2016年10月29日

食卓の幸福を決めるもの

飲食店で仕事をしていると、
働いている時だけではなく、オフや取材で外食していても、
店内の様子に目が向いてきます。

ひとりで食事をしている人、
二人で飲んでいる人たち、
家族でテーブルを囲んでいる人たち・・・

そこで暫く前から気付いていていたのが、
僕たちにとって大切なのは、
『何を食べるのか』より、
むしろ『どう食べるのか』なのだ、ということ。

僕はふと、古い友人のことを思い出しました。
小学生と幼稚園に通う子供を持つ夫婦は、
けして裕福な家庭ではありませんでした。

そんな彼らの楽しみは、給料日のあと、
家族そろって行くマックでの食事。

僕には彼らの楽しそうな食事風景が目に浮かびました。

またある時は、
ちょっと値の張るレストランでのディナーで。

僕たちの隣には初老のご夫婦がいらっしゃいました。
お二人が熱く語っていたのは、訪れたことのある他のレストランの評価。

僕たちも名を知る有名店が、ばっさばっさと切り刻まれて行きます。
当然、今いるレストランも厳しい点数が。
やがてご主人は食事がまだ終わる前から、
スマートフォンでグルメサイトを検索し、次に行く店を探し始めました。

僕には彼らが次に訪れるレストランで、
ここと同じように批評しながら食べる姿が目に浮かびました。

食事や酒の味、いや、それにまつわる僕たちの幸福とは、
とどのつまり、料理や店の雰囲気、コストや食べる人の経験ではなく、
僕たち自身の生き方によって決まるのではないか?

毎日、多くの食事風景を目にしていて、
僕はそんなことを考えていたのです。

えーじ
posted by ととら at 14:53| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記