2017年07月30日

作れても作れない料理 その2

持ち家にお住まいの方はピンと来ないかもしれませんが、
日本、特に東京は、世界でも有数の高家賃都市。
さらにそれが23区内のテナントで駅から近いとあれば、
「どうやったらこれを払ってビジネスになるのかしらん?」
と首を傾げる物件は珍しくありません。

そうした過酷な経営環境に飛び込んだ個人事業主の店舗は、
その業種業態を問わず、
自ずと極限的にシェイプアップした店舗設計をせざるを得ません。
飲食店では、さながら飛行機のコクピット並みの密集したキッチンで、
仕事をしている所がざらにあります。

ととら亭とて例外ではありません。
良心的な大家さんのお蔭で家賃は相場の範囲内とはいえ、
やはりスペースには限りがありますから、
キッチンの機器も「これがあったら便利だろうな」ではなく、
「これがなくっちゃ仕事にならない!」レベルでチョイスされ、
みっちりレイアウトされているのです。
そこで「作れても作れない料理」の2番目の理由は・・・

スペースの問題

年末になると必ずオファーを頂くクリスマスケーキとおせち料理。
しかしこれにお応えできない理由の筆頭がこれなのです。

ととら亭には冷凍冷蔵機器が7台あります。
ともこの担当範囲ではメインの4ドア縦型冷凍冷蔵庫。
それからコールドテーブルと冷凍ストッカーにネタケースが2台。
僕が使っているのはショーケース型ドリンク用冷蔵庫とワインセラー。

え? 余裕だね?

ではないんですよ。
冷蔵能力が冷蔵庫より劣るネタケースには、
食品を入れっぱなしにできませんし、
飲料専用系は臭いがうつる問題で食材を一緒に保存できません。

そんな訳で、ともこが使っているその他の機材は、
使用率が常に80パーセントを超えているのですよ。
場合によっては90パーセントを超え、
気を付けて出し入れしないと恐ろしい雪崩が発生する危険すらあります。
(実際、何度か起こりました)

そんな状況で、ただでさえかさばるホールケーキや、
大量のおせち料理をどこに保存すればいいのでしょう?

これは前回お話したピンポイントの特別料理も同様で、
たとえば世界のギョーザを全種類作るなら通常の材料とは別に、
それ専用の素材と、
加熱前のギョーザを保存するスペースが必要になります。
通常でも80〜90パーセントの使用率なのに、
こりゃもう質量保存の法則を超越した、
4次元ハイパー冷蔵庫でも発明されない限り、
僕らには手も足も出ません。

ほんと、収納は深刻な問題です。
実は今の業務内容ですら、ととら亭のスペースでは収まり切れず、
書類の他、ワインなどは徒歩5分ほどのところにある、
アパートまで運んでいます。
そのアパートも同様に狭いですから困ったものですね。

to be continued...

えーじ
posted by ととら at 17:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記