2016年08月31日

旅の空の下で

8月が終わります。

まだ暑さは残っていますが、
皆さんはこの夏をどのように過ごされましたか?

僕は、久し振りに夏休みが取れたので、
ちょっと旅行に行って来ました。

え? 知らなかった? 何処へ行っていたんだ?

それは、ずっと、ずっと、昔の、
僕の旅の、始まりの日まで。

旅は空間だけに限りません。
ちょっとコツが分かれば、
時の旅も出来るのですよ。

面白いものでね、
歳を取ると、
体力的には以前できたことができなくなったりしますが、
逆に、
青臭い若僧の時には見えなかったものが見えたり、
聞こえなかったことが聞こえたりしませんか?

ねぇ、ご同輩。

それは「知る」と「分かる」の違いと言ったらいいのかな?

机に向かって本を開き、お勉強すれば「知る」ことはできますが、
自分の足で歩いた経験からでしか「分かる」ことはできない。

そんなことも、分かったことのひとつ。

もちろん、僕は凡人ですから、
すべてが分かった訳ではありません。
ほんのちょっとだけね。

でも、ちょっと分かると、
時の旅くらいは出来るようになるみたいです。

旅から旅へ。
ああ、旅してばかりだな、僕は。

旅の空の下で、何かが分かりそうな気がする。
もう少しで分かりそうな気がする。
でも、結局、あともう少しというところで分からない。

場所が間違っていたのか?
道が間違っていたのか?
季節が間違っていたのか?
それとも? それとも?

旅は楽しい。楽しいから旅をする。
でも、心の何処かに、
いつも、あの、分かるかもしれないという、
子どもの呟きのような声がある。

旅の空の下で、僕はいつもあの声を聞いている。
そうして、いつまでも、どこまでも、
始まりすらなかった旅が続いて行く。

ああ、なんだか、
久し振りにオートバイに乗りたくなりました。

過ぎ行く夏を追いかけて、
あの遠い、遠い、南の島を目指して。

えーじ
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2016年08月27日

贅沢な民主主義

ととら亭は世界を巡る旅の食堂。

僕たちが知った料理の体験をシェアするお店ですから、
いろいろ現地のことをお話することがあります。

今、特集しているのはエチオピア料理。

中には、稀にエチオピアまで行かれたことのあるお客さまも交え、
歴史や宗教、政治など、
よりマニアックな話題で盛り上がったこともしばしば。

その中で、先日話が出たのは、
リオオリンピックのマラソンで銀メダルを取った、
フェイサ・リレサさんのこと。

本来、政治的な活動はご法度のオリンピックで、
あろうことか自国の政府を批判したことは、
掲げた腕を交差させたままゴールするというインパクトも相まって、
大きな話題になりました。

彼が抗議していた政府によるオロモ人への迫害。
実は、今年の2月、僕たちが取材で訪れた時から、
エチオピア南部に位置するオロミア州では、
きな臭いムードが漂い始めており、
事前に情報を問い合わせていた現地の関係者からも、
もしオロミア州を訪れるのであれば、十分注意するようにと、
念を押されていたのです。

幸い、僕たちの滞在中に事件が拡大することはありませんでしたが、
あれから7カ月、状況は悪化していたのですね。
(殆ど報道されないのですよ、日本では・・・)

そういえばここ暫く、
現地の友人たちから電子メールの連絡が入らないな、と思っていたら、
昨日入った連絡によると、
問題の男子マラソンが行われた8月21日あたりから、
アジスアベバでは、政府によってインターネットへの接続が制限されている、
との情報がありました。
ソースが不明なため、真偽は定かではありませんが、
少なくとも、事態が好転していないことは確かなようです。

エチオピアの正式名称はエチオピア連邦民主共和国。
(Federal Democratic Republic of Ethiopia)
ということは、一応、民主主義の国なのですが、
実際は、現政権を握る、全体としては少数派のティグライ族が、
軍と警察の力を背景に、多数派のオロミア族やアムハラ族などを支配する、
結果的封建国家のように見えなくもない、という印象を僕は持っています。

しかしながら、旧約聖書に遡る歴史を持ち、
近年だけでも、1974年の革命による王制廃止と社会主義化、
1991年の内戦による社会主義政権の崩壊、
1993年には沿岸部がエリトリアとして独立してしまうなど、
微妙で複雑な事情は、
言語も異なる80以上の部族が共存する国の和平を、
更にハードルの高いものにしているのも事実でしょう。

ここ10年に渡り、
経済成長率10%台を維持しているにもかかわらず、
国民の平均月収が日本円にして約5,000円と言う、
「奇妙な矛盾」があることの遠因も、
こうした複雑な背景に求められるような気もします。

ん〜・・・

アディスアベバ滞在中、ホテルの部屋に届けられた現地の新聞に、
こんな件(くだり)がありました。

アフリカでは、今でも、民主主義は贅沢品なのだ。

なるほど、そうかもしれません。

えーじ
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2016年08月24日

ひたむきさの輝き

リオオリンピックが終わりましたね。

この夏は半月ほど休業していたこともあり、
久し振りにテレビの前に座って、
幾つかの競技をリアルタイムで観ていたのですけど、
どの種目も素晴らしかったですね。

しかしながら、
実は僕、日本だけではなく、
特定の国も選手も応援していなかったのですよ。

それどころか、
勝敗やメダルの数ですら、あまり興味はありませんでした。

理由は単純。

僕には、最下位に終わった選手のパフォーマンスですら、
超人的に見えていたのですから。

特に、自分がやったことのないスポーツ、
例えば体操など、あれはもう人間業ではありませんよ。
どうやったらあんなことが出来得るのか、想像も出来ません。

スポーツは結果が全て。
勝ってなんぼ、という考え方もありますけど、
オリンピックとは、
人類の、運動能力に対する挑戦なのではないでしょうか。

限界。

それは程度の差こそあれ、誰にでもあります。

それに自ら挑戦すること、その姿を客観的に見ると、
そこには「ひたむきさ」という輝きが見えます。

そして、その輝きが、周りの人に、元気と、
個々人の限界に挑む勇気を与えるのではないか、と僕は思うのです。

だから、メダルが取れなくても、勝負に負けたとしても、
相手ではなく、自分の限界に挑戦する姿は、美しいじゃないですか。

うん、なんか、こう、
やろうぜ、って気持ちになってきません?

え? 歳を考えろ?

いや、それがまた、ひとつの挑戦なんですよ。

えーじ
posted by ととら at 16:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年08月22日

それぞれの嵐の日

首都圏を台風が直撃。
外は滝のような雨が降っています。

正月のように静まり返ったときわ通り。
しかし、ととら亭は通常通り営業しているのです。

なぜか?

仕事の鬼だからです。

うそ。

アパートには食料はおろか、朝のコーヒーもないのです。
シャワーに入って寝るだけの場所。

ですから、どうせ朝食を食べに店まで行くのなら、
営業もしてしまいましょう。

という訳でランチから始めました。

出勤した皆さまも大変ですね。

帰宅時刻までには通過するといいのですが。

ああ、また風が出てきました。
気を付けて。

えーじ
posted by ととら at 16:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年08月17日

スロースタートととら亭

東京は台風一過。
それに引っかけたわけではありませんが、
今日から、ととら亭も通常営業になりました。

とはいえ、この酷暑。
焦らず、慌てず、のんびり行こうと思っています。

皆さんも、お盆の休み明けで、
よっこらしょっ、という感じではないですか?

今週はスロースタートで行きましょう!

えーじ
posted by ととら at 17:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年08月12日

新しい旅

治療の経過は順調で、
思ったより早く、以前と変わらない状態に近づけました。
リハビリがてら、のんびり夏休み気分を楽しめたのは、
ととら亭を開業して以来、初めてです。

沢山のお客さまから温かい励ましのお言葉を頂き、
この仕事をやって良かったなぁ、と改めて思いました。
商店街の仲間たちも、心配しながら待っていてくれて、
野方で開業して良かったなぁ、とも。

もちろん、離れていても、いつも応援してくれている、
大切な家族の存在も心強かったです。
そしていつも変わらず、私を支え続けてくれるえーじと二人で、
また、ととら亭を再開できることを本当に幸せに感じています。

今日からまた、新しい旅がスタートした気持ちで頑張りますので、
どうぞよろしくお願いします。

ともこ
posted by ととら at 09:41| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2016年08月10日

営業を再開します!

僕たちが取材旅行に行く時は、
「ついにつぶれたか!」もしくは「夜逃げしたな?」
と思われないよう、シャッターに休業告知の紙を貼って行きます。

今回も同じようにしていたら、
ととら亭のある、ときわ通りの面々は見慣れている所為か、
反射的に、『紙が貼っある = 旅行に行っている』と思っていたようで、

「今度はどこへ行っていたの?」
「あ、入院していました!」
「え〜っ!?」

という反応がしばしば。

まぁ、ともこが元気に歩いているものですから、
入院と言ってもピンときませんよね。
本人曰く、「ズル休みと思われてるかも?」

そこで昨日、リハビリの先生からも、
「ん〜? 何だか、どこも悪そうに見えないね?」
と『お墨付き』も頂けたことですので、
明後日から営業を再開しようと思います。

しかし、いきなり全開は危険ですから、
最初は少々変則的になります。

ご不便をおかけしておりますが、
よろしくお願い致します。

えーじ

→ 8月の営業予定
posted by ととら at 10:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年08月08日

性格の不一致

夫婦と言えども、性格が一致しない点はままあります。
わが家の場合は、オフの過ごし方がそれ。

お客さまの中にはビッグな誤解をしている方が珍しくなく、
僕がバリバリ仕事をするタイプで、
ともこは仕方なく、
それに付き合わされていると思っている方が多いのですよ。

これを機に申し上げておきますが、
まったく逆です。

僕は幾らでも、ぐでぇ〜っとしていられます。
一日中部屋にこもって読書するのもOK。
そういえば失業していた頃は、よく図書館で時間を過ごしていました。
あれは実に楽しい日々だったなぁ・・・

ところが彼女は、ぼ〜っとしていることが大の苦手。
とにかくすぐに働き出しちゃう。
というか、じっとしていられない。
時にはそれが意味不明な時もあります。

例えば、忙しい仕事の合間に引っ越しの荷づくりをしていた時のこと。

「はぁ〜・・・疲れた・・・少し休もう。」

パッキングの手を休め、冷たいものを飲みながら座っていると、
程なく、彼女の姿が見えなくなりました。

何をしているんだろう?

そこでゴシゴシ音がするキッチンに戻ってみると、
ともこはクレンザーでシンクやガスレンジの台を磨いているじゃないですか!

「な、何してるの?」
「ふぅ! 大分汚れていたからね、キレイにしているの!」
「いや、それは見れば分かるよ。
 僕が訊いているのは、
 どうして明日は引っ越してしまう家の大掃除を、
 今やっているのかと言うことさ」
「え? あ、そうだった!
 でもさ、汚れていると、つい掃除したくなっちゃうんだよね!」

分かります?
ですから退院して1週間。
手術以上に「安静にしている」ことが彼女の試練になっていることを。

そして、やっぱり始めてしまいました。
仕込みが出来ないと知ったら、手を付けたのがアパートの大掃除。

「1年ルールだからね!使ってないものはどんどん処分しちゃうよ!」

昨日も汗だくになりながら、昼から夕方までやっていたのですよ。
ドクターに知られたら怒られるだろうなぁ。

えーじ
posted by ととら at 10:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年08月05日

初めての夏休み

ととら亭を始めて6年5カ月。
実は、二人揃っての休みらしい休みは、
これが初めてかもしれません。

確かに定休日はあるし、
取材旅行中は半月以上お店が閉まっています。
しかし、そのいずれも場所が違うだけで、
僕たちは時間に追われ、別の場所で、別の仕事をしていました。

それが今回は、野方に居ながらにして、このロングバケーション。
実にいいですね。
読めずに埃を被っていた本、観ようと思っていた映画・・・
何より、時計から自由を得たことが素晴らしい。

思えば、会社員をやっていた頃なら普通に楽しんでいた「週末」さえ、
永らく遠ざかっていたんだなぁ・・・

昨日、小用で出かけた帰り、
ふと立ち寄ったカフェで珈琲を飲んでいた時、
肩の力がすっかり抜けている二人に気付きました。

僕たちは夏休みを楽しんでいます。

さて、そろそろジョギングで、ひと汗流してきますか。

えーじ
posted by ととら at 13:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年08月03日

元気は気から

病は気からと申しますが、
その逆もまた然り。

それが本当に分かりました。

病気そのものにはドクターが出番。
心のフォローは家族。

でも、今回は入院前から、
友人や野方のフェローたちのみならず、
お客さまからまで温かいご声援を頂き、
それが回復の大きな後押しになったとしか思えません。

入院日数は予定のほぼ半分ですし、
既に街中を歩き回っているともこに会った人は、
ズル休みしているだけのように見えたでしょう。

本当にありがたいことだと思います。

外国に住む敬虔な信仰心を持つ友人たちからも、

「ジーザスがついているから大丈夫だ!」
「ブッダが見守っているよ!」

こうしてイエスやブッダまで応援してくれているのですから、
もう心配はいりません。

しかし、次の難関がそろそろ始まりそうです。

ともこが最も苦手とすること。

それは休息。

とにかく、じっとしていられない人なのですよ。
僕は幾らでもホ〜っとしていられますが、
彼女は常に何かをしていないと落ち着かない。

今日で退院して3日。
既に、外で遊べず、
おもちゃも取り上げられた子供のような顔になっています。

やれやれ・・・

えーじ
posted by ととら at 13:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記