2018年02月28日

Let's 決算 2018 前編

今年もこの季節がやって参りました。
というわけで昨日の『定休日』は、
朝からお店にこもって支払いデータの入力三昧。

この作業、一般的な仕入れを入力していると、
だんだん意識がトランス状態になってきますが、
ふと我に返るのが取材旅行での領収証を打ち込んでいる時です。

お〜、こりゃリトアニアのシャウレイで泊った宿じゃないか・・・
いかにもビジネスホテルって感じだったけど、
あの鄙びた雰囲気が良かったな。

ん? そうか、これは・・・
アテネのレストランの領収証だ。
あそこのドルマダキアは最高だった!
また食べたいなぁ・・・

という具合に入力速度はやや低下しますが、
写真と同じように一枚のレシートから、
いろいろなことを思い出します。

打ち込む前は見るだけで気が遠くなっていたレシートや領収証の束。
しかし視点を変えれば、
これらは過ぎた1年間の旅の記録、
と言えなくもないのですよね。

より細かく見ると仕事とはいえ、
使い道は僕らのライフスタイルそのものじゃないですか。

まず航空券はエコノミークラスしかないでしょ。
泊ったホテルはいつも底値狙い。
料理を調べた飲食店はさすがに大衆食堂ばかりではありませんが、
それとて星付きレストランがあるわけでもなし。

ですからアウトプットたる決算書の内容も・・・

ぼくらのライフスタイルそのものなんですよ。

ん〜、ビジネスクラスで取材に行ける日は・・・

まだまだ遠いのぅ。

えーじ
posted by ととら at 18:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年02月25日

早起きは三文以上の徳

皆さんにとって、
一日のうちで一番好きな時間はいつでしょうか?

僕は朝の9時から10時まで。

お店に来るのは8時半頃ですが、
パントリーの準備を終わらせたらコーヒーを淹れ、
カウンターで本を読んだりストレッチをしたり。
最後は10分間のメディテーション。

この静かな1時間が一番のお気に入りなんですよ。

40歳くらいまで僕は完全な夜型人間でした。
ですから朝はいつもギリギリまで寝ていて、
顔を洗って髭を剃り、
コーヒーと牛乳だけの朝食(?)を済ませたら家を飛び出し会社へGo!

まだそんな生活を送っていた10年くらい前のある日、
ともこの提案で生活時間帯をずらし、
それまでより1時間半ほど早く起きるようにしたのです。
だからあの頃は朝5時半頃には起きていたかな?

朝の読書は2冊の英語の本を1節ずつゆっくり読んでいます。
今は Thick Nhat Hanh の No Mud, No Lotusと、
ドイツ人の友だちの Birgittaさんから頂いた、
Matthieu Ricard の Altruism。

わざわざ和書以外を選んだ理由は3つありまして。
単純に英語のお勉強のためと、
読める文献量が圧倒的に増えること、
そして何より英語だと読むスピードが大分落ちるので、
せっかちな性格を矯正する効果が見込まれたからです。

両方が読み終わったら、
次はちょっとしたゲームを始めます。
この一見無関係な本の内容は、
僕の今日一日にとって必要な共通事項を言い表している。
それは何か? ・・・と考えてみるのです。

Thay(Thick Nhat Hanhのニックネーム) と Matthieu は、
ふたりで僕に何を言おうとしてるんだろう? ってね。

ま、ちょっとした謎解きですよ。

これはハイティーンの頃に読んだ、
Richard Bach の Illusion から拝借したアイデア。
この本の中で登場するドロップアウトした救世主は、
天国のメサイア養成学校で使っていた特別な教科書を持っていまして。
それはぱっと開いたページに、
最も必要なことが書かれているという優れもの。
さすがは Made in Heaven!
残念ながら僕はそんな教科書を持っていませんから、
自前のアイデアでこれをエミュレートしてみたというわけです。

さて、こうして一日を始めてみると、
慌てて家を飛び出していた頃のような、
あくせく感やイライラ感が驚くほど減ったじゃないですか。
客観性を大きく取り戻せたお蔭で、
仕事のドツボにはまる確率も下がったし。

実はととら亭を形作るアイデアの幾つかは、
この時間帯に生まれたものが多いのですよ。

そう、『ととら亭』という屋号を思いついたのも、
まだ外は暗い、静かな冬の朝のことでした。

えーじ
posted by ととら at 22:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年02月22日

Win or Lose or ...?

世の中がオリンピックで盛り上がっている時に、
こんな話をしちゃ非国民と思われるかもしれませんが・・・

僕は『結果がすべて』の風潮には、
昔からどうも馴染めないのですよ。
ましてや『勝ち負け二元論』となると、
はっきり言ってかなり距離を置いています。

人間の限界に挑戦することは素晴らしい。
僕たちはまだやれる。
その自信を多くの人々と共有することは、
人類の財産ともいえるものです。

でもね、必ずしもそれを定量評価し、
順位付けする必然性はないと思うのですよ。

いや、僕は昨今はやりの『みんなで手を繋いでゴールイン!』とか、
『あなたも私も白雪姫!』児童劇みたいな、
『平等』を説いているのではありません。

さながら陳腐なビデオゲームみたいに、
個々の人生までが『見える化』よろしく定量評価され、
『勝ち組・負け組』に振り分けて一喜一憂する、
狭い価値観だけが世界標準ではない。

そう言っているだけ。

確かに羽生君の演技は素晴らしかった。
でも、僕はたとえ彼がメダルを取れなかったとしても、
彼の挑戦そのものの意味が失われるとは思っていないんですよ。

怪我という逆境に正面から挑む姿は、
ただそれだけで多くの人々に勇気をもたらしたでしょうし、
そうした意味ではアイススケートの卓越した才能を持たない僕らでも、
ひとりひとりが他者を勇気づける力と機会を持っている。

事実、今の僕に勇気をくれているのは、
小さな体で重い病状と向き合っている彼女や、
物質的に貧しい環境で天真爛漫に笑っている子供たちや、
大切な人を失った悲しみを乗り越えようと頑張っている人だったりします。

誰が一番? ・・・じゃない。
誰が負け? ・・・でもない。

そうした価値観とは違う世界があり、
その中で輝きながら生きている人々がいる。

これは僕が旅から学んだことのひとつです。

えーじ
posted by ととら at 09:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年02月19日

新しい扉の向こうへ

未知の世界とは、
まだ開けたことのない扉の向こうにあるもの。

ある人たちにとっては、
ここ、ととら亭の扉もそのひとつ。

この1週間、
初めてととら亭に来たという若いお客さまが続きました。
それも皆さんおひとりで。

「いらっしゃいませ」

僕に迎えられた彼、彼女は、明らかに緊張しています。
それはそうでしょう。
年齢からすると、まだ洋食系飲食店といえば、
ファーストフードかファミレスの世代。
当然、こんなオヤジが出てくるわけがない。
おまけに店内はちょっと薄暗くジャズが流れ。
大人のムードじゃありませんか。

「コートをお預かりしましょう」

なんて言われると、
もうどうしていいか分からないんですよね。
どぎまぎ感がこちらまで伝わって来ます。

で、ようやく席についてもメニューを見ると、
そこには食べ慣れた『なんちゃらセット』がひとつもなく。
代わりに舌を噛みそうな名前の外国の料理が、
アラカルトで並んでいるじゃないですか。

パントリーから眺めていると、
メニューを見ている彼、彼女たちは、
さながら試験の答案用紙と睨めっこでもしているよう。

僕はここで話しかけます。
そう、レッスン1
『メニューをウェイターと相談しながら決める』です。

自分の好みを伝え、料理と飲み物の質問をし、注文する。
レストランならではの楽しみがここから始まります。

「お待たせしました」

そして料理が運ばれてきた時、
彼、彼女たちはようやく笑顔を浮かべるのですよね。

この瞬間に僕を見る人はいません。
皆さん例外なく目の前に置かれた料理に釘づけ。
しかし、僕はそうしたお客さまの表情を見ているのです。
なぜならそこには素顔のその人がいるから。
美味しそうだと感じたのであれば、
美味しそうだという表情を浮かべますから。

料理が1/3くらいまで食べ進んだところで、

「お楽しみ頂いていますか?」

僕はもう一度声をかけます。
この時にはもう入店した時の緊張感はまったくありません。
どことなく、
勇気を出して入ったことの達成感を味わっているようにも見えます。

ようこそ、新しい扉の向こうへ。

これもひとつの小さな旅なんですよ。

えーじ
posted by ととら at 01:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年02月14日

甘くて苦い比較文化論

今日をドキドキしながら過ごしているのは、
一部のティーンエイジャーくらいだと思いますが、
製菓業界の巨大な市場を支えているのは、
圧倒的に大人だそうな。

そうなるといわゆる『本命』は氷山の一角で、
大人のビジネスは義理チョコと友チョコ
(最近はこういうのもあるのね)
で成り立っていることになります。

こうした風潮にゴディバさんがもの申しておりましたが、
その議論はさて置き、
中立的な位置に立つ僕としては、
とても興味深い現象だと思っているのですよ。

と申しますのもマーケティング的なものではなく、
もうちょっと文化人類学的な観点でね。

先日、小売業界のお客さまと話をする機会がありまして。
なんでも住宅街の店舗で、
バレンタインデーのチョコレートを買って行くのは、
ほとんどが50歳以上の女性だそうです。

その場合、総合的に判断して『本命』は限りなくゼロに近い。
(でもゼロではありませんよ!)
で、誰にあげるかというと、
お孫さんやお世話になっている病院、
美容室など日ごろお世話になった方たちとのこと。

これは告白の媒体であるチョコレートが、
一種のご馳走やお歳暮、お中元などと同様、
社会的な潤滑油に変化していることを意味しているのではないか?

さらに興味深かったのは、
バレンタインデーとジェンダーにおいて対極にある、
ホワイトデーとの対比。

ま、これは本来のバレンタインデーとは縁もゆかりもない、
純粋に製菓業界の『販促』なんですけど、
ここに着目すべきおまけがあるのですよ。
それは包装紙の選び方。

女性は自分の好きな色でラッピングする方が圧倒的。
対して男性はプレゼントする相手の好みを考えて選ぶのが、
これまた圧倒的だそうです。

そして女性は内容のさまざまな組み合わせを細かく選び、
男性はオールインワンのセットものを好むとか。

ん〜・・・その心理的背景は何なんだろう?

風習の形骸化、いや、変化を嘆くのも分からなくはありませんが、
変遷を立体的に捉えると、親族構成や婚姻と同じく、
その社会の特性が文化人類学的に炙り出されて来るのではないか?

そういえば2016年のこの時期にエチオピアを訪れた際、
かの地でもバレンタインデーが祝われていましたが、
その内容は日本と大分異なるものだったと思います。

元来はローマ時代に遡る、
キリスト教と男女の結婚に関連した一種の祭だったものが、
時と場所を経てどのように変化していったのか比べることは、
一種の比較文化論になるような気がするのですよ。

え? そんな論文を書いても学位はもらえない?

だろうね〜。

僕は読みたいけど。

えーじ
posted by ととら at 16:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年02月12日

第15回取材旅行 最終回

何かとハードルの高かったアフリカの旅。
気懸りだった『スリルとサスペンス』も想定内に収まり、
ホッとして野方に戻りました。

こうしたことは中南米を周る時にも当てはまるのですが、
難易度の高い地域でダメージを最小限に留めながら旅するには、
3つのポイントに気を付ける必要があるのですよ。

ひとつ目は『時間の余裕』

とにかく何ごともすんなり進みません。
日本流に分単位でサクサクやろうとしても空回りするだけです。
なのでスケジュールに余裕を持って常にプランB、
いや、プランCやDのカードも持ちつつ柔軟にコマを進めるしかない。
最後はノープランで出たとこ勝負になるのもよくあることですし。
そんな時に欠かせないのが『時間』なのですよ。
時間さえあれば後は知恵と度胸でなんとかなるものです。

それから『健康管理』

極端な気温差、標高差、不衛生な環境、害虫など、
ただでさえ体調を崩す要素がてんこ盛りなのに加え、
移動は体力と忍耐力の実地テストみたいなものです。
それにまともな医療どころか薬局すらほぼ期待できない。
(呪術師ならいるかもしれませんが・・・)
こうした過酷な状況だと自分の健康を維持するだけでも大変です。
そんな訳で、罹りそうなヤバイ病気の予防接種を受け、
自分用にアレンジしたファーストエイドキットを持ち、
無理無謀をせず、体調不良の予兆を見逃さず、
それでもやっちまった時には冷静に対応する。
僕たちはこんなルールで旅をしています。

最後はやっぱり『セキュリティ』

これだけでも本が1冊書けるくらいのネタがありますが、
ざっくり言ってしまうと、
細かな知識やテクニック以上に大切なのは、
『危険を嗅ぎ分ける嗅覚』です。
ほら、僕がたまに言うでしょう?
「なんかイヤな予感がする・・・」って。
あれですよあれ。
しかしこれは実戦で身に付けるしかありません。
どう言葉にしたらいいか分かりませんが、
ヤバイ場所には何か独特なチリチリする気配があるものなのですよ。
今回もケープタウンやムババネで日暮れと共に変わった雰囲気は、
イヤ〜な感じでした。君子危うきに近寄らず。これが基本です。

さて、そんな思いをしながらも、なぜ旅を続けているのか?
同じ旅をするにしても、もっと楽で安全なところは幾らでもあるのに。

う〜ん、正直、自分でも、えらいこっちゃの渦中にいる時は、
「いったい僕は何でこんなことをやってるのかしらん?」
と首を傾げることがあります。

でも、異質性はハードルの高さと比例しつつも、
困難さを上回る魅力を持っているものじゃないですか?

そうした意味で、アフリカは僕の頭の中で硬直化した価値観を、
グルグルかき回してくれるディープな底力を持っていました。
それは単なる知的エンターテイメントに留まらず、
日常の生活で、がっで〜む!な八方塞がりにはまった時、
「おいおい、えーじ、選択肢はまだあるじゃないか?」
と視野を広げてくれる不思議な力を持っていたのです。

中でも、今回渡航したスワジランドとモザンビークは、
食文化において、
これまで訪れた他のアフリカの国々とは違う魅力に溢れていました。
たとえばモロッコやチュニジアはアラブの影響が強く、
中東の料理との共通点が多々ありましたし、
南アフリカはヨーロッパとアジアの文化が混淆している。
エチオピアは独自性が際立ち過ぎていて、
ある意味、アフリカの中では例外的な存在。
その点モザンビークなどは、ぶっかけ飯系や、
シマなどウガリに通じる独特なでんぷん質の食べ物があり、
中部から西部のアフリカらしさを味と食感で堪能できたのです。
それはもう実に興味深い内容でした。

しかしこれも広大なアフリカ大陸のとっかかりに過ぎません。
僕たちは帰国する前から再び地図を広げ、
次の旅のルートを考え始めていたのです。

今度は南アからナミビア、ボツワナ、
ジンバブエと抜けるルートがいいかな?
それともペナンからコートジボワールを目指して、
西に向かうのもいいかもしれない

地球は広いですね。

za_us03.jpg

See you on the next TRIP!!

えーじ
posted by ととら at 23:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年02月09日

ととら亭再起動201802

旅から戻って2日。
ふたりとも大分寒さに体が慣れてきたみたいです。

昨夜はちょっと遅くなってしまいましたが、
最後は踏ん切りをつけてアパートに帰ったのですよ。

旅の疲れを取るなら、
熱いお風呂に入って布団でぐっすり眠るに限りますからね。

でも一番効いたのは、
いろいろな人たちからかけられた、
「お帰りなさい」という言葉かな。

寒い東京の温かい言葉。

とても嬉しかったです。

さて、まもなくディナータイム。
気持ちを切り替えて、ぼちぼち暖簾を出しますか!

えーじ
posted by ととら at 17:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年02月08日

第15回取材旅行 その14

やっぱりお約束ともうしますか、
マプト国際空港に着いたらまたしても、
ミッションインポッシブルのテーマが流れて来そうになりましたが、
あわやアジスアベバで一泊か?
となったところで何とか乗継便に間に合いました。

そんなこんなで、
ぎゅっとエコノミークラスのシートに押し込められること、
再び合計18時間超。
(復路は偏西風のお蔭でフライトタイムが短縮されるんですよ。
うれしい!)
僕たちはほぼ定刻の19時半、成田空港に着いたのです。

ひゃ〜、18日ぶりの東京は寒い!
真夏の南半球から戻ったからだけではなく、
僕たちがいない間に2回も雪が降ったくらいですしね。
野方に着いてみるとそこかしこにまだ雪が残っているじゃないですか。
今日は寒さに体を慣らしつつ、お店の再起動を始めています。

それでは記憶が冷めやらぬうちに、
モザンビークのホットなビジュアルレポートを行ってみましょう!
写真40葉の力作ですよ!!

mz_border01.jpg

3時間に渡る精神修行の後、
悟りを開いた僕たちを乗せた『国際ミニバス』は、
約2時間後にモザンビークとの国境の街(村?) Mhlumeniに到着しました。
島国の日本で生まれ育った僕たちにとって、
馴染みのないもののひとつがこの陸の国境。
皆さん、いろいろなイメージを持たれているかもしれませんが、
別に何か特別なものがあるわけではなく、
だいたいご覧の通りの『ただの道』なんですよ。
ここはスワジランドのイミグレーションを抜けたところ。
奥に見えるのがモザンビークのイミグレーションです。

(注:今回はスキがあったのでさらっと写真を撮りましたが、
基本的に国境は写真撮影禁止です。止めましょう。
スマホを向けていただけで没収になったケースや、
別室に連行されて
『罰金』で勘弁してもらうようなケースは珍しくありません)

mz_border02.jpg

せっかく苦労して越えた国境ですから、
なにかドラマチックなことがあるといいのですが、
これまた一般的には『ようこそ』看板一枚のお出迎えがほとんど。
ここはポルトガル語で『ようこそモザンビークへ』となっていました。

mz_road02.jpg

GoBA国境を越えてからはEN5との交差点で右折するまでは、
こんな風景が30分ほど続きます。

mz_road03.jpg

そこから更に1時間弱走ると、進行方向3時の方角に、
遠くマプトの街並みが見えてきました。
さぁ〜、もうすぐだぞ!

mz_cityview02.jpg

中心部はさすがに都会です。
老朽化の進んだ建物が密集した街に自動車と人が溢れています。

mz_busterminal.jpg

僕たちが降ろされた『国際バスターミナル』があの奥。
この写真は後日、離れたところから望遠で撮ったものです。
というのも一見して外国人と分かる僕らが中に入ろうものなら、
瞬く間にタクシーや宿の客引きや物売り、
ヤミ両替屋などに囲まれて、ひと騒動になってしまうんですよ。
ま、悪い人たちじゃないんですけどね。

ちなみにこの辺で1眼レフカメラを出すのはお勧めしません。
スマホも撮影姿勢がひったくられ易いのでNG。
僕は撮影可能な場所を下見して、
ともこに周辺を見張っていてもらっている間に、
サブザックに隠しておいたカメラを取り出し、
スパっと撮ったらすぐ移動。Shot and Awayを基本にしています。

mz_road.jpg

到着した当日、
這う這うの体でバスターミナルを脱出した僕たちを待っていたのは、
売り子の叫び声とクラクションの狂想曲。
まず、道路がこの状態でしょう?

mz_sidewalk.jpg

で、歩道はこう。まず真っ直ぐなんて歩けない。
というか立ち止まることさえ難しい。
足元はデコボコでゴミと汚水が広がっています。
人の流れを読んで、かき分けるようにして進みます。
もちろん持ち物に気を付けつつ車に轢かれないように!
歩行者優先ではありませんよ!!

mz_streetseller.jpg

洗濯物を広げているのではありません。
狭い歩道を占拠して、
混沌とした状況に拍車をかける路上の物売りたち。
この他に靴や野菜などさまざまなものが売られています。

mz_truck.jpg

1台の軽トラに何人乗れるかギネスブックの記録に挑戦中!
ではなく、庶民の足の一つ、軽トラバス。
軽トラやミニバスが近付いてくると、
まだ停車していない車に人が殺到するので、
うかつに乗り場付近に近付くのは危険です。

mz_tuktuk.jpg

ポルトガルがキャリアとしてインドと接点を作っているのか、
トゥクトゥクも日常的な庶民の足。
そう言えばエチオピアでも『バジャジ』と呼ばれて普及していましたね。
モザンビークではタイと同じく『トゥクトゥク』といいます。
僕たちも何度かお世話になりました。
料金はもちろん交渉制。意外と安全です。

mz_hotel03.jpg

宿はバスターミナルから2ブロックほど離れたところにあるゲストハウス。
1階の店舗はみなこうして鉄格子が入っています。
これ、治安の悪さを測るバロメータのひとつなんですよ。
泥棒や強盗などの侵入盗が多い地域では1階だけではなく、
4階くらいまで全ての窓が鉄格子入りです。
ハト除けで付けているケースもありますけどね。

mz_hotel04.jpg

宿の入り口は階段を上がった2階。
建物の構造上、窓のない部屋がありますが、
ラウンジに向けて窓を作り、明かりを取っています。
景色は見えなくてもセキュリティはこっちの方がいいかもしれませんね。

mz_breakfast.jpg

朝食は国ごとにパターンがあって比べると面白いものの一つ。
ここの宿は質素な内容で、飲み物はコーヒー、紅茶、
ココアとミルクにジュース。食べ物はパンとバター、ジャム。
ハムとチーズ、フルーツとヨーグルトにシリアル。
どこも温かい料理は卵料理とポリッジくらいかな?
今回の旅では南アフリカ、スワジランドもほぼ同じ内容でした。

mz_moneyjpg.jpg

これがモザンビークの通貨のメティカル。
僕たちの滞在中のレートでは、概ね2倍にすると円に換算できました。
つまり50メティカルなら約100円ですね。
この国も旅行産業があまり栄えていないからか、
両替屋はあまり見かけません。
しかしATMがそこかしこにあったのでメティカルの入手は簡単でした。
この点も治安の良し悪しが絡んでおり、
路上にむき出しのATMより、外からよく見えるガラス張りの部屋に、
ひとりずつ入るタイプが多かったですね。

mz_warning.jpg

で、やっぱりありました。
ケープタウンで見かけたの同じ内容の警告。
『入ったら撃ちます』
違いはデザインと表記が英語からポルトガル語に変わっただけ。
この他にも塀の上に高圧電線を張り巡らせている所を何カ所か見かけました。

mz_baixia.jpg

ゲストハウスのおじさんにも注意された、
行くべきではない所の『バイシャ地区』を望遠で撮ったもの。
日中でもひと気がないでしょう?
夜はもっとヤバイんですよ。
僕たちは別の角度から近くを通り過ぎたことがありましたが、
なるほど〜・・・なムードの地域でした。
その所為か警察署がすぐ脇にあります。

mz_searoad.jpg

と怖い話ばかりしてしまいましたが、
マプトは美しい街ですよ。
マプト湾からインド洋に面した道は南国そのものの風景。
海沿いには雰囲気のいい波打ち際のレストランもあります。
夜は歩いて行けませんけどね。

mz_cityview01.jpg

街のほぼ中心にある植物園から南東方向へ行けば、
丘の上からこんな眺望も楽しめます。

mz_cafe.jpg

各国の大使館が立ち並ぶPolana Cimento"A"地区には、
こんなお洒落なカフェも。
暑さが厳しい日中はたまに涼んでいました。
ポルトガルの影響を受けたスィーツも見逃せません。
もちろんPastel de Nata(エッグタルト)は本家直伝の美味しさ!
マカオにも負けていません。

mz_restaurant02.jpg

レストランもローカルユースで素敵なところがボチボチありました。
それでは特徴的なモザンビーク料理をかいつまんでご紹介しましょうか。

mz_periperichicken.jpg

まずは何と言ってもこれ、Frango a Piri Piri(ぺリぺリチキン)。
予想通り、スワジランドで食べたものが近く、
オリジナルはチキンをガーリックとレモンジュース、
塩、ピリピリでマリネし、炭火でこんがり焼いたものでした。
これは推測ですが、このレシピを出発点に、
マリネ液を複雑化させながら進化してきたのではないかな?
焼き方も南アではグリルで焼くのもポピュラーでしたが、
モザンビークでは炭火の直焼きが基本。
シンプルで力強い味わいです。

ちなみにチキンの左側にあるのはマッシュポテトではありません。
ある意味、これこそモザンビーク料理の中心の一つともいえるシマ(xima)。
ホワイトコーンを挽いてとろ火で煮ながら練り上げたもの。
英語ではパップとも訳されています。
アフリカの中部で食べられている、
キャッサバで作ったウガリも同じような位置づけの食べ物ですね。
モチモチした食感で味はなく、熱々を頂きます。
どこかルーマニアのママリガに近い気がしましたね。

mz_zanbeziana01.jpg

マプトではぺリぺリチキン以上にポピュラーだったのがこれ、
中部ザンベジ地方の名物と言われるFrango a Zambeziana(ザンベジチキン)。
チキンを特産品のココナツミルクでマリネして炭火で焼いたもの。
ペリペリチキンのようなパンチこそないものの、
臭みの抜けたマイルドなローストチキンはローカル食堂の定番メニューです。

mz_amendoin.jpg

モザンビークではナッツ類、特にピーナッツを使うのも特徴の一つです。
その代表的なものがこの Caril de Frango con amendoim。
直訳するとピーナッツ入りのチキンカレー。
と言ってもカレーの風味はほんのりするだけで、
ココナツミルクとピーナッツパウダーでチキンを柔らかく煮た、
ある意味とてもアフリカらしい料理です。
コクはあるけど油っぽくなくてご飯とよく合いますね。
そういえばナッツを使ってコクを出す手法は、
ジョージアのサシビ(クルミとガーリックのソース)も同じでした。

mz_mutapa.jpg

同じくココナツミルクとピーナッツを使っていても、
まったく違う味わいを持つのがこのマタパ。
違いはキャッサバの葉がたっぷり入って、
さながらインドのサグカリー(ホウレンソウのカレー)のような、
見かけになっていること。
写真はカニを入れた Matapa con caraguejo。
先の Caril de Frango con amendoim も柔らかい口当たりなのですけど、
写真中央上部にあるトウガラシの激辛ペーストを添えて、
味に輪郭を持たせると食が進みます。

mz_mboa.jpg

これまたランチタイムの定番料理 Mboa con Frango。
マタパのバリエーションのような味で、
そこからキャッサバの量を減らしたといえば当らずとも遠からず。
ただマタパの具はシーフードに限定されていますが、
ムボアはエビの他にチキンもよく使われます。
いずれもライスにかけて食べるもの。
アフリカ飯はぶっかけご飯が多いのですよ。

mz_prowncurry.jpg

スワジランドでもトライした Caril de Camarao です。
今回の3各国の取材で顕著だったのが、
伝統的な料理は店ごとの差異が少ないということ。
このカリル・デ・カマロンもそうで、
違いと言えば微妙なカレーのスパイスの配合と辛みの強さかな?
考えてみると、エビとココナツミルクが主役で、
カレーが脇役の料理ですからあまりいじりようがないんですよ。
ある意味、完成された味だと思います。

mz_feijoada.jpg

ポルトガルとの関係で興味深かったのがこのフェイジョアーダ。
この料理は謎の多いもののひとつで、
言葉は豆を現すポルトガル語のfeijãoが語源ですけど、
料理としてのそれはブラジルに起源持つとの説があります。
そしてポルトガルの植民地では順番こそ分かりませんが、
独自のフェイジョアーダが進化しているらしいのですよ。
となればブラジルバージョンを紹介したことのある僕らとしては、
ここモザンビークでも試してみなければなりません。
で、食べてみたら・・・豆はキドニービーンズみたいで、
ややトマトの風味があり、アメリカのポークビーンズにそっくり。
ん〜・・・ところ変われば品変わる典型ですね!
いつかこの料理も掘り下げてみなくちゃ。

mz_zanbeziana.jpg

とまぁ取材の軸では以上の料理を食べまくっていましたけど、
モザンビークに来たならば、シーフードを食べない手はありません。
特にエビ! 白状しましょう。
今回の取材旅行で一番美味しかったのはエビのグリルです!
南アでもシンプルなシーフードのグリルをガーリックバターで頂きましたが、
ほんと、「ここまで来て良かった〜!」なお味でした。

mz_hotel02.jpg

さて、モザンビークの滞在期間は6泊7日。
それだけあるなら宿も引っ越そう!
と思い、後半の3日間はこんなところに泊っていました。
最後くらいちょっとリッチに旅の疲れも取りたかったのでですよ。
それでもお値段は1泊ダブル朝食付きで約8,500円なり(2人分です)。
(うう・・・つつましいなぁ・・・予算が少ないんでね)
ちなみに前半に泊っていたゲストハウスは同じ条件で6,500円でした。

mz_hotel01.jpg

ほら、部屋はこんな感じ。
殺風景ですけど機能的でとても清潔。
スタッフもみんなフレンドリー。
ここは先のゲストハウスより治安の良いエリアにあるので、
夜9時くらいまでなら周辺も危険なムードになりません。
入り口に警備員もいますから安心です。

mz_market02.jpg

飲食店の次はここ、中央市場です。
規模はそれほど大きくありませんが、生鮮3品の他、
雑貨や微妙なお土産物屋さんもあります。
観光客はほとんど見かけないのに商売になるのかしらん?

mz_market01.jpg

色とりどりのスパイスの香りに包まれていると、
あ〜、南国の旅をしているんだな〜、と体で感じます。
モザンビーク料理は辛みが大きな特徴となっているわけではありませんが、
トウガラシの種類は確認しただけで4種類もありました。
香りや辛みの強さで使い分けているのですね。
思うに飲食店のテーブルに置かれた、
各店それぞれのチリソースにこだわりがあるのかも。
酢漬けあり、オイル漬けありとみんな微妙に違うのですよ。

mz_xima.jpg

場外にある飲食店横丁でシマを作っている所を発見!
あの白いのがそうです。(奥はザンベジチキン)
日本人の感覚でいうとこれが彼らの『ご飯』なんですね。
後で気付いたのですが、料理の値段は素材の質というより、
シマとおかずに相当する料理の量のバランスで決まるようです。
先のペリペリチキンの写真をもう一度ご覧ください。
チキンの半身が真ん中にドドンとあるでしょう?
これだと900円くらいします。
でもローカル食堂では、
もうちょっと小ぶりのチキンレッグと山盛りのシマで300〜500円くらい。
所得の低い国の料理の特徴で、
味の濃いおかずで炭水化物をたくさん食べるのですね。

mz_truck02.jpg

市場の脇の通りでは日本の中古車を発見!
他にも『××運輸』系の中古トラックを何度か見かけました。
どうやってここまで来たのでしょうね?
こうしたケースはスリランカや遠くボリビアでもありました。
なんか古い友人にあったような気持ちになります。
乗っている人は、これが日本を走っていたって知ってるのかな?

mz_blackout.jpg

ちょっと前にお話しましたけど、
開発途上国では電気の供給が不安定なことが多く、
こうした停電もまたお約束です。
でも、ご安心を。
皆さん慣れていますから、
すぐこうしてロウソクを持って来てくれますからね。
これはこれでいいムード。

mz_sunset.jpg

ホテルの部屋から見た帰国前日の夕焼け。
きれいでしょう?
はぁ〜・・・今回の旅も間もなく終わりだなぁ・・・
と安堵感と寂しさの入り混じった複雑な気分になります。

mz_airport.jpg

さぁ、日本に向けて出発です!
マプト国際空港は市内中心部からタクシーで15分ほど。
ターミナル1は国内線。2が国際線です。
国際線はボーディングゲートが3つしかないこじんまりしたものですが、
まだ建物は新しくてピカピカ。
でもセキュリティエリアに入ってしまうとお店は殆どありません。
食事をするならアライバルロビーがいいですね。

mz_infoboard.jpg

で、冒頭でお話したスリルとサスペンスの予兆がこれ。
分かります?
僕たちが乗る筈のエチオピア航空は一番上の行。
何か変でしょ?
そう、ステータスは『ボーディング』になっているのに、
肝心のゲートナンバーが表示されていません。
駐機場を見ると飛行機がない。
僕たちより遅い便はみな決まっているのに。

おいおい、どうなってるんだ?

そこで出発フロアを探せどもインフォメーションデスクどころか、
空港職員もいません。
ここで僕は待っている乗客の中で、
エチオピア航空の制服を着た人を見つけました。
彼は明らかにパイロットです。

「失礼、エチオピア航空のパイロット方ですよね?」
「はい」

彼は物憂げな表情で顔を上げました。

「僕は14時20分発の便でアジスアベバに行くのですが、
 出発ゲートが表示されていません。
 なのにステータスはボーディングになっています」
「ああ、私も待っているのですよ」

彼の苦笑が「よくあることでね」と付け加えているようです。

「機材の到着が遅れている?」
「そうです」
「どうもありがとうございました」

アジスアベバでのトランジットタイムは、
往路と同じく1時間20分しかありません。
あの時は香港を飛んだ便の到着が遅れてロスタイムが発生しましたが、
今回は乗る前からすでに遅れています。

やれやれ・・・こりゃ本当にアジスで一泊になりそうだな・・・

と半場諦めていたのですが、
そこは慣れた(?)エチオピア航空さん。
予定より30分以上遅れて到着したにもかかわらず、
ものすごいスピードで離陸準備を整え、
(それはそれで少々不安ですけど)
最終的にはロスタイムを15分まで縮めたじゃないですか!

おかげで僕たちは予定通り、香港経由成田行きの便に間に合い、
昨日のうちに帰国できたのです。

めでたし、めでたし・・・

ふ〜、ほんの1週間を振り返っただけでも、
みっちり密度の濃いモザンビークの旅でした。
その所為かもしれませんが、
ととら亭を始めてからの旅では、
今までで一番、新宿駅に着いた時のカルチャーショック、
いや、『文明』のギャップが大きかったですね。
22時頃の新宿駅中央東口をバックパックを背負って歩いていた僕は、
まるでスターウォーズに出て来る、
別の惑星に降り立ったような感覚になっていました。
それくらい、26時間前にいた世界と僕らの街は違っていたのですよ。

ん〜・・・だから旅は面白いのかな?

mz_restaurant01.jpg

えーじ
posted by ととら at 19:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年02月06日

第15回取材旅行 その13

18日間におよぶ旅もいよいよ明日は現地最終日。
先ほどエチオピア航空のウェブチェックインを済ませ、
僕たちは6日昼の便で帰国の途につきます。

さいわい関東地方は当分晴れのようですね。
雪の心配がないならアジスアベバで足止めされない限り、
予定通り7日水曜日の夜には成田空港に着いているでしょう。

料理の取材は少々難航しつつも何とか課題をクリアしました。
そもそもマプトは飲食店の数が少なく、
中でもモザンビークの特徴的な料理を出す店となると、
数えるほどしかありません。
しかもそれらがあちこち散在していたり、
紹介候補となる料理がメニューになかったりするなど、
はてさてどうしたもんだろう? と首を傾げることが多かったのですよ。

ともあれ、こうした状況は僕たちにとってお馴染みのこと、
これまでもエチオピアやスワジランドなど、
外食が一般的でなかったり、観光客があまり来ないような国では、
地元の人たちに訊きまくり、自分たちの足で歩き回って探す、
極めてオールドファッションなやり方をしていましたからね。

え? TripAdvisorとかで検索すればいいじゃないか?
ん〜・・・それで解決すればいいんですけどね。
はっきり言って、
ネットの情報は僕たちにとってまだ密度が薄すぎます。
実際に歩いてみると、検索でヒットしない店がたくさんありますし。
それに確度もかなり低いというか、ほとんどガセのことも少なくないので、
見るとしても参考程度・・・かな?

さて、旅先でのアップロードもこれで最後。
ならばスワジランド編をビジュアルに行ってみましょうか!

sz_air.jpg

ジョハネスバーグを飛んだ飛行機は、
20分も経たないうちに高度を下げ始めました。
眼下に広がるのはこんな風景。
ん〜・・・サバンナか。
アフリカ〜って感じですね。

sz_airport.jpg

そして降り立ちました、首都の『国際空港』!
King Mswati 3 International Airport?!

・・・?・・・・し〜ん・・・
貸切です。

sz_savewater.jpg

ここでも干ばつが続いており、
ご覧の通りのポスターがそこかしこにありました。
深刻ですね。
欧州南部ではセーヌ川が氾濫寸前になるほど雨が続いているというのに。

sz_hotel05.jpg

僕たちがマンジーニで泊った街外れの宿。
周囲が暗いので到着した当日は外出するのに緊張しましたが、
危険な雰囲気はありませんでした。

sz_hotel04.jpg

部屋はこんな感じ。
スワジランドは南アと違って観光産業が一般的ではなく、
宿は数もバリエーションもあまり多くありません。
ここはビジネスマンも使う中級ホテルかな?
泊っているアジア系は、
僕たちの他に香港から来た栄養学士の方たちだけでした。
朝食付きのダブルルームが約6,000円なり。

sz_hotel01.jpg

こんな中庭があり、ちょっと中南米の宿を彷彿させる作りですね。
朝食は質素だけど僕たちには十分。
部屋の居心地もとても良かったです。
Wi-Fiは快適でサクサクアクセスできました。
南ア編の写真をアップロードしたのもここからです。

sz_girles.jpg

ラブリーなスタッフたち。ともこの隣がフロントのノンシェさん。
チェックインの時、僕が漢字でサインすると、
「へぇ〜、それニホンゴ?」
「そう。でも、もともとは中国の文字ですよ」
「あなたは何種類の文字が書けるの?」
「5種類かな? 日本の文章の書き方はちょいと複雑でね」

ここで僕は日記を取り出し、

「一般的に音を現す『ひらがな』と『カタカナ』があります。
 これはあなたたちが使っているラテン語のアルファベットと同じで、
 数は少なく、50個しかありません。
 でも意味を現す『漢字』は事物に対応してたくさんの種類があり、
 小学生でも1000個以上、学校で学ぶんですよ」
「え〜、そんなに!」
「そう、それと数詞はアラビア数字。
 で、あななたちと同じラテン語のアルファベットも使います」
「あの・・・じゃ、私の名前をニホンゴで書いてくれます?」

僕はひらがな、カタカナ、
それと音を当てはめた漢字で彼女の名前を書いてみました。
そして、

「君の名前はなんという意味ですか?」
「スワジ語で『美しい』という意味よ」
「なるほど。じゃあね・・・」

ここで僕は『美子』と付け加えたのです。

「これは日本で同じ意味の名前ですよ。読み方は『Yoshiko』」
「ヨシコ?」
「そう。もし君が日本で生まれていたら、そう呼ばれるのです」

sz_manzini.jpg

マンジーニはスワジランドの商業の中心・・・と言われているものの、
僕たちが歩いた限りでは鄙びた地方都市・・・いや、街という感じ。
のんびりしていて落ち着けます。

sz_market.jpg

バスターミナルの周りにはこんな市場が広がっていました。
外資はなんとケンタッキー・フライドチキンがあったのですよ。
そう、スワジの人はフライドチキンが大好き。
それと甘いソーダをごくごく飲んで・・・成人病レッツゴー!?

sz_money.jpg

これがスワジランドのお金、リランゲニ。
南アのランドと等価で両方とも普通に流通していますから、
財布の中は2種類の通貨が混ざってしまいます。
でも出国したらリランゲニはまず両替不能なので、
こっちを残さないように使わなければなりません。
ちなみにATMは沢山ありました。
反対に両替屋は少ないです。

sz_piripiri01.jpg

取材対象となるような飲食店は少ないのですが、
さいわい宿からすぐの所に興味深い店が集まっていました。
これは南アのNando'sそっくりなペリペリチキンのチェーン店、
Galitosで食べたもの。
名前も何だか似ていますね。
さらに料理やオーダー方法も殆ど同じ。
でもサンドイッチはこっちの方が僕たちの好みだったかな?
大繁盛していました。

sz_piripiri02.jpg

そしてこれがスワジランドバージョンのペリペリチキン。
ん〜・・・元祖モザンビーク版もこんな感じなんだろうか?
というのも南アで食べたものはNandosをはじめ、
味わいが複雑で洗練された印象がありましたけれど、
ここでは基本的にガーリック、レモンジュース、
ピリピリ(トウガラシ)でマリネしたチキンを炭火でこんがり焼いた、
シンプルなもの。
その分、ソリッドな力強い美味しさがあります。
そして好みで更にレモンを絞ったり、
別添えのペリペリソースをかけて楽しむのですよ。
あ〜、これはこれで味わい深いじゃないですか!

sz_prowncurry.jpg

ここまでに来るとモザンビークの影響も現れてきます。
これはその代表的な料理の一つ、プラウンカレー。
ベースはポルトガルがインドから伝えた文化だと思いますが、
運び手と現地の要素が加わってあまりインドっぽくありません。
辛さはほとんどなく、スパイス感もマイルド。
そしてココナッツクリームの甘い香りとコクが味に深みを与えています。
これがまたご飯とよく合うんですよ。

sz_road01.jpg

マンジーニで2泊した僕たちはミニバスで首都のムババネへ。

sz_road02.jpg

移動時間は約30分。
国自体が四国くらいの大きさしかありませんからね。
緩やかに高度を上げながら車窓を流れるのは、ずっとこんな風景です。

sz_busterminal03.jpg

到着したムババネのバスターミナル。
ここはちょっとしたショッピングモールが隣接しており、
マンジーニよりはるかに賑わっていました。

sz_mbabane.jpg

バスターミナルの周辺にはこんなお店が並んで、
いろいろな生活雑貨や食材を売っています。
僕たちが到着した時はご覧の天気で標高が1000メートルありますから、
少々肌寒いくらいでしたね。

sz_hotel02.jpg

当日お世話になったのはこんな宿。
ちょっと治安に不安のあるエリアでしたが、
建物に入るまでに2カ所のドアロックがあるなど、
セキュリティは厳重でした。
居心地はとても良かったです。

sz_hotel03.jpg

さて、夕食の取材に出かけようとバスターミナルまで戻ってみたら、
19時前にもかかわらず、日中の賑わいが消え、
お店も殆ど閉まっているではないですか!
ん〜・・・ビミョ〜な危険の臭いがしてきました。
これはマズイ!
というわけでスーパーに駆け込んだ僕たちはパンやチーズを買い込み、
宿に退却してご覧のようなディナーとなったのです。
あ、少々散らかっておりますが、これが取材中の僕の『仕事場』なんですよ。
ブログを書きかけのPCが立ち上がっているでしょう?

sz_withguy.jpg

マンジーニに戻って一泊したら、次はいよいよこの旅の最終目的地、
モザンビークの首都マプトに向けて出発です。
そこでバスターミナルへ戻って写真を撮ろうとしたら、
突然思わぬ闖入者が。
そう、スワジの人々はおしなべてフレンドリー。
愉快なお兄さんでした。

sz_busterminal04.jpg

で、バスターミナルに入り、北の外れを目指すと・・・

sz_busterminal02.jpg

ご紹介しましょう!
これが国境を越える『国際バス』乗り場でございます!!
僕たちが乗ったのは中央の一番小さいバン。

sz_busterminal01.jpg

バンの後部にはこんなキャリアーが連結され、
大き目な荷物はここに積まれます。
黄緑色のザックカバーを付けて下敷きになりつつあるのが、
憐れな僕のバックパック。
ともこの? ああ、もっと下に埋まってしまいました。
神のご加護があらんことを!

sz_car.jpg

出発した時のミニバンの車内はご覧の通り。
しかも中にはかなり『ふくよかな』方が4人混ざっており、
皆さん、ムギユっと肌寄せながら、
モザンビークのマプトまで4時間半のドライブとなったのです。

ん〜・・・これらはまだ1週間ほど前の出来事なのですが、
こうして振り返って見るとずっと前の旅のような感じがします。
不思議ですね。

それでは最後のモザンビーク編は真冬の東京からお伝えしましょう!

えーじ
posted by ととら at 01:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年02月05日

第15回取材旅行 その12

この旅で周っている3カ国は地理的に隣接しているとはいえ、
文化的にも経済的にも大分違っています。
こういうのはペーパーベースだとイマいちピンと来ないかもしれませんが、
実際に足を踏み入れてみると、
予備知識がなくても肌で感じられることが少なくありません。

そう、モザンビークはスワジランドに比べても、
さらに経済状態が厳しいのですよ。
同じデータ上で見ると、
スワジランドの平均月収約58,000円(171ヵ国中107位)に対して、
モザンビークは約9,700円(同165位)と、
僕たちがかつて訪れたエチオピア約12,000円(同159位)や、
ネパール約21,000円(同141位)よりも低いのです。

もちろんここでは留意すべき点がふたつあります。

ひとつめが『経済格差』。

ジニ係数
(収入不平等指数。数字が大きければ大きいほど格差も大きい)で比較すると、
南アフリカ  63.1パーセント(141ヵ国中第2位)
スワジランド 50.4パーセント(同第18位)
モザンビーク 45.6パーセント(同第37位)

この数字が意味するものは、
先の『平均』月収の数字が実際に当てはまる現実ではなく、
多くの人々が『平均』以下の収入しか得られていない、
ということなんですよ。

たとえばわが日本は、
平均月収約345,000円(171ヵ国中18位)で、
ジニ係数は37.9パーセント(141ヵ国中第73位)。
年収にすると平均4,140,000円!・・・だそうな。

え? そんなにもらってるの!?

っとなった人もいますよね?
(僕も含めて!)

そう、だから『平均』ってのはあんまり当てはまらないんですよ。
そしてこの平均線の上は人数が少なく、下は多い。
残念ながら資本主義社会における所得のピラミッドは、
けして逆三角形にはなりません。
その『高さ』と平均線で区切られた三角形の面積の上下比が、
僕の言う『肌で感じられる違い』を作りだしているような気がします。

で、その『肌で感じられる違い』ですけどね。
国というレベルでいうなら、道路の路面状況と街灯の数、
ゴミの散らかり加減、そして水道と電気の普及度と質です。

日本水準からみると、国の税収が少なくなればなるほど、
道路はデコボコになり、街灯は減り、
ゴミと溢れた下水で腐臭が漂い、停電も増えます。

人で見るなら足元が一番分かりやすい。
靴を履いている人が減り、サンダル履きの人が増えるのです。
そして更に悪化した場合は、サンダル履きの人が減り、
裸足の人が増えてきます。
この変化は大人より子供から先に現れてきます。

また平日の日中にもかかわらず、
若年層の人が手持無沙汰でブラブラしている姿が目立ち始めるのです。

タバコの売り方も目安の一つですね。
先進国なら箱単位で売っているのが当たり前ですけど、
開発途上国では本数単位のばら売りが基本になり、
やがて見かけなくなります。
経済状態がひっ迫すれば、まず嗜好品から削り始めますからね。

ここ、モザンビークのマプトはそうした意味で、
エチオピアのアジスアベバやネパールのカトマンドゥより、
この目安において厳しさが際立っていました。

そこで再び外務省の一般情報を参照すると、
モザンビークは経済成長率こそ3.6パーセントと悪くないものの、
物価上昇率は19.8パーセントに昇り、
失業率に至っては約4人にひとりの24.3パーセントもあるじゃないですか。
貿易だって輸出が33.5億ドルで輸入が84.9億ドルの大赤字ですしね。

こうした状態は物乞いの人たちの属性にもはっきり表れていると思います。
ここまで貧しくない国では、社会的な弱者は、
身体的なハンディキャップを持つ人や女性、子供が中心ですけど、
モザンビークのレベルになると、
20歳代の働き盛りの男性が物乞いをせざるを得なくなってきます。

仕事がないんですよ。

仮にあったとしても、
真面目に働いたところでまともな収入にならない。
今回の3カ国で一番数字の良い南アですら、
黒人の工事作業員の平均月収は約4万円前後と、
一般的な平均収入の半分にも届かないそうです。

昨日の昼、高級住宅地にある公園内のレストランで食事をしていた時、
そこはまさしく、モザンビークの、
いや世界の縮図になっていることに僕たちは気付きました。

お客さんは僕たちを除いて95パーセント以上が白人。
そして働いている人は100パーセント黒人だったのですから。

ああ、僕は日本人に生まれて良かった!

と喜ぶ前に、ふたつ目の留意すべき点もお話しなければなりません。

ここまでのお話はある意味で他人事です。
しかし、僕の駄文にお付き合い頂いている皆さんに、
こう質問させて下さい。

確かにモザンビーク人の収入は、
僕たち日本人の約2.8パーセントしかありません。
逆に言うと、僕たちは彼らの約35倍以上の収入があります。

では、
リッチな僕たちはプアーな彼らより35倍以上しあわせなのでしょうか?

これまた僕が旅を続けていて毎回思うことなんですけどね。
現地で出会う人々のスマイルに接したり、
スマホやパソコン、ゲームマシン相手ではなく、
人間同士が目を合わせて楽しそうに語り合っているところを見ていると、
君たちも早く僕たちみたいになれるといいね!

なんて、とても言えない気持ちになるのですよ。

えーじ
posted by ととら at 00:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年02月04日

第15回取材旅行 その11

ともこです。

モザンビークのマプトで本格的な料理取材が続いています。
こちらは真夏ですから暑いですよ〜。
昨日は36度まで気温が上がって二人とも昼の取材から帰ってきた時には、
汗でびしょびしょ!
とてもお見せできるかっこうではありませんでした。

インターネットで探すレストランは外国人向けのところが多くて、
なかなか地元の人たちが使っている店は見つかりません。
そこで到着した翌日は、
猛暑の中を2万歩以上歩いてレストラン探しから始めました。
旅に出ると私は毎日万歩計を着けて歩いています。
子どもの頃から記録を付けるのが好きな性格で、
毎日手帳に書いているんですよ。
えーじは気にしてないみたいですけど、
取材でたくさん飲んだり食べたりしても、
万歩計の数字が大きいと体重を気にする女性としては、
なんだか安心するんですよね。

今日も暑さが厳しくなりましたけど、
それでも頑張って昨日見つけたローカル食堂までランチに行きました。
こう暑いと少し外を歩くだけで汗びっしょりになり、
結構体力を使います。
でも、その甲斐あって地元の人たちが、
普段食べている料理を試してみることが出来ました。

それから、ちょっとご褒美で
昼間に飲むビールのおいしさは格別です!
モザンビークのビールはとてもとてもおいしいんですよ!

取材の日にちも残り少なくなりました。
まだ日本に帰ってから特集として紹介できるようにするには不十分なので、
ちょっと焦って来ています。
限られた時間の中でいかに効率よく探せるかがカギなので、
これから二人でミーティングです。

ととら亭を開く前みたいに、
ただ食べて飲んでだったらいいのですけどね。
がんばらなくちゃ!
posted by ととら at 03:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年02月03日

第15回取材旅行 その10

窓から吹き込む湿った風。
前を走る車が巻き上げる埃。
乗客ですし詰めの車内に充満する汗と食べ物の臭い。

車窓を流れる風景が市街地に変わるころ、
僕たちの髪や肌の露出した部分はガビガビになっていました。
しかしあと10分もすればマプトに着きます。

さぁ、これでひと息入れられるぞ・・・

と思いたかったのですけどね。
間もなくバスターミナルだな、となった時、
僕はディフェンスモードを最高レベルに上げました。

なぜなら古ぼけた建物が犇めく街にはゴミが溢れ、
路面は道路工事中さながらのデコボコだらけ。
そして夕方の大通りには人が溢れ、
さながらちょっとしたカオスの状態になっているじゃないですか。
そしてこういう国で最も治安の悪い場所。
それが間もなく僕たちが降ろされる駅やバスターミナルなのです。

「もうすぐ着くよ。忘れものがないかもう一度チェックして」
「な、なんかスゴイとこだね」

窓の外を見ていたともこの顔が心なしか引きつっています。

「バスから降りたら身の回りのものに注意しながら、
 僕のサブザックを持ってて。
 そうしたらキャリアからバックアップを取って来るから」
「うん!」
「寄って来る奴はすべて無視。いくぞ!」

外に出るなり、わらわらと色々な人が近付いて来ました。

「アミ〜ゴ! USダラー持ってるかい? 両替するよ」
「タクシー? タクシー? タクシー?」
「アミ〜ゴ! アミ〜ゴ! 腕時計買わない?」

僕がカーゴからバックパックを引き上げていると、

「旦那! おいらが荷物を降ろしますよ!」
「あ! いらないよ! 自分でやるからね! 触らないで!
 ともこ! これを受け取って!」

「アミ〜ゴ! USダラー持ってるかい? 両替するよ」
「タクシー? タクシー? タクシー?」

僕らはニコニコしながら
「Nao obrigado!(No thank you!)」だけを言い続けて、
群がる人々から脱出!
追っ手を撒いたところで、

「OK、ここで現在位置を確認するから僕の後ろを見てて!」

GPSで見ると駅の北側に隣接するバスターミナルから、
東に50メートルほど来たところにいました。
乾いた小便の臭いが鼻を刺します。

ってことは、宿は・・・ここから東に2ブロック進み、
そこから北へ2ブロック・・・だな。
で、方向は・・・

僕はコンパスで進行方向を確かめました。

「分かった?」
「OK。ここから3時の方向に見える路地に入って2ブロック進む。
 持ち物に気を付けて。離れずに。
 いい? 行くよ!」

僕らは自動車と人の群れを縫うようにして歩き始めました。
こんなカオスのような状態に入ったのは久し振りです。
インドのニューデリーやバングラデッシュのダッカの夕方みたい。
白人やアジア系の人はまったく見かけません。
ということは、僕たちは目立ちまくっていることになります。

面倒な連中と出っくわす前にホテルに入らなくちゃ。

「おっと! 足元に気を付けて! デコボコだらけだ!」

乗り捨てられたように停まっている自動車。
散乱するゴミ。
無造作に広げられた売り物の靴や服。
そして寝ころんでいるホームレスの人々。
ひび割れた路面は目を覆うばかりです。

「よし、ここだ・・・な?
 もう一度現在位置を確認するから後ろを見てて!」

僕がスマホや地図を見ている時、
周辺の安全を見張るのはともこの役目なんですよ。

「どう? あってる?」
「ちょっと待って。 ああ間違いない。
 ここを左折して2ブロック圏内にあるはずだよ」

間もなく前方にゲストハウスの看板が見えて来ました。

「あった! あそこだ! 12時の方角。40メートル!」
「ホントだ! 着いたぁ〜っ!」

マプトの状況は事前の下調べである程度は予想していたのですけどね、
疲れた状態でバックパックを背負い、こうしたカオスを突っ切るのは、
なかなかしんどいものなんですよ。

さいわい作戦通り、
僕たちは予約していたゲストハウスにチェックインできました。
ここはポルトガル人のおじさんが経営する10室ほどの小さな宿。

チェックインの書類を書き終わった僕は、
彼に3つの質問をしました。

Q1.モザンビーク通貨のメティカルを入手したいのですが、
   近くにある安全なATMかレートのいい両替所を教えて下さい。

Q2.僕たちはモザンビーク料理を調べに来ました。
   近くのお勧めレストランを教えて下さい。

Q3.無料の地図をいただけますか?
   それで僕たちが行くべきではない危険なエリアに印を付けて下さい。

おじさんは快く質問に答えてくれただけではなく、
宿から50メートルほど離れたところにあるATMまで、
スタッフのお姉さんに案内を頼んでくれました。
これで当面の軍資金をゲット。(Plusが使えるATMで良かった!)

そして入るべきではないエリアは、
ここから南に400メートルほど行った所にあるバイシャ地区。
なるほど、これは外務省の安全情報と符合しています。
加えて彼がくれたセキュリティのアドバイスは、

1.外出する時は必ずパスポートを携帯するように。
  ぐれた警察官が多いので不携帯を理由に脅しておカネをせびります。

2.室内におカネやスマホ、PCなど高価なものは置いておかないように。
  ここにはスタッフが8人いますけど、
  全員を常に監視している訳ではありませんからね。

こうした内容も事前に入手した情報と一致していました。

当日はおじさんお勧めの一番近いレストランに、
19時頃夕食を食べに行きましたが、
ん〜・・・ここも20時以降にうろちょろする雰囲気ではなさそうです。
まだこの界隈の勝手も分からないので食べ終ったらそそくさと退却。

と、まぁ1日でこれだけやったものですから、
帰ってシャワーを浴びたら二人とも朝まで爆睡してしまいました。

えーじ
posted by ととら at 04:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年02月01日

第15回取材旅行 その9

ひゃ〜、疲れた!

スワジランドのマンジーニとモザンビークのマプト間は、
たかだか190キロメートル足らずしか離れていないのですが、
Door to door でかかった時間は何と7時間半!
その内訳は・・・

10時に宿をチェックアウトした僕たちは、
乗り場まで案内するという親切なホテルのスタッフに先導されて、
国境を越える『タクシー』の乗り場まで。

今回の国境越えは、はっきりした情報が殆どなく、
事前にマンジーニで調べるしかありませんでした。
そこで到着した日にフロントで訊くと、
『タクシー』が90リランゲニ(約900円)でマプトまで行ってくれるそうな。
(ちなみにスワジランドでは南アの通貨ランドがそのまま等価で使えます)

ホント? と思いましたよ。
というのもタクシーなら出発を待たずに乗ればすぐ走り出すでしょう?
しかも速いし乗り心地もいい。

そこでバスターミナルまで行き、
ムババネ行きとマプト行きそれぞれのミニバス乗り場を確認したら、
マプト行きのミニバス料金は『タクシー』より10リランゲニ高いじゃないですか!

なんでだろ?

僕は話を聞いている最中、客待ちのミニバスの中で、
待ち疲れてぐだ〜っとしている白人バックパッカーが目に入りました。

彼は『タクシー』のことを知らないのかしらん?

で、僕たちを連れたスタッフが行き着いた場所は・・・

同じミニバス乗り場じゃん!

そう、彼らはこの乗り物を『タクシー』と呼んでいたのです。

やっぱりね。

という訳で僕らは数日前に見た白人のバックパッカーと、
同じ運命をたどったのでございます。

10時10分ごろにはミニバス乗り場まで来たものの、
パラパラとくる乗客が集まって出発したのは、
なんと3時間後!
その間、僕たちは蒸し暑く狭いミニバスの中で、
じ〜っと精神修行をしていたのです。

そう、アフリカの旅で求められる、
『けして急ぐな、慌てるな』ということを。
そして二つ目は、
『その瞬間を楽しめ』ということも。

もしかしたらこのルートをやる旅人がいるかもしれないので、
プロセスを簡潔に書いておきますね。

国境を越えるミニバス乗り場はバスターミナルの北の外れにあります。
ここでは英語が通じます。
「マプトまで行きたい」といえば担当者っぽい人が近付いて来て、
「パスポートを見せてくれ」となりますから渡して下さい。
ちなみにその人は制服なんて着ていませんよ。
彼はその場でパスポートの内容を書類に記入し、
すぐパスポートを返してくれます。
その時に日本での連絡先(名前と電話番号)を訊いてきますので、
これは自分で記入して下さい。

バックパックは車内ではなく、
牽引しているカーゴキャリア(荷台に車輪が付いたもの。屋根はありません)
に自分で積みます。
その時、忘れずにザックカバーをかけること!
全員の荷物が積まれた際に、
あなたのバックパックは埃や何かから漏れた液体で、
見るも無残な状態になります。
カバーをかけておけば後でカバーだけ洗えば済みますが、
バックパック本体が汚れたら面倒ですからね。

もし不運にも雨の日に移動しなければならないとしたら、
ビニールのゴミ袋にバックパックを包み、
更にその上からザックカバーをかける必要があります。
理由の説明は要りませんよね?
ですから可能であれば雨の移動はお勧めしません。

さて、その後は乗客が集まることを祈りつつ、
ひたすら待って下さい。
その間、トイレに行っておくことも忘れずに。
出発したら3時間半から4時間の間、トイレ休憩はありません。
トイレはちょうどバスターミナルの南の端にあります。
ミニバス乗り場からも見えますよ。
料金は0.5リランゲニです。

スタッフがカーゴキャリアに荷物を積みはじめたら出発の徴候です。
間もなくパスポートを集めた人がやって来て、
100リランゲニ(もしくは100ランド)の料金を徴収します。
ローカルたちはサンドバック級のもの凄い荷物をカーゴキャリアに積みますので、
バックパックに壊れ物を入れる時はご注意を。
下敷きにされるか上になるかはインシャラー(神の御心のまま)です。
ローカルたちは大きな積み荷のために超過料金を払っていました。

料金の徴収が終わると間もなく出発します。
街外れのガソリンスタンドで給油した後に向かうルートは、
マンジーニからMR3線を東に向かい、
MR16、MR7と道路を変えてSitekiを目指します。
そこで進路を北北東に変え、
出発から2時間半もするとMhlumeni、Gobaの国境です。

ミニバスが停まったら、他の乗客について行って下さい。
スワジランドイミグレーションの建物はひとつだけ。
僕たちが行った時は閑散としていたので、
すぐに出国スタンプを押してもらって出ました。
ここでトイレは見かけていません。
訊けば貸してくれたかもしれませんが、
期待はしない方がいいでしょう。

さて、外に出ても車には乗らず、
そのまま歩いてモザンビークに入ります。
モザンのイミグレはすぐ隣。
ここでも他の乗客について進んで下さい。

モザンのイミグレはパスポートを出すだけ。
質問はありませんでしたが、両手の人差し指をスキャンされます。
税関は窓口だけしかありませんでした。
不思議だったのは入国スタンプがビザのページではなく、
その1ページ前に押されたこと。ともこも同じ。
このオペレーションは初めてです
ロシア、ウズベキスタン、ブラジル、インド、エチオピアなど、
いずれもビザそのものに押印しましたからね。

さて、入国スタンプをもらったら、また歩いて国境の外へ。
そこでミニバスが来るのを他の乗客と一緒に待ちます。

お、来たかな? と思ったら、
カーゴキャリアを警察官が簡単に調べていました。

ミニバスが国境を越えたところで乗り込みます。
Welcome to Mozambique!

この時に遅れないよう注意して下さい。
ドライバーは乗客の数などカウントしません。
バスの外に人がいなければ発車してしまいますよ。

モザンビーク内に入ると路面の状態が急に悪くなります。
経済状態はこうした所にすぐ反映されるんですね。
Gobaの国境を抜けたミニバスは、30分ほど灌木地帯を北上し、
やがてEN5とのT字路を右折します。
途中でBoane、Matoraを経由しながら乗客を降ろし、
出発から4時間半ほどで、
ようやくマプトのバスターミナルに到着です。

途中で何度か警察のチェックポイントで止められますので、
国境も含めて制服組がいる時の写真撮影はしないで下さい。
彼らは何かといちゃもんを付けてお小遣いを稼いでいます。

いかがでしょう、こんな説明で分かりましたでしょうか?
僕たちの昨日はこんな一日だったのですよ。
移動距離のわりにはハードで時間が読めませんから、
体調が悪かったり、急いでいる人にはお勧めできません。

ともあれ無事に最終目的地のマプトに着いた僕たち。
これでホッと一息・・・

したかったのですが、
そういう訳にはいきませんでした。

僕らが降ろされたマプトのバスターミナルってところはね・・・

To be continued...

えーじ
posted by ととら at 18:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記