2022年05月31日

銭湯雑考

寅ちゃんでの生活で常々感じること。
それは「文明開化」!

と申しますのも引き渡された時点では、
水道、ガス、電気が使えない状態だったのです。

そうなると作業は日暮れでおしまい。
自然に呼ばれれば公衆トイレまでダッシュ!
風呂も入れず銭湯通い。

それが最初に電気が使えるようになって、

おお〜っ、灯りが点いた!

次に水道が開通し、

はぁ〜・・・トイレが使える。(涙)

そして4日前、ようやくガスが使えるようになり、

やったぁ〜、これで風呂に入れる!

と最後はなりませんでした。
給湯器をまともに動かすためには、
ガス管と電源、
それにリモコンとの接続をしなければならないのですが、
工事を終えたガス屋さんいわく、

「点火試験は成功したのですがリモコンが繋がれていませんね」
「・・・?
 それってガス屋さんが繋いでくれるんじゃないんですか?」
「いや、これは電気屋なんですよ。電気ですから」(※)
「なるほど。じゃ、風呂はどうなります?」
「リモコンでお湯を張るから入れません。
 でもシャワーなら蛇口を捻るだけですから使えますよ」
「やったぁ〜っ!」
「あ、リモコンが使えないと湯温もコントロールできないので、
 熱湯が出てきます。やけどしないように気を付けて下さい」

ってな訳で風呂は未だに入れません。
それでもシャワーが使えるのは嬉しいですね。

そこで銭湯通いからは脱したのですが、
慣れてきていたせいか、ちょっと寂しい気もちらほらと。

僕らが最初に行ったのは、柴又から西方向へ、
800メートルほど住宅街を入ったところにある栄湯でした。

sakaeyu.jpg

以前、お話したようにレトロ感むんむんの昭和な銭湯。
下駄箱は木製の四角い鍵、
脱衣所のロッカーはアルミ製の四角い鍵、
アナログ式の体重計、コーヒー牛乳が入ったドリンク冷蔵庫、
中に入れば富士山のペンキ画や黄色いケロリン桶、
とまぁ、銭湯の必要十分条件はすべて揃っています。
脱衣場の外に番台があり、そこが休憩所を兼ねているので、
待ち合わせにも便がいいですね。

もう一軒が新柴又方向へ、
同じく800メートルほど南下したところにある興和浴場。

kouwa.jpg

ここはムードこそ栄湯に及ばないものの、
無料のサウナがあるアドバンテージは高い。
どちらもそれぞれの持ち味があり、
僕らは気分で交互に行っていました。

また、マンウォッチングがどちらも面白かったです。
常連ローカルはマイタオル、石鹸、シャンプーだけではなく、
マイチェアーから洗面器まで持っている人がおり、
それをマイロッカーに預けていたリもするんですね。

顔を覚えた人だと、
入浴のプロセスの違いも興味深いところでした。
まず全身を洗ってから湯船に入る人、
体だけを洗って湯船に入り、次に髪を洗う人、
入る湯船も人によって順番が違ったりします。

ふ〜ん、風呂の入り方も十人十色なんだな。

それから常連ローカルの会話を聞くのも楽しかったです。
僕より先輩の方々が多いせいか、健康談義から始まり、
ニュースの時事ネタなど、その世代ならではの解釈は、
こうしたところでないとなかなか聞けません。

そして人間は裸になると、
職業や年収、学歴、社会的ステータスなど、
すべての世の垢にまみれたものが消え、
みな同じになるんですよね。

そうした意味で銭湯は、
この社会で数少ない、
平等な場所のひとつなのかもしれません。

大きな湯船で体を伸ばしながら、
僕はそんなことを考えていたのでした。

えーじ

※ 本日判明したことですが、
給湯器のリモコンを接続するのは電気屋さんではなく、
給湯器を設置する設備屋さん(水道屋さん)とのことでした。
posted by ととら at 23:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年05月29日

葛飾区民になりました!

荒川の土手沿いにあった古い借家から、
野方のある城西に引っ越したのが2010年1月のこと。
そして再び城東へ。
今度はさらにその先、江戸川にほど近い柴又です。

人生、ほんと何が起こるか分かりません。
実際、僕らも再びこの川沿いの地域に戻ってくるとは、
夢にも思っていませんでした。

かつて住んでいた北千住に近いせいか、
引っ越して半月もすると、
僕らはじわっと新しい街に馴染んできたようです。
とはいえ、
食事といえばテイクアウトか外食ばかりのせいか、
未だに旅の気分は抜けませんけどね。

それでも区役所や警察署で住所変更をしたり、
図書館で貸出カードを作ったりしていると、
あ〜、葛飾区民になったんだなぁ・・・
という気がしないでもない今日この頃。

東京に出てきて20年以上が経ち、
文京区→足立区→練馬区→中野区→葛飾区、
と渡り歩いたヤドカリ人生。
これまでのところ、一番思い入れが深いのは、
最も長い9年をととら亭と共に過ごした中野区ですが、
(最初の2年間は練馬区民でした)
独立の頃を上回る波乱万丈たっぷりの寅ちゃんのお蔭で、
ここ葛飾区も密度の濃さでは追い上げ中。

今日も朝からいろいろありました。
しかし、形になりつつあるということは、
前進しているってことなんですよね。

さて、今夜も早々に気絶して、
明日の朝からまたがんばろう!

おやすみなさい。

えーじ
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2022年05月26日

銭湯追憶

フツーが普通にはならない僕らの旅。
新居に移り住んで2週間が経ちましたけど、
銭湯通いはまだ続いています。

しかし慣れてしまうと、
徒歩10分の距離はそれほど苦になりません。
季節がいいので、
風呂上りは夕涼みがてら散歩をするのもまた一興。

また、ちょっと前にお話しましたが、
広い湯船につかりながらレトロな雰囲気に浸っていると、
遠い昔にタイムスリップしたような気がしてきます。

そんな気分のせいか、銭湯の外で待ち合わせしていたとき、
ふと、中学生のころよく聴いた、
かぐや姫の「神田川」を思い出しました。
歌詞のように、
僕らが住んでいるのは三畳一間の小さな下宿ではありませんが、
2万5千円で買ったモーリスのフォークギターで、
この曲をつま弾いていたころ、
45年後の自分が同じようなことをしているとは、
夢にも思わなかったなぁ・・・

あのころ、漠然と思い描いていた大人に、
僕はなれたのだろうか?

心の中にいる、少年のままの自分が、
「まぁ、そこそこいいんじゃない?」
そんな風に言っているような気もします。

さて、今日の仕事も終わりました。
今夜もひと風呂浴びに行きましょうか。

えーじ
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2022年05月22日

D.I.Y. as usual. その9

住所変更のお役所回りや工事の打ち合わせの傍ら、
家具作りも急ピッチで進んでおります。

何といっても押入れはただのがらんどう。
加えてまともな家具を持たない僕らが、
段ボール箱とおさらばするには、
収納の問題をD.I.Y.で解決するしかありません。

この件、先日もちょろっと触れましたが、
さすがに数をこなしたおかげでペースが速くなりました。

たとえばやたらと場所を取っている音楽CD。
これってぴったり収納するには手ごろな既製品が少なく、
自分で使いやすいサイズのものを作っています。
そのプロセスをざっとご紹介しますと・・・

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素材の裁断シーンは先日お見せしましたから、今日はその続き。
まずはパーツの組み立てです。
使うツールは直角定規、巻き尺、そしてインパクトドライバー。

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設計や裁断でミスると、ここで「あちゃ〜・・・」となります。
1ミリは許容範囲ですが3ミリ以上ずれたら、
接合部分で隙間ができたり、斜めに傾いだり・・・
芸術は爆発だ、風のアヴァンギャルドな家具になってしまうのです。
ま、ある程度は修正できますけどね。

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組み立て後のニス塗りはともこが担当。
料理と木工は別物ですが、手先の器用さは共通項。
ナッペ(ケーキ等の生クリーム塗り)の要領で、
CDラックのニスもむらなくきれいに塗っています。

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ニスは扱いやすい水性。
乾燥はベランダで天日干しです。
ここではCDラックのほか、本棚のパーツも同時進行中。

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ニスが乾いたら設置です。
置くだけなら簡単ですが、こうした吊り棚の場合、
間柱に固定しなければならないため、
ちょっとテクが必要なんですよ。
僕はセンサー式と針式の下地センサーを使って、
ねじくぎを打ち込む場所を特定しています。
昔は壁を叩いて音で判断していましたが、
今は便利なツールがありますね。

家具作りの進捗と比例して段ボール箱が減ってきました。
それに伴い、
少しずつ寅ちゃんは生活機能を身に付け始めています。
まだキッチンは使えず、風呂も銭湯通いのままですが、
音楽が聴けるようになったのは嬉しいですね。

さて、明日も午前中から押入れの中の棚づくり。
早く終わったら靴箱の内部に取り掛かる予定。
Handmade TOTORATEI...でございます。

えーじ
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2022年05月20日

柴又の日々が始まり

引っ越した僕らは何をしているのか?

uc_20220520.jpg

新しいととら亭はまだご覧のとおり。
まさに嵐の海を航海中です。
とにかく次から次へと立て続けにやってくるトラブル。
たとえば引っ越し本番の13日のこと。
トラックが到着する30分前に・・・

「ちわぁ〜っす!」

1階の工事現場から元気な声が聞こえてきました。
急いで降りてみると、そこには4人の職人さんの姿が。

「おはようございます。今日は何の作業でしょうか?」

そう、実は作業工程表がないのですよ。
ですから当日ふたを開けなければ何が起こるかわからない、
びっくり箱式の毎日。

「ガスの配管です」
「うちは外壁です」
「え? あと30分ほどで引っ越しの荷物が届きますから、
 そのあと2時間くらい、ここを人が通りますよ」
「え〜っ!聞いてないっすよ!」

そうして不穏な幕が上がり・・・

「給排水管の工事は終わってないんですか?」

とガス屋さん。

「そうみたいですね。まだやっていません」
「え〜っ!それじゃオレたち仕事できないじゃん!」
「そうなんですか?」
「順番ってものがあるんですよ」

そこへ外壁屋さんの叫ぶ声が・・・

「あ〜っ!おいおい、部材が割られちゃってるじゃないか!」
「え? そうなんですか?」
「端ならともかく真ん中からバッキリやられちゃ使えねぇ!
 今日は仕事にならねぇぞ!」

引っ越しの荷物が届くまであと20分。
僕が時計をにらみつつ、収拾を試みようとしているところへさらに・・・

「ちわぁ〜っす!」
「あ、なんでしょう?」
「キッチンパネルを持ってきました」
「え?大きさと量は?」
「けっこう大きいですよ。20枚あります。
 どこに置いたらいいですか?」

って、急に言われてもさ。

憤慨する職人さんたちを横目に僕はあれこれ置き場を探し、
なんとか、

「ここに置いてもらえます?」

そしてキッチンパネルの搬入が終わり、
職人さんたちの怒りの主張に耳を傾け、雨の降る外に出て、
引っ越しのトラックが来ていないか見ようとしたら・・・

What a hell...?

わが目を疑うとはこのことです。
そこには搬入トラックが出るときにまき散らした、
工事現場の泥が長い帯を描いていたのです。
場所は野方と同じ商店街。
恐る恐るトラックが走り去った方向に目を移せば、
泥の帯の先で、おでん屋のおかみさんが、
掃除を始めているじゃないですか!

「す、すみませ〜ん!うちがやりました、僕が掃除します!」

降りしきる雨の中、ありあわせの道具で泥を片付け始めたときに、
やってきたのが引っ越しのトラック。

無理だ、もうひとりじゃどうにもならん!

僕は携帯電話でホームメーカーさんをコールし、
至急、掃除部隊を派遣するよう手短に要請。

の、呪われたか・・・

そしてほとんど掃除が終わりかけたところへ・・・

「すみません、遅くなりました!」

と、おっとり刀で駆け付けつけてきた騎兵隊。

っとまぁ、こんな一日でございました。
しかし、これは壮大なこの物語のほんの一幕でしかありません。
これ以上の涙なくして語れない事件が、
一昨日も起こっていたのです。
その話はまたいずれ・・・

あっ! また業者さんの車が来たぞ。
うあ〜、今日は何が起こるんだろう?

えーじ
posted by ととら at 07:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年05月16日

旅立ちの儀式

1999年から2002年まで、僕は文京区の小石川に住み、
新橋にある会社に勤めていました。

そこを退職したある春の夜、
レンガ通りにある床屋へ寄り、さっぱりしたところで、

「気持ちのいい夜だな。
 最後の晩だ、家まで歩いて帰るのも悪くない」

そうして皇居を反時計回りに進み、
白山通りを北上して帰ったのです。

あれから20年。

昨日は10年間住んだ野方のアパートの引き渡し。
不動産屋さんと待ち合わせた正午に行くと、
何もない部屋はどこか神妙な面持ちで僕を待っていました。

ととら亭のあった物件もそうでしたが、
鍵を返す時の気持ちは、なんとも言えないものがあります。

そうだな、これもまた街と同じように、
ただ一言、

ありがとね。

そう心の中で呟いて表に出たのです。

そしてその後、
長らくお世話になった美容室でさっぱり。
これもまた僕の儀式なんですよ。

さすがに柴又までは歩いて帰りませんでしたが、
身も心もすっきりして旅立ったのは同じ。

この宿も、この街も、いいところだったな。
ほんと、来て良かったよ。

西武新宿線の車窓から眺める見慣れた風景。
前から後ろへ、現在から過去へ流れて行く世界。

人生とは、旅そのものだと肌で感じながら、
柴又の家へ帰った僕でした。

hanseikan.jpg
Thanks Room 201!

えーじ
posted by ととら at 11:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年05月12日

Hello SHIBAMATA!

昨日は慌ただしい一日でした。

朝から野方のアパートでパッキング。
夕方に柴又へ行ってぐり丸に乗り、
再び野方に戻って当座の荷物と貴重品の積み込み&シャワー。
(これがもろ夜逃げ風!)

そしてまた柴又に戻って寅ちゃんに搬入。
すべてが終わった22時も過ぎると、
開いている飲食店がなかったので、
とどめは電車で金町まで行って遅い夕食。

というわけで、
寅ちゃんに入ったときには新居の感慨にふける間もなく、
ベッドに転がったらすぐ爆睡してしまいました。
そして一夜明けた気分は・・・

旅そのもの!

なんかこの前の伊勢ツアーみたいに、
国内旅行をしている気分なんですよ。

たぶん、引っ越したといっても、まだ荷物が届いていないのと、
外食が続いているので、旅みたいな感じがしているのだと思います、

ダメ押しが今夜行った銭湯。
寅ちゃんはまだガスが開栓していないのでお風呂が使えません。
(それでも住んでいるんだからスゴイでしょ?)
そこで当面、銭湯通いなのですが、
今日いった800メートルほどの距離にある栄湯は、
その雰囲気たるものモロ昭和!
スーパーレトロで感動しました。
お約束の富士山の絵はあるし、黄色のケロリン桶だって健在じゃないですか。
さっぱりして夜道を戻り始めたときには二人ともすっかり旅行気分。

小さい街の小さい商店街ですから、
もう挨拶をしあう人たちもできました。
この下町感覚っていいですね。
なるほど寅さんの舞台になったのもわかる気がします。
ある意味、義理と人情の映画そのものなんですよ。
僕らも早く先輩たちと一緒に働きたいと思います。

えーじ

PS,

daruma_0511.jpg

ととら亭恒例のダルマの目入れ。
今回は開業記念日ではなく引越し祝いです。
実は名前も付いていてトレップ次郎と呼んでいました。
先代のトレップ太郎は土地を手に入れた時に目を入れています。
さぁ、ここから最後に目指すは柴又でのオープン。
目標は・・・
posted by ととら at 22:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年05月11日

Say goodbye to NOGATA.

いよいよ今日は身ひとつの引っ越しです。
(荷物は13日の金曜日)
日中はアパートでパッキングの詰め。
夕方にぐり丸で当座の荷物を積んで移動します。

12年余に渡る僕らの職場であり、住んだ街。
たくさんの思い出が詰まっていますから、
多少センチな気分になるかな・・・
と思いきや、ここしばらく忙殺されているせいで、
とてもそんな感傷に浸る余裕はなくなってしまいました。

それでも昨夜、
走り納めで平和の森公園までジョギングしていたときは、
いろいろ感じるものがありましたね。
言葉にするのは難しいのですが、
結局、この思いを表す最も適した一言は、
「ありがとう」かな?
うん、それしかない。

ほんと、ここでいい旅ができました。

ですから今日は引っ越しというより旅立ちなんですよ。
いやこれ、例えではなく、
ドタバタさ加減といい、ふたりでやっていることといい、
長期旅行に出発する前とそっくり。

そうした意味で僕ら夫婦のライフスタイルは、
本質的に25年間変わっていないのかも。
進歩がないというか、懲りないというか。

もしかしたらこのヤドカリ人生は、
柴又ですら終点ではなく、次があるのかもしれません。
続く変化にくたびれて、やれやれと思いつつも、
また出かける準備を始めちゃう。
ま、旅人ってのは、そうしたものなんですよ。

さて、それではパッキングに戻りますか。
ともこが後ろで怒っていますからね。
それでじゃ次は柴又の寅ちゃんから!

Thank you and good bye to NOGATA!

えーじ
posted by ととら at 08:35| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記

2022年05月09日

D.I.Y. as usual. その8

今年のGWはいかがでしたか?
どこへ行こうと、また行くまいと、
3年ぶりの解放感があれば、
お楽しみいただけたのではないかと思います。

そうしたゴキゲンお出かけモードの人々を横目で見つつ、
僕らは寅ちゃんに通って大工仕事の日々でした。

今回の移住に当たって立てたコンセプト。
それは・・・

グッドバイ段ボール箱!

そう、12年前の独立に伴うドタバタ以来、
僕らの生活はず〜っと段ボール箱に囲まれたものなのでした。
(今なんて段ボール箱の谷間で寝ている状態だし・・・)

それはまた、
必要な資料への素早いアクセスができないことも意味しています。
何かの原稿やメニューのキャプションを書くときなんかも、
ほんと、不便なことこの上なし。
場合によってはどこに入っているか分からなくなっちゃうし。

そこで本やその他の資料(それから音楽CDも)がすぐ取り出せるよう、
きっちり整理できるようにしたい。
そしてそのためには収納や本棚が必要です。

ま、ここで既製品を買うか、
大工さんに「作ってください」と言えれば問題ないのですけどね。
ところが皆さまご存知のとおり、
僕らの予算ではそこまでお願いできません。
これがこのD.I.Y.大作戦の理由なのでございます。

それにしても全部作るとなると、その数の多いこと。
電動丸ノコでランバー合板や角材をカットしていたら、
巻き上げる粉塵で息が苦しくなってきました。
そこで手ぬぐい鉢巻と不織布マスクを、
キャップと防塵ゴーグル、防塵マスクにアップグレード!

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これで作業がだいぶし易くなりました。
また初日は試行錯誤の連続でしたが、
ととら亭の営業と同じく、
次第に役割分担が暗黙の裡にでき始め、

え:設計図とカットリストの作成
と:素材のカットライン引き
と&え:素材の裁断
え:サンダーで裁断面の整形
と:紙やすりでバリ取り
と:濡れぞうきんで汚れ取り

こんな流れでやっています。
作業時間は10時開始で16時に終わって片付けと掃除。
照明が使えませんから17時には退出します。

torahall0508-02.jpg

この作業、大きく前後半に分かれており、
前半の必須制作に合わせた素材裁断は昨日で終了。
今日からは組み立てと塗装です。

でも今週は空模様が怪しいな。
ん〜・・・ニス塗りは室内でやるしかないか。

それでは行ってきます!

えーじ
posted by ととら at 08:34| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2022年05月06日

子どもの目線でギョーザとは?

メディアからの取材オファーは、
僕らの場合、唐突にかかってくる1本の電話から始まります。

ところが野方のととら亭を閉めて以来、
ある意味、僕らは音信不通の雲隠れ状態。
そこでギョーザ本の出版社を経由して、
さる3月にこんな話が舞い込んで来たのです。

「えーじさん、KoDoMo新聞の取材オファーが来てますよ」
「こ、こども新聞?」

それって小学生くらいの子供がインタビューしに来るんじゃないの?

と慌てたのは僕の早合点。
(以前、ほんとうに小学生の取材を受けたことがあったもので)
話をよく聞けば、読売KoDoMo新聞の記事を制作している、
小学館さんからのオファーだそうで。
なんでもギョーザをテーマに特集が組まれるそうな。

「で、僕は何をすればいいんですか?」
「世界のギョーザについての質疑応答だそうですよ」

ギョーザ・・・について?

知っている範囲で答えるのはいいんだけど、
僕はギョーザの専門家ってわけじゃないからな・・・

そこで受け取った連絡先にメールして具体的な話を聞いてみると、
ますます自信がなくなってきたのです。
旅の経験を話すにしても実際は限られた範囲ですし、
子供向けに裏の取れていない私見を開陳するのも憚られますからね。

しかし、それでも構わないということなので、
のこのこ神保町の小学館さんまで行ってまいりました。

するとこれがまた個人事業主には二の足を踏みそうなムード満点。
古本屋巡りをしていて、
「へぇ〜、ここがあの小学館か、すんごいな・・・」
と見上げたことはありましたが、
入ってみるとそこはもう出版社というより美術館のエントランス!
ずらりと並んだ受付に複数の守衛さんとくれば、
場違いな感じがするのも無理からぬ話じゃないですか?
(ラフな格好で行っちゃったし)

さいわい編集者さんは、
そんな雰囲気と真逆の気さくな方だったので、
インタビューはリラックスして和やかに。

さて今回、本題の部分では僕も慎重になりました。
と申しますのも、読者が大人であれば、
多少の脱線も無礼講かな、と言い訳もできますが、
相手が小学生となるとそうはいきません。
未来を担う若者の視野を狭めるようなことは言えないでしょう?

そこで話はギョーザの定義から入りました。
ギョーザは中国で生まれ、そこから世界に広がっていった、
とする日本人(僕も含めた)が無批判に受け入れている仮説は、
けしてワールドスタンダードではないのですよ。
現にイギリス人のバーバラ・ギャラニさんの著書、
「ダンプリングの歴史」を読んでいたら、
西欧の視点は東洋と大きく違っていることに驚かされました。
加えて僕の定義が東洋のスタンダードという訳でもない。
ですからあくまで個人的な作業仮説としての定義ということで、
話を始めたのです。

また、上から目線で答えを説くのではなく、
謎を並べてシェアする方向で進めることにしました。
(そもそも本当に分かっていないのだし)

それから約1カ月後。
4月21日号10〜11ページに掲載された特集、
「世界はギョーザに満ちている!?ギョーザ・オブ・ザ・ワールド」
は、しゃべった本人ですら、
「へぇ〜、そうなんだ!」と思わず頷く分かりやすい記事でした。

東洋の視点から西洋の視点へ。
さらに大人の目線から子どもの目線へ。

そうか、学ぶことに年齢は関係ないんですよね。

えーじ
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2022年05月04日

D.I.Y. as usual. その7

今年のGWは晴天に恵まれましたね。

久しぶりに遠出した方が多いのか、
柴又と往復する電車の車内はけっこう空いています。
夕方の山手線ですら座れるくらい。

で、僕らは何をしているのか?

先月末、「とりあえず」寅ちゃんが引き渡され、
いよいよTRePは最終フェーズの店舗構築に入りました!

といっても諸般の都合で今のとこ作業は業者さん抜きの僕らだけ。
ま、この辺の泣ける事情はそのうちお話するとして、
今日は本邦初公開、ゆりかごの寅ちゃんをお見せしましょう!

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(ホール。自然光を取り入れた明るい設計)

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(ホールからパントリー方向を見て)

ご覧のとおり、まだなぁ〜んにもありません。
ま、この辺のホント〜に泣ける事情はそのうちお話するとして、
僕らは昨日からお店にこもり、
まずは住居部分の家具作りに着手したのです。

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住居部分?
店舗だけじゃないのか?

そうそう楽はさせてもらえないのですよ。
低予算ですからね〜。

というわけで収納はすべて空っぽの引き渡し。
加えて引っ越しで荷物が来る前に、
押入れからクローゼットまで完成させにゃならんとくれば、

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ふたりして工具を手にゴリゴリやるしかありません。

ともあれ、こういうのが嫌いじゃないのが救いですね。
なんでも自分のイメージが形になってくるのは楽しいものです。
柴又のととら亭は野方のときより、更にハンドメイド度高し。
お楽しみに!

えーじ
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