独立前の5年間を過ごしたこの街は、
ある意味、ととら亭の揺籃の地でもあるんですよ。
開業プロジェクトがスタートしたのはここからですし、
オリジナルメニューが生まれたのも借家の狭いキッチンでしたからね。
駅の東口側は東京電機大学ができて大きく様変わりしました。
それでもよくよく見てみると、この街の本質はあの頃のまま。
銭湯だって健在です。(ノラ猫たちも!)
という訳で、歩き始める前の腹ごしらえは、
神保町ではお馴染みだった天丼のいもやさんへ。
なんと支店が西口の日光街道近くにあるんですよ。
お店の佇まいは12年前と同じでしたが暖簾をくぐってびっくり!
ホールとキッチンは30歳代と思しき男性じゃないですか。
いもやさんに通ったことのある方ならいわずもがな、
働いている方々は、みなさん僕より年上でしたからね。
(神保町のお店が閉まったのはそれが原因との説も・・・)
思えばここで年下のスタッフに会ったのは初めてでした。
こんなところにも月日の流れを感じます。
しかし、変わらないのは味。
美味しかったですね。
お腹の中からタイムスリップした気分で店を出た僕らでした。
さて、満腹になったところで出発。
今日のルートは僕がよく走っていたジョギングコースです。
柳原2丁目付近の荒川河原から北上し、千住大橋を渡って対岸へ。
そこから南下しつつ、堀切橋を渡って足立区側に戻る。
実は野方のととら亭で使っていた看板や店頭什器は、
このルート上で拾ったものなんですよ。
(もちろん柴又でも使います)
今回もあるかな?

(この土手のすぐ左下にある借家に住んでいました)
っと期待を膨らませて歩くこと1時間余り。
残念ながら目ぼしい収穫はありませんでしたけど、
僕らは清々しい気分で帰途についたのです。
ここにきて初心に戻るという、思わぬオマケがありましたからね。
始まりの街、北千住。
帰りの電車の中で気付いたのは、
僕らもまた変わっていないんだな・・・
ということでした。
えーじ