2021年07月22日

僕のトラシュー人生 その2

ある日、突然、
自宅の有線電話から市外通話がかけられなくなりました。

しかも市外番号にかけようとすると、
契約した記憶のない会社から、
「このサービスを使うには加入してください」
と言われてしまう。

新手のハッキングか?

一瞬そんな疑念も浮かびましたが、
トラブルシューティング(以下トラシュー)を続けて行くと・・・

次の役者はNTTさんね。

僕は116番に電話して、ここまでの経緯を説明しました。

「マイラインをNTTに手動変更すると通話できるのですね?」
「そうなのですよ」
「だとしますと、マイラインの設定が、
 楽天モバイルに向けられている可能性が考えられます。
 お調べしますので電話番号をどうぞ」

30秒ほどの待ち受け音が流れたあと、

「お客さまのマイライン設定は、
 フュージョンコミュニケーションズに向けられています」
「フュージョンコミュニケーションズ?」

僕は記憶を手繰り始めました。

どこかで聞いた名前だな。
確か、そこにマイラインを申し込んだかもしれない。
しかし、申し込みうんぬんを言っているのは楽天モバイルだ。

「もう一度、先方に確認をお願いできますでしょうか?」

まずい。話がループしてきた。
こうなるとたらい回しにされて解決できなくなっちまう。
もう一度、電話する前にファクトを整理して切り分けてみよう。

1.市外局番だけがかけられない。
2.市外局番にかけると出る楽天モバイルに契約記録がない。
3.マイラインをNTTに手動指定するとかけられる。
4.NTT側のマイライン設定は、
  フュージョンコミュニケーションズになっている。

それから直近で起こった環境変化は何かあったか?
ん〜・・・そうだ、
5月末でIP電話のサービスが打ち切られたっけ?

自宅のネット環境は今やオールドファッションなADSL。
今年9月末でサービス打ち切りとの連絡があり、
それに先立ってIP電話サービスは5月末で終了していたのです。

・・・?
待てよ、この事案が表面化したのは7月に入ってからだけど、
先月はアパートから市外局番にかけたことはなかったかもしれない。
とすると、
もしかしたらIP電話の打ち切りが何か影響しているのかも?

そういえば6月に、この電話では別の障害が発生していたのでした。
気が付くとADSLモデムのVoIPインディケータが赤で点灯しており、
通話が全くできなくなっていたのです。

その時のトラシューではプロバイダのサポセンに訊いたところ、
ADSLモデムの設定が、
『IP電話を使用する』状態のままになっている可能性があるとのこと。
なるほどモデムにログインしたらその通りでした。
そこで設定を戻して解決。

なんかこれが関係ありそうだぞ。
キーはフュージョンコミュニケーションという社名と、
マイラインを設定した時期だな。

僕はもう一度、楽天モバイルに電話してみました。

「フュージョンコミュニケーションズという社名に、
 心当たりはありますでしょうか?」
「はい。以前は別会社でしたら2015年に当社の子会社となり、
 社名が楽天コミュニケーションズとなりました」

よし、点と点が一か所つながった!
とするとマイラインを申し込んだ時期と、
IP電話を使い始めた時期を突合すれば、
ヒントが見えるかもしれない。

僕は電話口で相手を待たせたまま、
頭をフルスピードで回し始めました。

そうか!

「それでは次の電話番号で契約があるか確認していただけますか?」

僕が伝えた電話番号とは、
ととら亭を開業して2年後に野方へ引っ越す前、
練馬に住んでいたときのもの。

「ありました」

ビンゴ〜!

「それはどうなっています?」
「2012年の1月に登録されていた電話番号が使用されなくなり、
 その後、更新されないので解約されています」

この時期はまさしく引っ越しと符合しており、
引っ越しは同時にIP電話を申し込んだタイミングでもありました。
IP電話はマイラインを経由しないため、
サービスが停止されても通話は問題なくできます。

そういうことか。

僕は礼を言って電話を切り、あらためて116番にかけ直しました。
そして経緯を伝えた後、

「現在マイラインの設定が、
 フュージョンコミュニケーションズに向けられていいるのですが、
 NTTに変更していただけますでしょうか?」
「1週間ほどお時間がかかります」
「結構です。進めて下さい」

すべては9年前の1月に起こっていたんだ。
マイラインの契約電話番号変更をしなかったことが、
今になって表面化したとは。

こうして謎の『楽天モバイル事件』は解決し、
自宅から普通に市外通話がかけられるようになったのでした。

しかし・・・

to be continued...

えーじ
posted by ととら at 10:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記