柴又で再デビューして半月余り。
所要時間、片道約70分の距離にもかかわらず、
野方時代のお客さまにもたくさん来ていただきました。
皆さん、野方のお店をご存知ですから、
とうぜん入店されてすぐ着席されるのではなく、
しばし新しい店内を観察されます。
そこで「素敵なお店になった」と言われると、
これまでの苦労が本当に報われた気がしますね。
古い家屋を解体するところから、
とにかく山あり谷ありの日々が続き、
最後は僕らが自ら作った部分もありますし。
この印象はファサードからアプローチへ、
ホールからトイレに至るまで、
野方のお店のコンセプトを引き継ぎつつも、
かなり変わったと思います。
しかし、お料理が出始めて気付かれるのは、
実はその本質が、何も変わっていないこと。
そう、ハードはまったく別物になっても、
ソフトの部分は同じなんですよ。
何より僕らがあの頃のままですからね。
変わって同じのととら亭。
それは齢を取っても中身が変わらない、
僕らそのものなのかもしれません。
えーじ