2019年08月29日

僕の労働観 その2

労働とは、
僕の労働力を必要とする人に売ること。

It's just a deal.

若かりし頃からこんな考えが仕事の根底にあったから、
たとえプロパーをやっていても、
健康診断や社員割引などがあると、

いやぁ〜、すみませんね、
こんなことまでやってもらっちゃって。

という気持ちになっていました。
僕の中では給料を頂くことで取引は完了していましたから。

時には給料明細の数字と自分の一カ月分のアウトプットを秤にかけて、

こんなにもらっちゃっていいのかしらん?

と思ったことも。

これが時にあんまり気になったものですから、
人事部長と面談した時に、

「僕は自分なりにベストを尽くしているつもりですが、
 ちゃんと皆さんの役に立っていますでしょうか?」

とマジで訊いたこともありました。

いや、これは『謙虚さ』を湾曲的に誇張しているのではなく、
僕の労働観に照らすと、
この問題は進退判断にも繋がり兼ねないものだったからなのですよ。

僕には僕の売り物があり、会社はそれを買っている。
しかし百貨店ではないので、
何でも揃っているというわけではありません。

そこでニーズと売り物の間にギャップが生じたらどうするのか?

単純に取引終了です。

僕は自分を押し売りするつもりはありませんでした。
また自分の持っていない売りもの、
たとえば経理や人事の仕事を『仕入れる』気もなかった。

それじゃまるで派遣社員と同じじゃないか?

と言われるかもしれませんが、僕もそうだと思います。
雇用契約の形がどうあれ、
与えられた条件下で、自分の納得した範囲の仕事を精一杯やる。
勤続年数はただ結果の数字でしかない。
このスタンスは派遣でもプロパーでも変わりませんでしたから。

こうした立場の目線で職場を見ていると、
外国を旅している時と同じような感覚になったことを覚えています。

なぜこの人は20時になって、
1週間後にやる会議の資料を作っているんだろう?

とか、

なぜこの人は自分のアイデンティティでもあるかのように、
異動を恐れて今の仕事を守ろうとしているんだろう?

という光景が、心理的にとても離れて見えたのです。

たぶん、それはこの国で最も支持されている労働観に、
スタートの時点から入らなかったせいじゃないかな?

そうした意味で、
現在、勤続年数最長記録更新中の『旅の食堂ととら亭』は、
僕にとって必然的な結果だったのかもしれません。

えーじ
posted by ととら at 23:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記