2021年06月12日

待ってくれた人 その2

朝8時半。

僕が出勤するときの野方の街はデンジャーゾーン。

そんなお話をしたことがありましたけど、
先日、ついにこの11年4カ月の間、
起こらなかったことが現実となったのです。
それは・・・

自転車が止まってくれました!

誰もが忙しいこの時間に、
たっぷり踏切で止められていた自動車や自転車は、
そら恐ろしいスピードで細い道路を走り抜けて行きます。

そう、誰もが忙しい。誰もが急いでいる。

にもかかわらず、
自転車に乗っていた30歳前後の女性が止まってくれたのです。

服装と持ち物からして彼女も出勤途中だったのでしょう。
他の人たちと同じように踏切で待たされ、
先を急いでいたに違いありません。

しかし、みんながわき目もふらずに走り抜けて行くなか、
彼女だけが止まって、僕が道を渡る数秒を待ってくれた。

「どうもありがとう!」

そういった僕に彼女は微笑みだけを返し、
また走り出して行きました。

豊かさとは何なのか?

それは高級車や財布の厚みが表すものではなく、
こうした小さな自己犠牲と思いやりなのではないか?

僕はそんなことを、
名も知らない彼女から教えてもらったような気がしました、

えーじ
posted by ととら at 15:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記