2021年05月13日

時代の流れを感じて

ジェンダーは文化的なものなので、
同じ国の中でも変化して行きます。

僕の身近な経験に照らしても、
たとえば、男女どちらがデートをリードするかとか、
恋愛の告白はどちらがするかなど、
世代間の違いに気付いたことが少なくありません。

なかでもととら亭を始めて気付いたのは、
それが食生活にまで及んでいるということ。

最も大きな変化は食事の量ではないでしょうか?
僕が30歳になるまでの頃に比べると、
男性の食事量はかなり減ったと思います。

ととら亭ではお客さまの年齢、性別、体格に応じて、
料理の量を変えることがあるのですが、
あるとき、20歳代の男性ふたりがランチにいらっしゃったので、
ライスを大盛にして出したら、
ふたりとも残していってしまいました。
しかもこれはレアなケースではなく、
40歳代以下の世代では、顕著な傾向になっているのですよ。

そして逆もまた然り。

先日のランチタイムで。
20歳前後の女性がひとりでカウンターに座りました。

ん? 最近ときどき見かけるひとだな。

彼女は料理が出ると、スマホは脇に置き、
食べることに集中します。ながら食べはしません。

へぇ、最近の若い子にしちゃ珍しいじゃないか。

いつも物静かな様子なので、僕はあまり声をかけませんでした。
そんな彼女が箸をおき、不意に・・・

「あ、あの・・・」

・・・・?

どうしたのかと顔を向けると、
はにかみつつ、意を決したように、

「ご飯のおかわりって、できるのですか?」

体の大きい男の子がご飯を残し、
スレンダーな女の子がおかわりする。
こんなところにもジェンダーの変化がみられるんですね。

「さっきと同じくらいでいいですか?」
「はい!」

おいしそうにご飯を食べる彼女を横目で見つつ、
僕は身近な時代の流れを感じていました。

えーじ
posted by ととら at 16:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記