同じ人でも誰と一緒にいるかで雰囲気が変わる。
これ、この仕事を始めて気付いたことのひとつです。
ある日の夕方。
いつもは家族4人でご来店されるお客さまから予約の電話が入りました。
ところが人数は2名。
誰が来るのかな?
と思っていたら現れたのはご夫婦じゃないですか。
「おや、今夜はデートですか?」
「え、ええ、ちょっと早い妻の誕生日で」
なるほどね〜。
こうなるともうオーダーからして違います。
4人でなら食べ慣れた洋食系を中心に、
高校生と大学生のお子さんの好みに合わせた内容になりますが、
今夜はまずお酒を選んでからじっくりメニューを読みつつ・・・
サラダとハンガリーのスープ、
本日のムニエルに独立記念の料理チレス・エン・ノガーダ。
ときましたか。
ん〜、いいチョイスですね。
さすがはレストランを使い慣れていらっしゃる。
さて、このお二人。
スパークリングワインからスティルワインに切り替わる頃には、
いつもと様子がまったく違ってきました。
年齢は僕とあまり変わらないと思いますが、
楽し気に語り合いながらグラスを傾ける姿は、
さながら学校を卒業したばかりの若者のよう。
あきらかに父と母として来ている時とは違います。
へぇ〜・・・
彼らはまだ結婚する前、あんな風にデートしていたんだろうな。
Just like old days.
幾つになっても、あの頃の自分は心の中にいるのですね。
えーじ