2019年05月24日

ととら流写真術

「それじゃ来月は、その料理が食べられるんですね!」

今年1〜2月に行ったトルコ・エジプト取材旅行から帰って間もなく、
こうしたお言葉を何度か頂きました。

いや、これ、今回に限ったことではなく、
旅の食堂という仕事を始めて9年余、
しばしば頂戴している定番的なご質問なのですけどね。

で、その答えもまた定番でして・・・

「いいえ、5ヵ月くらい先になります」

なんですよ。

なぜか?

料理の完全再現を目指すだけではなく、
安定供給することがいかに難しいか。
その舞台裏は今までも何度かお話してきましたけど、
それはどちらかと言うと、ともこが担当している部分。

これとは別に僕がやっていることもあります。
たとえばそのひとつが・・・

eg_shooting.jpg

え? 洗濯物を干してるのか?

違いますよ!
いや、それも別でやってますけどね。

これはメニューで使う料理の撮影。
ほら、中央下にカメラがあるでしょ?

じゃ、右手で持ってる手ぬぐいはなんだ?

ふぅ、ようやく今回の本題に来ました。
これはレフ板(のつもり)です。

メニュー撮影の良し悪しを決める最大のファクターは、光の当て方。
よく見るとお分かり頂けますように、
バウンス可能な外付けストロボを料理とは違う方向に向けているでしょう?
これはストロボを右に向け、
レフ版で反射させて料理の右側から光を当てようとしているのです。
手ぬぐいの位置で光の角度を、
光の強さは料理と手ぬぐいの距離で調節します。
ととら亭のメニューはすべてこうして撮影しているんですよ。

eg_prototype.jpg

これは先の方法で撮影した、
7月から始まるエジプト料理特集の一品。
おいしそうでしょ?

で、なんで『手ぬぐい』なんだ?

その理由はふたつ。

1.レフ板を買う予算がない。。
2.買ったところで使っていない時の置き場所もない。

とまぁ、相変わらずの、ないない尽くしでございます。
しかし、そんなことでへこたれてちゃいられません。
臨機応変はバックパッカーの身上。
柔軟な発想で、その場で使えるものを流用する。
こうして生み出したのがこの『ととら流写真術』なのです。

もともと持ち歩ける荷物が限定されているバックパッカー。
となると、『それにしか使えない』という、
融通の利かないものはあまり所有しなくなります。
これは僕らの場合、旅先だけではなく日常にも当てはまり、
こうして手ぬぐいがレフ板になったりもするのですね。

ほんと、荷物も持ち物も、できるだけ少ない方がいい。
Simple is best.

eg_tasting.jpg

で、料理撮影の最後はこれ。
撮影が終わった料理は、試食兼まかないになります。
これもまた無駄のない、一石二鳥、いや、三鳥のととら流。

と自慢げに舞台裏をご紹介しましたけど、
タネを明かせば、
乏しい懐具合を知恵と努力でカバーしているだけなんですけどね。

徹頭徹尾、
バックパッカースタイルのととら亭でございました。

えーじ
posted by ととら at 14:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記