば、
スケジュール型と非スケジュール型のふたつに分けられるような気がします。

スケジュール型
 移動手段と宿泊のみならず、訪れる観光地から食事まで、
 すべてスケジューリングされている、パックツアーに参加したい。

非スケジュール型
 片道航空券だけ購入して出発し、
 その後はすべからく出たとこ勝負で旅をしたい。

この違いを要約すると、
「未来の透明感」についての価値観になるのではないかと僕は考えています。

スケジュール型の人は、透明感を重視します。
だから、何処に泊るか決まっていない、それはその場で探せばいい、
なんてのは、不安の塊りになりますし、
どこをどう周るのかも分からなければ、尚更行く気もなくなるでしょう。

ところが、その対極にいる非スケジュール型の人は、
スケジュール型の人が安心する予定表を、
やらねばならないタスクリストのように見てしまいます。

せっかく旅に出たというのに、
必ずあの街に「行かねばならず」、
あのホテルに「泊まらねばならない」のか!
と言う具合に。

仮にそれが何らかの理由で、
事前に自分で手配したものであったとしても、
透明な未来は、どこか自分を拘束するように感じてしまうのです。

同じ一枚の予定表でも、旅人によって感じ方が全く違う。
面白いと思いませんか?

では、ととら亭の旅はどうかと申しますと、
もちろん非スケジュール型?

いや、実はスケジュール型なのですよ。

え? 君たちはバックパッカーだろう?

そうなんですけどね。
フリーで行くなら当然決め事は必要最低限なのですが、
取材となれば、
きっちり期限までに成果を持ち帰らねばならないという、
重〜〜い縛りがございまして。

「あの街で、この料理を調べるってことは・・・」
「いついつまでには到着しないとなぁ・・・」
「じゃ、ここの鉄道を予約して、その宿を押さえておかなきゃ。」

てなっちゃうんですよ。

理想は、

「取り敢えず、あの街を目指して行くか。」
「じゃ、陽が暮れるちょっと前に着いた所で宿探しだね。」
「雰囲気のいい所があったら、その前に降りてもいいさ。」

なんですけどね。

ああ、また白紙の旅にでてみたいなぁ・・・

えーじ
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2016年04月27日

ゴールデンウィークの戦略

飛び石連休、大型連休・・・

ゴールデンウィークの曜日周りは、
休暇の計画に最も影響しますよね。

実はこれ、働いている僕たちも同じ。
皆さんの過ごし方が仕事に直結しているのはご存じの通りです。

さて、野方のような東京の住宅地型商店街だと、
大型連休の場合は皆さん、アウェイに行ってしまうので、
最初と最後は混むものの、中日は静か。
飛び石では近場で過ごす方が増えて、
出かける日中のランチはボチボチでディナーが混雑。

で、今年はと言うと、
有給で繋げば10連休の超大型、
そのままなら小型が2つと普通の週末がひとつ・・・か。

ん〜・・・読みが難しいな。

昨今の景気の足踏み状態を考えると、
10連休でぱぁ〜っと、って羨ましい人はごく一部。

かといってカレンダー通りに休み、
ずっとホームでのんびりというのも、
何だかもったいない話ですよね。

となると、
一番多い過ごし方は、カレンダー通りに休み、
最初の3連休の初日は自宅でのんびり、
翌日と3日目は近場に出かけ、
2番目の3連休は、短、中距離の旅行、
そして最後の土日はホームでのんびり。

じゃないかな?

もちろん中には、有給を一日だけ入れて、
長い方で旅行、あとは地元で、というのも・・・あり。
その場合、前半の休みを繋げば休みが長くなるし、
仕事の前はゆっくりしたいと考える方が合理的だ。

よし、という訳で、この2つをメインと考えて、
仕入れと仕込みの的を絞って行きましょうか。

ハズレると、ともこに怒られますから、
皆さま、よろしくお願い致しますよ。

えーじ
posted by ととら at 23:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年04月23日

Old Gentleman

僕が覚えている限り、
ととら亭にご来店されたお客さまの最高齢は93歳。
しかし、先日、ご夫婦でご来店された年齢の記録が大きく更新されました。

ご主人が89歳。奥さまは88歳。
お二人とも旅の料理にご興味を示し、
いま特集しているシンガポール料理全種だけではなく、
プラスワンのジョージアのポテトサラダまで、
しっかり完食されたのには驚きましたね。
それにワインもジョージアの白をフルボトルで一本とは。

僕らもあの年齢まで、ああしていられたらいいなぁ、
と心から思いました。

もうひとつ驚いたことがあります。

日本はもともと女性を男性がエスコートする文化がなく、
戦後、じわじわとドアを開けたり、
コートの脱着を手伝う人も増えてはきましたが、
それでも年齢が上がるとかなりの少数派ですよね。

ところがそのご主人。
奥さまを奥の席に座らせただけではなく、
料理やワインまでサーブするジェントルマン。
それがまた、昨日今日始めたものではないので、
所作が自然なのですよ。
格好良かったですね、実に。

奥さまの笑顔がまるで少女のように見えることがあるのは、
多分、若かりし頃からずっと、
こんな風にデートしていて、
その記憶があるからかもしれません。

素敵ですね。

えーじ
posted by ととら at 17:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年04月20日

もうひとつのごめんなさい

「ちょっと聞いてよ!」

先日の定休日、買い物から帰って来たともこがご立腹の様子。

「さっきね、あそこのお店でテイクアウトをお願いしたの。
 で、ちょっと別の買い物をしてから取りに来ますって言って戻ったらさ。」
「戻ったら?」
「すごくむっとした声で、まだ出来てないよ!だって!」
「怒ってたの?」
「そう! なんであたしが怒られなきゃならないの?
 その上、更に10分位待たされたんだからね、ひどくない?」
「そいつは災難だったな。で、どうしたの?」
「それがさ、あんまり強く出れなくて、
 はい、って言って、そのまま黙って待ってたの。」

「そうか〜。じゃあ許してあげようよ。」
「え? どうして?」
「今頃さ、その店員さん、後悔していると思うよ。」
「後悔?」
「うん。怒っていたのは、ともこにではなく、
 何か別のことだったのさ。
 忙し過ぎたり、何か自分でミスをした直後だったりして、
 不機嫌だったんだと思うよ。」
「でも、あたしは関係ないじゃん。」
「その通り。だから彼は今、とても後悔しているんだよ。」
「・・・?」
「イライラしていて、つい言葉が荒くなっちゃったんだな。
ま、八つ当たりってやつさ。
 それなのに、ともこは反撃しなかっただろう?」
「何か失敗をしでかしたとき、人はえてして真っ先に自分の正当化を試みる。
 だから、ともこが反撃していたら、そのネタを彼に与えたことになっただろう。」
「そうかな?」
「でも君はそうしなかった。だから彼は自分の言動の正当化が出来ない。
 そうなると膨らんでくるのは罪悪感さ。」
「でも謝らなかったよ。」
「そう、だから許してあげるんだよ。
 彼は今、誤るチャンスを逃したことも含めて後悔しているんだから。」
「そっか。」
「僕たちだってよくあることじゃないか。
 ついひどいことを言っちゃった後で、正当化しようとして上手く行かず、
 結局、後悔する。」
「うんうん。」

「試しに買ってきたものを見てごらんよ。」
「ちょっと待って・・・あ、美味しそう!」
「だろう?
 もし、彼が言った直後に後悔していなかったとしたら、
 そんな丁寧な仕事はしないんじゃない?」
「そうだよね。」
「だからさ、それが彼の、ごめんなさい、なんだよ。」
「そっか。なんかあたしも気が晴れて来た。」
「OK、じゃ、仲直りだな。」

ま、よくあることじゃないですか。

えーじ
posted by ととら at 21:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年04月16日

旅のグレードを決めるもの

「いいなぁ、ととら亭は。儲かってて。」

商店街のフェローたちから、
冗談交じりにそう言われることがしばしばあります。

多分、個人経営の飲食店であるにもかかわらず、
年に3回はお店を閉めて、海外旅行に出ているからでしょう。
(仕事なんですけどね・・・ほんと)

その根拠は、

海外旅行      = 高額
高額の旅費が払える = お金持ち
お金持ちの飲食店  = 儲かっている

であることは言うまでもありません。

そこで何度か、そう言う方たちに、
「どのくらいの予算で僕たちが旅をしていると思いますか?」
と尋ねたことがあるのですが、
「二人だと1回で100万円くらいかかるでしょ?」

てことは、1回1人で50万円!

いいなぁ・・・

舛添さんみたいに、そんなじゃぶじゃぶ予算があったら、
売店すらない深夜の空港で夜明かししたり、
小型バンの乗車人数でギネスの記録に挑戦するようなこともないでしょう。

ぶっちゃけ、3回2人分、費用のかさむ三角飛びをしなければ、
航空券から現地での宿泊費や飲食費、雑費なども全て込みで、
100万円くらいでしょうか。

そう現実は、1回1人で平均17万円弱!
しかも1回が15日間くらいの旅程ですから、
夢の50万円と現実の17万円弱の差は大きいですよ。

で、こんなお話をすると、
「どうやったらそんなに切り詰められるのですか?」
と2番目のご質問を頂きます。

実際は、時間の余裕さえあれば、
もっと節約できるのですけどね。

さて、その秘密とは・・・

トイレです。

え? 意味不明?

いや、ほんとにトイレなんですよ。

皆さんは、どんなトイレならば使えます?

化粧台とウォシュレット付きじゃないとダメ?
だとすると、旅はやっぱりそれなりのお値段になると思います。

反対に「ないないトイレ」でもOKであれば、
僕たち並みか、それ以上に節約した旅が出来るでしょう。

この「ないないトイレ」とは、
化粧台やウォシュレットがないだけではなく、
トイレットペーパーや便座はおろか、
照明も扉も洗面台もありません。
ああ、用済みのモノを流す水さえないことも珍しくありません。

僕が使った最も難易度の高いトイレは、
バングラデッシュの国境で入ったもので、
大きさは掃除用具入れくらい。
一応洋式便座はあるのですが、
縦長の箱にすっぽり収まっているものですから、
物理的に「座る」ことはできません。
加えてその汚れようは、
もしそこで滑って転びでもしたら、
一生残るトラウマを背負って生きねばならぬほど恐ろしいもの。

仕方なくバックパックを頭の上に乗せ、
便座の上に立ち上がってパンツを降し、
そこから腰を下げて、
腿をプルプルさせながら曲芸のように用をたしました。

こいつはイーサン・ハントでも出来ますまい。

そう、何処へ行っても避けて通れないのがトイレ。
このグレードをどこまで下げられるかで、
旅のコストは大方決まるのです。

え? やっぱり50万円コースがいい?

でしょ?
僕もそちらの方をお勧めします。

えーじ
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2016年04月14日

第12回取材旅行の準備 その2

今日はランチの片付けをさくっと終わらせて、
高輪にあるウズベキスタン大使館までVISAを受け取りに行って来ました。

ディナー営業があるのに何故こんなトンボ返りをしたのかと言うと、
VISAの受け取りが16時から17時の間だけだからです。

こうした時間の制限は旧社会主義の国では珍しくないのか、
アゼルバイジャン大使館でも、受付の曜日や時間がタイトで、
仕事との調整が難しかったのを思い出します。

ともあれ、これがないと旅が始まりません。
受け取ったその場で名前やパスポートナンバー、
有効期限などに間違いがないか確認して一安心。

今回ラッキーだったのは、カザフスタンのVISAが不要だったこと。
最初に確認した外務省のウェブサイトでは、
「必要です」となっていましたが、
在日カザフスタン大使館の方を見てみると、
2015年7月16日から2017年12月31日まで、
一部の国に対するテスト的な、
VISA免除措置を実施する旨の文書が載っていました。

在カザフスタン日本大使館のウェブサイトにも、
平成27年7月10日付けで同じ内容の文書が載っており、
先の外務省のページは更新日時が2014年04月01日なので、
「不要」が正しいでしょう。

さて、航空券は既にブッキングしてありますから、
後は鉄道チケットと宿ですね。

ここでいつものイヤな予感が・・・

そう、毎回何か起こるのがお約束の鉄道。
ウズベキスタンでは鉄道会社の公式ウェブサイトが見当たらず、
インターネットの検索でヒットするのは代理店ばかり。
そうすると基本的にe-ticketは発券できませんから、
Fedex等でどこぞの国から日本まで送ってもらうか、
現地の駅やホテルで受け取るしかない。

ポーランドやスロバキアでこの方法を取りましたけど、
あんまり気が進まないのですよね。

それからカザフスタンは鉄道会社のウェブサイトがあったものの、
英語は肝心の予約や時刻表部分がなく、
ロシア語かカザフ語が読めないとNG。
翻訳サイトはいい加減だからな・・・

む〜・・・どうしたものかしらん?

ま、こうやって頭を捻りながら、
ひとつずつ駒を進めて行くのが僕らの旅なのですよ。

えーじ
posted by ととら at 17:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年04月12日

D.I.Y. Always

バックパッカースタイルの旅をそのまま仕事にした店、
それが、旅の食堂ととら亭。

自由こそ我らの生きる道・・・
と言うとカッコイイのですが、
その実は、何でも自分たちでやらねばならん、究極的なD.I.Y.は茨の道。

と、いう訳で、今日の「定休日」も、
年2回、春秋恒例の床のワックスがけ。
キッチン側の床掃除が先ほど終わり、
これからホール側へ取り掛かるところです。

あれ? おかしいな〜?
始める前に、通りがかったカフェリーゾのみなみちゃんと、
与太呂の野崎板長に、
「3時になったらジャージに着替えてととら亭に集合!」
と伝えておいたのに、二人ともまだ姿を見せないぞ。

敵前逃亡か?

で、仕方なく、いつも通りに2人でやっています。
今日は涼しいのが救いですね。
昨年の春は天気が悪くて延期が続き、
結局やったのは7月下旬。
1/3も終わらないうちに、
「サウナに20分入っていましたか?」状態でしたからね。

さて、それじゃ次、行ってみますか!

えーじ
posted by ととら at 15:34| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記

2016年04月10日

第12回取材旅行の準備 その1

先週の定休日、
高輪にあるウズベキスタン大使館へVISAの申請に行って来ました。
そう、またまた始まっています、次の取材の準備。

今回の訪問地は中央アジア。
ウズベキスタンの首都タシュケントから入り、陸路で国境を越えながら、
カザフスタン、キルギスというルートで廻ります。
期間は6月7日から24日まで。

こう切り出すと、昨今の国際情勢から、
「大丈夫ですか?」とのご質問を頂きますが、
入手可能な情報を俯瞰する限り、僕は「大丈夫」だと考えています。

リスク評価の軸は、それぞれの視点によって異なりますけど、
僕は、重み付けの順番に、

1.紛争(戦争)
2.疾病
3.犯罪

この3点でリスクを評価しています。
また、上記のリスクが存在している場合、
その場所と時間も重要な判断要素になりますね。

最近、悩ましいのは項番1の紛争(戦争)かな。

え? 戦争中の国に行かないのは当たり前?

そうですか?

では、昨年韓国を訪れた日本人189万人の方々は、
その最大のリスクを無視したことになります。

何故なら、朝鮮戦争はまだ「終戦」していませんので。

その他にも、ご近所さんでは、中国やインドも、
「武力紛争」を
「少なくとも一方は国家政府である二つの勢力間で武力仕様を伴う、
 25人以上の死者を出している、政府や領土に関する不一致の為の争い」
と定義し、「戦争」の別の謂いであると考えるのであれば、
すべからく「行くべきではないところ」になってしまいます。

しかし、
「今度のゴールデンウィークはソウルに行くんですよ!」
とか、
「香港で飲茶とショッピング!」
という話を聞いても、
「大丈夫?」
とはなりませんよね?

もうひとつ、この評価を難しくしているのが、
「戦争」ではなく「平和維持活動」。

理由や目的は何であれ、自国の軍隊が国境を越え、
他国の領土内で殺傷、破壊行為を行った場合、
やられた側が、それを「戦争行為」と呼ばない理由はまずないでしょう。

で、外交は基本的に「相互主義」ですから、
やられたら、やり返しに来ます。

そうすると、紛争地帯に軍隊を送り込んでいる国々は、
おしなべて「戦争中」になってしまいませんか?

僕は別にSEALDsの意見を代弁しようとしているのではなく、
そう考えると、フランスやベルギーで発生した一連の「テロ」の、
説明がつき易いと思うのですよ。

輸送手段の飛躍的な発達と兵器の著しい高性能化は、
「平和」と「戦争」の奇妙な共存状態を作り出しました。
パリやブリュッセルは、まさにその典型的な例のような気がします。

それから重み付け3位の「犯罪」。

ニュースネタになり易いのは、やはり規模の大きい「戦争」です。
ありふれた強盗や殺人は、特に頻発地だと、
尚更取り上げられることは稀になります。
しかし、テロに巻き込まれる可能性と、一般犯罪の犠牲者になる可能性は、
時と場所にもよりますが、どちらが高いと思います?

例えば、外務省の安全情報でニューヨークの状態を見ると、
レベル1の「十分注意して下さい」すら出ていません。
一見、すこぶる安全です。

しかし、ハーレムにあるアポロシアターへ一人で地下鉄に乗って行き、
最後までライブを楽しんで、また地下鉄で帰っておいで、と言われたら、
僕なら「すんません、勘弁して下さい・・・」と答えるでしょう。
「安全な」ニューヨークでも、です。

いや、僕は外務省の情報があてにならないと言っているのではありません。
反対に、必ず目を通すべきだと思っていますし、実際にそうしています。
ただ、留意すべきは、彼らの仕事の本質です。
危険情報を発出するということは、相手国政府の治安維持能力について、
マイナスの評価をしていることになります。
これは外交上、出来れば避けたいことではありませんか?

そう考えると、本日現在、
ニューヨーク同様、パリやブリュッセルに、
レベル1の危険情報ですら発令されていないのも頷ける気がします。

閑話休題。

そんなこんなでリスク評価の難しい昨今、
僕は渡航国の滞在地や移動ルートにおける、時と場所の選択により、
リスクが回避できるかどうかを考えて、判断する方法を取っています。

そうしないと行ける場所が殆どなくなってしまいますからね。

え?
住める場所(国)も、だろう?

その通り。

えーじ
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2016年04月02日

もう一度行きたい国

「随分いろいろな国へ行かれていますね!
 一番良かったところは何処ですか?」

「もう一度行きたい国は何処ですか?」

これは、ととら亭で訊かれるご質問の最上位。

で、答えるのが難しいご質問の上位でもあります。

お客さまが期待している答えは、例えば、
「アルゼンチン側から見たイグアスの滝が一番良かったですね!」
のように具体的なものだとは分かっているのですが、
幾ら探しても僕の中に「一番」が見つからないのですよ。

逆説的な言い方をすると、
「二度と行きたくない国」はありませんし、
素晴らしかったのは、場所に限らず、
ウミガメの産卵や、蝶の群舞など、現象のビジュアル系もありますし、
名も知れないストリートミュージシャンの演奏や、
教会に響く祈りの声など、音響系も少なくありません。

加えて、せいぜい数日の旅では訪れる場所も限られていますから、
たった1回の訪問で「よし、分かった!」となることは不可能です。

だから、引き返す時に感じるのは、いわゆる達成感より、
目の前に広がる「ここから先」への憧れでしょうか。

しかし、「いま一番行きたい所」であれば、
答えることが出来ますよ。

バルト3国? 中央アジア? アフリカの西部?

違います。

それは、南伊豆は弓ヶ浜の小さな民宿。
ライダーの頃、シーズンオフにぶらりとよく行っていたのですよ。

PCやスマートフォンは自宅に置き、
買って永らく放置していた本を数冊持って、
「完全なオフ」として行くのです。

海と温泉、美味しい食べ物と読書、そして爆睡!

ん〜・・・完璧だ。

えーじ
posted by ととら at 17:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記