2021年11月30日

一夜が明けて

「おやっさん、燃え尽きたぜ。真っ白にな」

最後の試合を終えた矢吹ジョーではありませんが、
営業最終日の僕らは、ほぼこの状態でした。

まずランチ営業直前に僕がベンチシートの蓋を閉めようとしたとき、

「はうっ!」

・・・まじか? このタイミングで。

「あ〜、ともこ」
「なに!」

フライパンを忙しく振りながら彼女が返事をしてきました。

「すまないんだけど、白湯をくれるかな?」
「え? いま?」
「ああ、大至急なんだ」

僕はファーストエイドパックからフルセットの薬を取り出し、

「どうしたの? え? 腰やっちゃったの?」
「うん。ちょいとヤバイ」
「そんなの急にやんないでよ!」
「といわれても予約なんてできないよ」
「大丈夫?」
「薬を飲んで30分間、様子を見てみる」

こうして超忙しい時間帯に僕がペナルティボックス入り。
ランチ営業時間が1時間半後に迫っています。
今日はすべて予約で満席。
今さらキャンセルはできません。
しかし、戦力50パーセントダウンじゃどうにもならない。

僕は祈るような気持ちで薬が効き始めるの待ちました。
そして30分が経ち、

「どう? やれそう?」
「ん〜・・・前傾姿勢を避ければ何とかなる・・・と思う」

こんな調子でキックオフ。

ひやひやしましたけど、
幸いノーサイドまで走り切ることができました。

そして片づけを終えて帰宅したのは27時過ぎ。
僕らはシャワーも浴びず、布団にもぐり込んで文字通りの爆睡!
目覚めたというより意識が戻ったのは日も高い10時過ぎでした。

久しぶりに目覚ましをセットせずに寝たのですが、
さすがにまだ疲れが取れません。
とぼとぼ店まで来てコーヒーを飲み、
朝食を食べてもなんだか力が入らない。

そこですぐアパートに戻り、再び爆睡。
次に気が付いたのは夕方です。
しかしこんな時でも食欲を失わないのが僕らの体質。
しっかり夕食を食べて21時前にまたもや爆睡。

こうして食事+爆睡を1日中繰り返した今朝は、
ようやく普通の人間に戻りました。

今日から12月15日の物件明け渡しに向け、
少しずつ片づけを始めます。

やどかり人生の僕らにとって引っ越しは慣れたものですが、
お店の移転は初めて。
また新たな挑戦の始まりです。

えーじ
posted by ととら at 10:19| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2021年11月29日

僕たちのノーサイド

野方の旅の食堂ととら亭は11月28日を持ちまして、
すべての業務を終了いたしました。
11年余の長きにわたり、
僕たちを支えてくれた皆さまには、感謝の言葉がありません。

ひとつのゴールを越えて振り返ってみると、
社会人としての仕事以上に、
皆さまひとりひとりとの出会いが、
僕たちにとってかけがえのない宝物でした。

ととら亭を愛してくれた皆さま

野方商店街のフェローたち
野方商店街を旅立ったOB、OGの皆さま

有限会社テナントバンク
関口店舗
株式会社涌井工業
有限会社ミノリプランドゥ・システム
株式会社テンポスバスターズ

日東珈琲株式会社
タカナシ乳業株式会社
株式会社ミーポイント
株式会社佃熊
有限会社都立家政前食糧販売所
株式会社福進
有限会社播磨屋
オリエントスター貿易株式会社
有限会社ノスティミア
エム・アンド・ピー株式会社
ピーロート・ジャパン株式会社
株式会社谷口
アサヒビール株式会社

藤ビルメンテナンス株式会社
株式会社大滝
ヤマト運輸株式会社
佐川急便株式会社
日本郵便株式会社
ホシザキ株式会社
株式会社フレックスインターナショナル

東海教育研究所
山の羊舍
serial number
有限会社トゥーシェ
株式会社ザフール
社会福祉法人愛児の家

そして僕たちの家族へ

A big hug to you all!

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ともこ&えーじ
posted by ととら at 01:43| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記

2021年11月28日

グランドフィナーレ

今日は野方のととら亭の営業最終日。

この齢にして、
『終わりは同時に始まりである』という言葉の意味が、
心で分かったような気がします。

そう、まさしく、今日の僕たちの気持ちは、
2010年3月3日と同じなのですよ。

旅を続けて行きましょう。

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ともこ&えーじ
posted by ととら at 10:06| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記

2021年11月27日

Starship TOTORA 後編

Beep! Beep! Beep! Beep! Beep!

「な? 今度はなんだ?」
「またエネルギーリークだよ!大変!
 反重力ブレーキの出力がどんどん落ちてる」
「まじ?」
「速度が18パーセント増加!地球の重力場に引き込まれちゃう」

この時、無線機から声が、

「こちら成田宙港管制。船名と所属をどうぞ」
「こちら独立調査船のスターシップととら」
「了解、スターシップととら。軌道はいいが速度が超過しています。
 反重力ブレーキの出力を上げてください」
「え〜、了解」

いいアドバイスありがと。

「スターシップととら。聞こえますか?」
「はいはい、聞こえてますよ」
「速度が落ちていません。反対に上がっています。
 ただちに反重力ブレーキの出力を上げてください!」
「できるならこっちもそうしたいんだけどね」
「どうしたのですか?」

船の振動とノイズが次第に大きくなってきました。

「管制、リクエストがあります」
「なんでしょう?」
「至急、着陸スペースからグラウンドスタッフを退避させて、
 消防車と救急車を待機させておいてくれますか?」
「え? 不時着するつもりですか?」
「あ〜、少々忙しくなってきました。続きはあとで。交信おわり!」

「どうするの?」
「これ以上反重力レーキの出力を上げたら、
 リークしたエネルギーで船が吹っ飛んじまう。
 一か八かだ。スラスターで船を反転させて、メインエンジンで減速させる!」
「え〜っ!バックで着陸するの?」
「い〜や、それじゃ進入角が制御できなくて滑走路に激突しちまう。
 じゅうぶん減速させたら、もう一度スラスターでスピンさせて正面を向き、
 最後はエアブレーキで止めるんだ」
「着陸下降中に2回もスピンターンするの?」
「あたり〜!」
「最低!」
「いつものことでしょ? そんじゃ一発目、行くぜ」

僕はスタビライザーを格納し、
船首右側と船尾左側のスラスターをフルパワーで噴射させました。
フリーフォール中の船がきりもみしながらもゆっくり転回しています。

「えーじ! あたし吐きそう!」
「もうちょい我慢して! おぇ〜、僕も気持ち悪くなってきた。
 あと15度、10度、5度、よしスラスターオフ!
 メインエンジンにフライホイール接続!」
「いいよ、繋がったよ!」

僕はスロットルを少しずつ倒し始めました。
体がGでシートに押し付けられます。

「ともこ、スピードは?」
「まだ落ちない・・・まだ・・・あ、落ちてきた!」
「よ〜し、1500ノットまで減速したら最後の曲芸だ。メーターを読んで!」
「2100・・・1900・・・1800・・・1600・・・1500!」
「フライホイールオフ! スラスターオン!」

船は再び激しく振動しながらゆっくりきりもみ状態になりました。
風を真横から受けているときは空中分解しそうなくらいの揺れです。

たのむぜポンコツ!
あと15度、10度、5度・・・

「よし、スラスターオフ!スタビライザーオープン!」
「スタビライザーオープン完了!」

急に船が安定を取り戻しました。
前方に成田宙港の滑走路が見えています。

「速度は?」
「330ノット」
「OK! エアブレーキ作動!」

すさまじい逆Gで体が前方につんのめりました。
それに伴い、スピードメーターの数字が急激に下がって行きます。

「成功だね!」
「いや、まだだ!速過ぎる!十分に減速するには距離が足りない!」
「ってオーバーランしそう? やり直す?」
「その余裕はないよ、船体がもたない!」
「それじゃ・・・」
「ちょっと派手な到着になりそうだ」
「やめて〜っ」

僕はランディングギアを下げ、エアブレーキの出力を最大に上げました。
滑走路はもう目の前です。
そして・・・

BAAAAANG!!

強烈なランディングの衝撃で体が浮かび上がるのも構わず、
僕がランディングギアのブレーキを力いっぱい踏み込むと、
タイヤの鳴く音がコクピットまで聞こえてきました。

「ダ、ダメだ! 止まりきれない!」
「オーバーランしちゃう!」

僕は必死でタキシングホイールを操作し、
停船中の宇宙船や作業車両をかわして行きます。
タイヤが焼き切れて破裂する音が聞こえました。
船はコントロールを失い、ドリフト状態のまま滑り続けています。

「おわっ!舵がきかない!」
「危ない!ぶつかるよ!」
「どいたどいたどいた〜っ!!」

船内食を運ぶトレーラーをかすめ、照明塔をなぎ倒し、
横転しそうになりながらもまだ船は止まりません。
正面に見えていた巨大な宇宙船ハンガーがだんだん迫ってきました。

「衝突するぞ!」

その時、ハンガーのシャッターが上がり始め、
ぎりぎり、ブリッジのアンテナを吹き飛ばしたところで、
船はようやく止まったのです。

操縦桿に屈みこんでいた僕らは、ゆっくり目を開き始めました。

「・・・?」
「私たち死んじゃった?」
「いや・・・どうやら・・・なんとか着陸したみたいだ」
「ここはどこ?」

無線機はアンテナが壊れて沈黙しています。

「とりあえず下船してみよう」

僕らはよろめきながらタラップを降りました。

「ラッキーだった。ちょうど空きのハンガーに滑り込んだんだ」
「あ〜あ、船はひどい状態ね」
「こりゃさすがに修理は難しいかも・・・」
「いろんなものにぶつかったから傷だらけ。
 スクラッチが縞々でなんだかトラみたい」
「トラだって? は、そんな勇ましいもんにゃ見えないな」

そのとき巨大なハンガーの端から、
この場に似合わないロールスロイスのホバ−カーが近づいてきました。
僕らの目の前で止まったその車内から降りてきたのは、
これまたこの場に似合わない、
オースティンリードのスーツで身を固めた初老の紳士です。

「えーじ様、お帰りなさいませ。予定よりだいぶ早かったですな」

僕はその声を聞くなり、相手が誰だか分かりました。

「てめぇ! さっきはよくも見捨てたな!
 お蔭でご覧のとおりひどい目に遭ったぞ!」

男は僕の剣幕に身じろぎもせず続けます。

「操船技術は相変わらず大したものでございました。
 この程度の損害で不時着できたとは」
「ふ、まぁね・・・って当たり前だ!」
「先ほどの通信の後、当社規定を確認したところ、
 メーカーには緊急事態における救出支援義務のあることがわかりました。
 そこですぐに通信を試みたのですが、お出にならなかったのは残念です」
「遅いんだよ!」
「そこで提案がございます」
「なぁに、提案って?」
「法的なもめ事は当社も望むところではありません。
 お詫びとしてこの船を新造船と交換する・・・というのはいかがでしょうか?
 修理は不可能なようですから」
「え〜っ!新しい船をくれるの?」
「さようでございます。ただしこのやり取りは2者間のみのことにして下さい」
「新造船ねぇ・・・ま、まぁ分かりゃいいんだよ」

僕の反応を見た男は意味深な笑みを浮かべ、黙って踵を返しました。

「ずいぶん気前のいい申し出だったね」
「ふん、これだけ派手にやったんだ。
 まもなくメディアが押し寄せてくるだろ?
 太っ腹なところをアピールして逆に宣伝しようって腹さ。
 食えねぇやつだ」

ホバーカーが遠ざかって行きます。
僕らはボロボロになったスターシップととらを見上げました。

「この船とも12年間の付き合いだったな」
「ずいぶんいろんな星に行ったね」
「ああ、だいぶ手荒く扱ったけど、実際よく飛んでくれたと思うよ」
「逆説的解決法?」
「まぁね」

遠くでサイレンの音が聞こえ始めました。

「新しい船かぁ・・・名前はどうする?」
「そうだな、船名は同じだけど・・・」
「同じだけど?」
「コードネームは今のこの船のイメージを継いで・・・トラにするか?」
「トラちゃん? なんかかわいいね」
「それはそうと、その新造船ってのは、いったいいつ来るんだ?」
「だいたい恒星間宇宙船って建造に半年はかかるっていうよ」
「半年!?」
「少なくともね」
「泣けるな。6か月間も丘に上がった魚ってわけだ」
「ねぇ、せっかくだから、その丘を旅してみない?」
「丘? 地球の旅ねぇ・・・そういえばこの稼業を始めて以来、
 ずっと宇宙ばかりだったからな」
「たまには原点回帰!」
「よし、そんじゃ中古のホバーカーをゲットして、
 久しぶりに地面の上を旅してみるか」
「賛成〜っ!」
「と、その前に、いろんなとこで言い訳しなきゃダメだぜ。
 ほら・・・」

消防車や救急車、そしてセキュリティカーが何台もハンガーに入ってきました。

End

えーじ
posted by ととら at 16:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2021年11月25日

Starship TOTORA 前編

本作は基本的にフィクションですが、
一部に残念ながら事実が含まれております。

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a long time ago in a galaxy far far away...

ここは木星の近く。
アステロイドベルトに向かって航行する恒星間小型宇宙船のコクピットで。

「ねぇ、M78星雲での取材はどう思う?」
「ウルトラの星での?」
「そう」
「ん〜・・・話題性はともかくさ、
 あのカロリーメイトみたいな料理じゃうけないよ。
 怪獣と戦う力はつくかもしれないけどさ」
「だよね〜」
「それよりタドゥイーンの居酒屋で食べた、ほら、あれ」
「サラマンダーの串焼き?」
「あれならスパイシーでいいんじゃない?
 まさしく燃えるような辛口タイプで」
「素材は地球で手に入ったっけ?」
「たしかチャバザハットが密輸してたと思うけど」
「あいつか〜、ちょいと割高だけど、まぁ採算は取れるだろ」

その時、コンパネでグリーンのインディケーターが点灯しました。

「おっと、アステロイドベルトを抜けたな。次のジャンプポイントは?」
「あと・・・0.02ミリパーセク先」
「よし、地球までのファイナルジャンプだ」
「タキオンブースターはチャージレベル98パーセントだよ」
「OK、それじゃお客さま、シートベルトの着用を」

僕はフライホイールをハイパードライブに接続し、
スロットルレバーを倒し始めました。
その時、

Beep! Beep! Beep! Beep! Beep!

「お、おいおい何のアラートだ?」
「ちょっと待って! たいへん! タキオンブースターでエラーコードF8」
「F8? なんだっけ?」
「いまマニュアルを調べてる・・・えっとね・・・
 メインパイプでのエネルギーリークだって」
「はぁ? エネルギーリークってヤバイじゃん。
 バイパスへ切り替えを!」
「ん〜・・・だめ、切り替わらないよ!」
「このポンコツ! しょうがねぇな。
 恒星間通信のチャネルを開いて地球のメーカーに連絡を」
「えーじ、通信費支払ってるの?」
「いや、2年分が滞納だけどポパフェットのアカウントをハックしてある。
 それに切り替えて」
「あのひと怒るよ〜、高いんだから。でもこの際仕方ないか・・・
 繋がったよ!」
 
「あ〜、もしもし。こちらスターシップととら」
「これはえーじ様、お久しぶりでございます」
「やぁ、ジェネラルマネージャー。挨拶は抜きにしてさ、いま困ってるんだよ。
 メインパイプでエネルギーリークが発生してるんだけど、
 バイパスに切り替わないんだ」
「それはお気の毒さまでございます」
「その通り! で、応急修理方法を教えてくれないか?」
「残念ながら、それは出来かねます」
「え? なんで?」
「スターシップととらの保守サービスは5年前に切れております」
「そこをなんとか!」
「しかもその前の2年分は保守料金が滞納のままです」
「よく覚えてるな・・・地球に戻ったら1年分利息を付けて払うからさ!」
「なによりスターシップととらは建造以来12年を経過しており、
 製造パーツに関する情報がもうございません」
「じゃ、この宇宙空間でどうしろってんだい?
 一番近いファミマだって4.5パーセクも離れてるんだぜ」
「幸運をお祈り申し上げます」
「ちょ、ちょっと待って! 
 ノーマルエンジン航法じゃ地球まで9年近くかかっちまう。
 せめて近くのリペアシップに連絡をと・・・
 あれ? もしもし? もしもし!」
「えーじ、通信が切れちゃったよ」
「あの野郎〜!」
「どうするの?」

僕はシートベルトを解除してエンジンルームに入って行きました。
コンパネは赤や黄色のランプが点滅し、ビープ音が鳴り響いています。

「む〜・・・」
「どれもかなり老朽化が進んでいたからね」
「こうなったら最後の手段で行くか」
「え? どうするの?」

Bang!

僕はおもむろにメインパネルへパンチを食らわせました。

「ちょっと! そんなことしたら壊れちゃうじゃない!」
「これは逆説的解決法だ。正常なものにパンチを入れたら壊れるけど、
 壊れたものにパンチを入れれば正常に戻る」
「それって論理的には正しそうだけど物理的には悪化するだけだよ!」
「い〜や、僕の経験則はそう言ってない」

Stomp!!

そこで今度はケリを一発。
すると急にアラートが止まり、
インジケーターがすべてグリーンに戻ったじゃないですか。

「ね?」
「信じられない」
「さぁ、いつまた機嫌が悪くなるか分からないぞ。
 今のうちにハイパージャンプしちまおう!」

僕らは急いでコクピットに戻り、シートベルトを締めました。

「そんじゃ行くぜ。フライホイール接続」

船内に甲高いノイズが響きはじめ、不規則な振動が体に伝わってきました。

「タキオンブースターのチャージレベル100」
「よし、対ショックモード。3、2,1!」

大きな衝撃とともに船はジャンプポイントへ突入し、
数秒のうちに僕らは眼下へ地球を見下ろす宙域まで戻ってきたのです。

「やった〜!」
「ふ〜、やれやれ」
「ここまで帰ってくれば安心だね」
「さぁ、着陸態勢に入ろう。成田宙港の座標をインプットしてと・・・
 よし。スタビライザーオープン」
「スタビライザーオープン完了」
「反重力ブレーキ作動」
「反重力ブレーキ出力15パーセント」
「OK、それじゃスペースジャイロの下降角7.4で進入開始。
 さぁ〜て、東京に帰ったら1カ月ぶりに熱いシャワーが浴びられるぜ」

ところが、ここでまた、

Beep! Beep! Beep! Beep! Beep!

「な? 今度はなんだ?」

to be continued...

えーじ
posted by ととら at 15:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2021年11月24日

新たなととらのFAQ

「移転だって? どこへ行っちゃうの?」
「営業はいつから再開するんですか?」

旅立ちを公表してから2カ月。
これまで沢山のお問合せを頂きました。
今日はその中から多かったものをかいつまんで回答したいと思います。

【ととら亭の移転場所】

東京都葛飾区柴又4丁目です。最寄り駅は京成金町線柴又駅。
JR金町駅に隣接する京成金町線金町駅か、
京成本線高砂駅に接続する京成金町線高砂駅からそれぞれ一つ目です。
というか、京成金町線って高砂、柴又、金町の3つしか駅がないのですよ。
しかも単線で真ん中の柴又駅ですれ違うのです。
鉄道といっても都電のような路面電車に近いかな?
スピードも遅いし、長閑なローカル線です。

野方からだと、
西日暮里で千代田線か日暮里で京成本線に乗り換えるルートになりますが、
いずれもトータル3回乗り換えでおおむね70分コース。
すみません、遠いですね。
でも自動車だともう少し早いかもしれません。
環七を使い亀有の少し先で左折して柴又街道に入るルートなら、
道が空いていれば1時時間くらいでしょう。
お店から100メートル圏内にパーキングがふたつあります。

【駅からのアクセス】

場所は駅ホームの東側の真裏。
高砂行きのホームで待っていると、
キッチンにいるともこの声が聞こえるくらいの距離感です。
そのうち京成電鉄さんに交渉して、
改札付きの駅直出入口を作ってもらおうかしらん?

totoranewmap.jpg

行き方は、

torasan.jpg
1.一つしかない改札を出るとすぐ前に寅さんが立っています。
  で、寅さんに「よっ!」と声を掛けたら右側の路地でUターンして下さい。
  さくらの方へ行くと帝釈天です。

enterstreet.jpg
2.改札の左側に『柴又親商会』という小さな商店街の入り口が見えます。

3.商店街を約50メートル直進すると右側にととら亭があります。
  (注:まだ建ってません! というか今日現在なにもない)
  改札からお店までの距離は、
  野方駅から現在のととら亭の距離よりも少し短いくらいです。
  初めての方でもまず迷わないでしょう。

【営業再開時期】

たぶん来年の5月下旬か6月上旬になりそうです。
いや、そう信じたい!
はっきりしたところでウェブサイトとブログでお知らせしますね。

【屋号は変わるのか?】

土地柄、ふーてん食堂寅亭となります。
うそです。
変わりません。旅の食堂ととら亭のままです。
この辺はローカルに突っ込まれることを覚悟しています。
ちなみにきっとテストがあるはずなので、
再スタートまでに『男はつらいよ』全50作をすべて見ておかなければ!
(まだ1〜3作しか見てない!)

【新しい電話番号は?】

まだ引っ越していないので決まっていません。
決まり次第、ウエブサイトでお知らせします。

【広さはどうなるのか?】

野方のととら亭は約40平方メートルの広さがありますけど、
奇しくも新ととら亭はほぼ同じ大きさです。ただレイアウトが変わります。
出来上がり始めたらビジュアルにご報告しますね。

【デザインは変わるのか?】

これまた同じです。今回も僕がデザインしているので変わりません。
内装や外構の一部も僕らのDIYとなります。
Making of TOTORATEI もビジュアルにお伝えしますね。

【客席数は増えるのか?】

椅子の数は変わりませんが、テーブル数は一つ減って3卓になります。
カウンターの席数は変わりません。

【営業内容は変わるのか?】

もちろん今と同じです。しかし、よりマニアックになるかも。

【営業時間は変わるのか?】

基本的に同じですが、半分観光地という土地柄、
定休日も含めて変更する可能性はあります。
この辺は引っ越してから様子を見て決めようと思っています。

【スタッフは増えるのか?】

増えもせず、減りもせず、ともこと僕の二人だけ。
『人を雇わず、雇われず』は独立当初からのととらポリシーなのです。
どこへ行ってもこれは変わりません、

【ブログとウェブサイトは更新するのか?】

野方のととら亭は11月28日(日)で終了しますが、
ブログとウエブサイトの運営はこのまま続けます。
南米やアフリカの旅のようになっているTRePをお楽しみ(?)頂けるでしょう。
柴又での再スタートに向けた進捗状況もここでお伝えしますね。

【取材旅行には行くのか?】

もちろん!
コロナ禍の影響で3年ほど封印されていますから、
新しい環境での仕事が落ち着くであろう2023年の春ごろに、
どかんと数カ月、出かけようと企んでおります。
行き先は・・・ユーラシア大陸の横断かな?

とまぁ、以上のとおり、場所が変わるだけで、
ととら亭そのものに大きな変化はありません。
何よりやっているのが懲りない僕らですからね!

えーじ
posted by ととら at 17:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2021年11月22日

小さなファンレター

ととら亭がデビューしたのは2010年3月のこと。

ありがたいことに、
今でも当時からご来店いただいているお客さまが沢山いらっしゃいます。

しかし、生まれる前からととら亭に来ていたというのは、
レアかもしれません。

小夏ちゃんはいま小学生。
お母さんのお腹の中にいた時から来ていたという、
数少ないお客さんのひとりです。

先日、ととら亭が移転することを知って、
ご家族と一緒に来てくれました。

そして帰るときに小さな手で手渡してくれたのが、
これまた小さなファンレター。

「これからもみんなが幸せになれるごはんを作ってください。
 とてもさみしいけれど、がんばってくださいね」

どうもありがとう。

かわいい小夏ちゃんが、
きれいな小夏さんになる日まで、
おじさんたちもがんばるからね!

えーじ
posted by ととら at 16:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2021年11月20日

ルンルン気分の足取りで

気分が姿勢や歩き方に出るのはよく知られたこと。

先日、TRePの用事で新宿駅を経由していたとき、
僕はルンルン気分の足取りで前を歩く女性に気付きました。
年齢は30歳前後。
彼女は両手にさまざまな大きさと色の紙袋を持っています。
どうやら買い物帰りのようですね。

僕はその年頃の女性が買い物をする店やブランドをまったく知りませんが、
お洒落な紙袋のデザインとサイズの違いから想像するに、
たぶん、アッパーからボトム、靴まで一式をまとめ買いしたようです。

お金を貯めて、お気に入りの店を下見して、
やっと手に入れたのでしょうか。
こういうの、あの年頃の女性には嬉しいんでしょうね。
歩き方だけではなく、その表情までキラキラしていましたから。

そこで僕はふと考えました。
そんな経験って、ここ最近あったかしらん?

ん〜・・・そもそもお買い物ねぇ・・・

服といえば仕事以外で使う物を買ったことなんて、ここ10年以上ないし。
お気に入りのブラックツイードのジャケットを手に入れた時でさえ、
(たぶん15年くらいまえのこと)
ルンルン気分の彼女みたいな足取りなった記憶はないな。

んじゃ、掘り出し物の古本や中古CDをゲットした時は?
(地味だねぇ・・・)

この前 Jazz Perspective の創刊号を手頃な価格で手に入れましたけど、
それでも「おおっ!」って感じになったものの、
わ〜いってスキップまではしませんでした。

そっか、彼女みたいに、時間をかけて大きな買い物をすれば、
僕のステップだって軽くなるかも。

だとしたら・・・新しいエレキベースかな?
楽器屋さんからSpector Euro 4を持って出てくるときなら、
さすがの僕もスキップくらいしちゃうかもしれません。

え? おっさんが楽器もってスキップしてたら気持ちワルイ?

ん〜、確かに。

ではその夢が実現した暁でも、
おじさまはおとなしく家に帰ることといたします。

えーじ
posted by ととら at 16:32| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2021年11月16日

For our last one play.

「早いねぇ・・・」

10月1日に旅立ちを発表して以来、
この言葉を何度いったのでしょうか。

今日は野方における最後の定休日。

結局のところ、この11年余り、
ととら亭の定休日が本当の意味で『お休み』となった日は、
1日もありませんでした。
今日も例によって、ともこは朝からお店で仕込み。
僕はTReP関連の仕事で葛飾区役所へ。

まぁ、こうしたクレイジーな仕事(生活)を、
少しはまっとうにするために始めたのが、
自分たちの物件を持つ計画だったんですけどね。
テナントの状況をあと10年、いや5年続けたら、
(続けられたら!)
たぶん別の問題で僕らは二人とも病院送りでしょうから。

明日からグランドフィナーレの28日までは連続営業です。
ウィークリーで作っている集客数予測表(※)を更新していたとき、
思わずちょっと手が止まりました。

ん〜・・・それはセンチメンタルな意味ではなく、
何ていうのかな?
僕の経験で例えるなら、
同点でせめぎあうラグビーの試合で、
残り時間が1分を切ったときの感覚が一番近いかもしれません。

ボロボロの体、途切れそうな集中力、
それでも、このワンプレーにすべてを賭ける。
そう、ラストワンプレー。

ゴールラインまで15メートル。
マイボールだ。
どうする?
左のスペースが空いてるな。
バックスに回すか?
いや、っと見せかけて、スクラムでギリギリまで押し込みながら、
右からエイトのサイドアタックで勝負だ。

いくぜっ!

えーじ

※ 集客数予測表
 過去データをもとにいらっしゃるお客さまの数を予測するもの。
 これをもとに仕込みをやっています。
posted by ととら at 19:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2021年11月15日

Dance with bad luck.

お客さまの年齢層が比較的に高いととら亭ですが、
ここ最近は20歳代の方もだいぶ増えてきました。

そんな彼、彼女たちと話をすることは、
子供のいない僕にとって、
(まさに子供がいたらそれくらいの年齢ですから!)
どこか外国にいるような気分にさせられることがあります。

まず気付くのが『違い』。
僕たちは同じ2021年の『現在』に生きていますけど、
その感じ方は大きく異なっています。
ときにはまったく違っているといってもいい。

そしてそれは僕が彼らと同じ年齢だった頃とも違う。
(スマホやSNSなんてなかったですしね)

ところが話が進んで行くと、
次第に違いのベールが薄れて行くのを感じ始めます。
それはどこか人間の普遍性ともいえるものかもしれません。

ある人は進路で悩み、
またある人は転職でつまずき、
若くして離婚や死別という深い悲しみに直面している人もいる。

ここでふと気づいたことがあります。
彼らは僕を何か特別な位置にいると思っているのではないか?

そう、僕はまさに人生のOBとして、
彼、彼女たちが悩んでいる問題を卒業し、
一種の完成された、
理想的な立場にいるかのように考えられている節があるのです。

ここで苦笑されるのはご同輩でしょう。

いわずもがな、
人間、何歳になっても悩みや苦悩が尽きることはありません。
ただその対象が違っているだけ。

確かに僕はいま、学校の成績や就職、結婚について悩んではいません。
しかし、若者諸君は、
1年間で同じ手術台の上に2回のぼる不安はまずないだろうし、
離れて住む高齢の親を心配することもないでしょう?

僕らをイライラさせ、不安にさせ、怒りを爆発させるものごとは、
まるで海辺に打ち寄せる波のようにやってきます。
そしてそれは僕たちが生きている限り、
何歳になってもなくなることはありません。

え? そんな身も蓋もないことを若者に言ったのか?

いや、だからこそね、こう付け加えているんですよ。

僕が高い代償を払って身に着けたのは、
そうした不運、不幸に真っ向からケンカを仕掛けるのではなく、
(勝ち目はありませんし)
むしろ手を差し出して、一緒にダンスすること。

Dance with bad luck.

踊り方のコツさえ覚えれば、
あとはまぁ、たいてい何とかなるものです。


えーじ
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2021年11月13日

初心に戻って

お陰さまで28日のグランドフィナーレまで、
ディナータイムはすべて満席となりました。

本当にありがとうございます。

それからせっかくご連絡いただいたのに、
お断りせざるを得なかったお客さま、
本当にすみません。

席数が足りないのもさることながら、
本日時点ですでに仕込みが間に合わなくなりつつあり、
テイクアウトも対応できないのです。

ととら亭はずっと僕たち二人だけでやっている店。
とりわけ料理担当はともこ一人だけですから、
どうしても大きなレストランのようにはいきません。

それに野方で最後の仕事を雑にしたくないとの思いもありまして。

丁寧に作った一皿、心を込めたおもてなしを心がけて、
2010年3月3日を忘れずに、
残りの日々を歩みたいと思っています。

えーじ
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2021年11月10日

ととら愛ゆえに

グランドフィナーレに向けて、
ランチ、ディナーともにご予約が埋まってまいりました。

その数というもの、僕らの想像をはるかに超えておりまして、
本当にうれしく思っています。

なかには短期間で繰り返しご来店いただいている方もいて、
並々ならぬ「ととら愛」を感じることも。
(残念ながら僕個人に対してではありませんが)

そんな矢先、賄いを食べながらその話をしていると、
ともこが不敵な笑顔を浮かべてこう言い放ったのです。

「でもみんな、あたしほどじゃないよ!」
(これまた残念ながら僕個人に対してではありませんが)

彼女曰く、

「あたしなんて数日おきにじゃなく、一日中ここにいるんだからね。
 ととら亭が好きなことにかけては誰にも負けないよ!」

ん〜・・・
なんでそう対抗意識を燃やしているのかよく分かりませんが、
ともこの言い分にも一理あるような気がします。

なにせ、「今日は完全オフにしようよ」と言っても、
ことあるごとに理由を付けてはお店に行ってしまいますし。
「忙しくて大変だ!」と騒ぎつつも、
カウンターから横目で見ていると、
言葉とは裏腹に溌剌と料理を作っているじゃないですか。

思えば僕はアパートで仕事をすることが珍しくありませんけど、
(今もそう)
彼女の場合、この11年余の大半の時間をととら亭で過ごしています。
これはもう「住んでいる」と言っても過言ではない。
「好き」じゃなかったらできない相談です。

そこでともこは今、深刻な問題に直面しているのですよ。
それは・・・

「ねぇ、柴又のととら亭のキッチンはいつ使えるようになるの?」
「ん〜・・・そうだね、いろいろ調整してるけど、
 早くても来年の4月中旬あたり・・・かな?」
「え〜っ! そんな先?」
「だってしょうがないよ、店舗以前に住宅が建ってないんだから」
「じゃ、12月から4月までの4カ月間、あたしはどうしたらいいのよぅ?」
「どうしたらって・・・引っ越しやら何やら準備があるし、
 それ以外は少しのんびりしたら?」
「冗談やめて!」

ととら愛ゆえの悩みは深し・・・

ともこが今月28日以降どうするのか?
ま、温かく見守ってあげて下さい。

えーじ
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2021年11月07日

ととらな仕事の裏側は

ひたすらマニアックです。

ブログの読者の方ならご推察のとおり、
僕は何かとマニアックな男ですが、
似たもの夫婦と申しますか、
ともこもまたマニアックな人でして。

いや、こと仕事に関していえば僕以上かもしれません。
そのこだわりたるもの、
「そこまでやらなくてもいいんじゃない?」な意見は馬耳東風。
とことんやらなきゃ気が済まない。

たとえばこれ。

makingbasha01.jpg

いま提供しているエジプト料理のダウッドバシャを作っているところ。
手元を拡大してみますと、

makingbasha02.jpg

きれいに並べて松の実とドライレーズンを、
それぞれ均等に入れているんですよ。

こういうの、エジプト人のコックさんがやると思います?

おそらく、だぁ〜っと全部ボールに入れて、
こねたらおしまい! ・・・だと思うんだけどな。
「インシャラー(神の御心のままに)」な文化ですからねぇ・・・

しかし、ともこに訊けば、

「そんなことしたら松の実やドライレーズンが、
 入ってるのと入ってないのが出来ちゃうじゃん」
 
ふぅ〜む・・・そりゃま、そうなんだけど・・・

こういうきっちりした職人気質なところが全体的にありまして、
味の再現を目的としても、
その調理工程の裏側は、現地とだいぶ違ったものになっています。

こうしたともこのこだわりが、
ひとりだけでキッチンをやることや、
大量生産とは無縁のととら亭の根底にあるのですよ。

僕もまた人に仕事を任せるのが苦手なたちなので、
彼女のことは言えませんけどね。

えーじ
posted by ととら at 14:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2021年11月04日

これもまた製造者責任

所得格差とは古くて新しい問題です。
それがコロナ禍でクローズアップされたせいか、
先日の衆議院選挙でも、
ほとんどの政党や候補者がその対策を公約に挙げていましたね。

そう、格差の少ない社会。
美しいスローガンです。

しかしこれが法人と個人の対立構造で説明されると、
僕はどうも首をかしげてしまうんですよ。
いわゆる法人税を上げて所得税を下げるって案ね。

だって巨大な組織対非力な個人だなんて、
あまりにも選挙受けしそうなステレオタイプじゃないですか?

ことの本質は簡単にいうと、所得分配の両極に位置する、
億万長者とホームレスのコントラストにあるのではないか?

そう、あくまで個人対個人のあいだに。

ってことはマジョリティの中産階級は無関係?

いや、それもまた違う気がします。

もう一度、おさらいしてみると、
格差とは経済活動の結果のことですよね?
つまりそれは個人や組織の努力の成果ともいえるわけです。
対する格差の少ない社会とは、
努力の結果が報われにくい社会といえなくもない。

そうなりません?

典型的な例としてアメリカを持ち出すまでもなく、
努力が報われやすいということは、
格差もまた大きくなりやすいということでしょう?

さてでは、このトレードオフをどう考えるべきか?

たぶん、それを語る前に、
僕らはメタレベルの議論を始めるべき時期に来ているのですよ。
闇雲にババを押し付け合ったってはじまらない。

富というのは本質的にどういうものなのか?
好ましい分配とはどのようにして行われるべきものなのか?
健全な経済とはどのような状況のことなのか?
豊かな社会とはどのような場所なのか?
(この地球上に理想のモデルはあるのか?)

いや、こういう問いの立て方はいささか学者向けかもしれません。
市井の僕らなら、

「私は頑張ったんだから、(結果を出したんだから)
 隣に座っている同僚より給料は多くて当然だ」

この言葉をどこまで深く掘り下げられるか?

そうした意味で、岸田首相のいう新しい資本主義とは、
政治家や官僚や偉い先生たちに丸投げするものではなく、
僕らひとりひとりが対峙すべき課題だと思うんですよ。

なぜなら、
個々の答えの総和が社会の性質を決定するのだから。

そう、いま、ここで、僕らが生きるこの社会とは、
紛れもなく、僕ら自身が作り出したものだった。

・・・ですよね?

えーじ
posted by ととら at 01:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2021年11月01日

丘の上から見渡して

野方で12回目の秋。
旅立ちの日まで1カ月を切りました。

どんなときもそうですが、
先を見ると果てしないことも、振り返ればあっという間ですね。

ここから見渡す風景は、
小さな旅の連続で織り上げられた、
まさに長い、長い旅という感じです。

そして未来に目を向ければ、
白いキャンバスのように、未知の空間が広がっている。

それはいつ始めたのか分からない旅。
どこまで続くのかも分からない旅。

草臥れたブーツの紐を締め直し、
バックパックのバランスを戻して、
僕らは再び歩き始めます。

まずは11月28日だな。

足元に気を付けながら、
12年前と同じく、僕たちらしい歩みのままに。

えーじ
posted by ととら at 09:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記