道行く人の声が結構クリアに聞こえてきます。
住宅工事中は、
「へぇ〜、家を建ててるんだ」
「なんとも小さい家だな〜」
「駅が近くていい場所だね」
そして店舗工事が始まると、
「あれ、また工事が始まってるよ」
「ガレージを作ってるの?」
「あんなとこに車を停めたら家に入れないじゃん」
やがてファサードが形になり始めて、
「あれ? お店を作ってるの?」
「お店? なに屋さん?」
などなど・・・
柴又は古い寺町で、昔から住んでいる方が多いのか、
駅周辺で家が新築されるのは珍しいようです。
そのせいか、
建築現場を興味津々で見て行く方が後を絶ちません。
そして遂に、人々の謎が解ける日が来ました。
昨日は木工の最終日。
生みの親の一人でもある大工の中山さんに、
お店の看板を取り付けて頂いたのです!

まずは皆さまご存知、野方から持ってきた縦看板。
約7カ月ぶりの出番です。

そして江戸川で拾った流木から作った、
新しい英語表記の横看板。
ともこもしっかりお手伝い。
ん〜・・・実に感動的な儀式でありました。
これで建物に名前が付いたのですからね。
子どもでいうなら命名式かな?
少したって写真を撮りに戻った僕の後ろで、
一番最初のお店の名前を呼ぶ声が聞こえました。
それはなんと二人の小学生。
「あっトトラテイ!」
「トットラテーイッ!」
Thanks guys.
僕は走り去る彼らの後ろ姿に、
そう呟いたのでした。
えーじ
P.S.

大工の中山さんは若かりしころ暴れん坊だったのが、
今はジャン・バルジャンのような心優しき力持ち。
それでいて繊細なセンスの持ち主で、
編み込んだファサードは彼のオリジナルデザインなんですよ。