2022年11月30日

どっちに転んでも

柴又で初めての連休。
7月20日の再スタート以来、溜まった疲れをここで癒し・・・

というわけではありませんでした。

昨日は新型コロナワクチンの4回目の接種。
そう、副反応を見越して今日はオフにしていたのです。
3回目のときは、翌日もともこが38度後半の熱を出し、
とても仕事どころではありませんでしたからね。
そして昨日は・・・

午前10時、近くの病院でワクチンを打ってから、
昼食後、早々にカロナールを服用したともこ。
僕は前の3回がほとんど何も起こらなかったのでスルー。

ところが夕飯を食べ始めた20時ごろ。

「なんか今夜は涼しいな」
「あたし体がだるくなってきちゃった」
「ん? 室温は21度ある」
「熱が出てきたのかな?」
「そうかもね。
 食べ終わったら追加でもう一錠飲んでおいた方がいい」
「えーじも念のために飲んでおけば?」
「そうするよ。この室温で涼しく感じるのは変だ」

そして22時。
僕が仕事部屋から寝室へ戻ると、ともこは早々にベッドの中。

「どうだい?」
「熱が38度6分くらいまで上がったんだけど、少し下がったよ。
 薬が効いてきたのかな?」
「良かったね。そのまま寝ちゃった方がいい」
「えーじはどう?」
「さっき熱を測ったら37度4分だった」
「大丈夫?」
「この程度なら平気だよ。これ以上は上がらないだろうし」

ところが24時を周るころ、僕は読みかけていた本を閉じ、

なんか寒気がするな。
嫌な感じだ。

そこで熱を測ると・・・

うげ。38度2分だって?
ありゃりゃ、今回は僕も出ちまったか。

寝室ではともこが熱を測っていました。

「起きちゃった?」
「う〜・・・寒い。
 また熱が上がってきたみたい。
 体温は・・・えっと・・・38度6分」
「ん〜、やっぱりカロナールじゃ効かないか」
「えーじは大丈夫?」
「僕も38度超えだよ」
「え〜!? ふたりして?」
「そう。旅先だったら洒落にならないけど。ま、自宅なら大丈夫さ。
 追加でもう一錠飲んでおくよ。
 ともこは間隔が短すぎるから様子をみよう」
「あたしはもう座薬にしようかな?」
「ああ、ボルタレンの座薬か。この前はあれが効いたからね」

そして26時。

「どう?」
「悪寒は消えたけど熱が下がらない。
 ともこは?」
「すごい汗。でも平熱に下がったよ」
「そんじゃ僕も座薬に切り替えるか。
 シャツを着替えて眠れるならそのまま寝ちゃった方がいい」

しばらくして僕も眠りに落ち・・・

ん・・・? 朝か? 何時だ? 10時?

「起きた?」
「ああ。爆睡しちゃったな。体調は?」
「戻ったみたい。平熱だよ」
「僕も測ってみるよ」

36度5分・・・か。はぁ、やれやれ。

新型コロナが発生して早3年。
皮肉なことに、この間、僕らが寝込んだのは、
すべてワクチン接種絡みでした。

そういえば、ずいぶん前のことですが、ヘルプデスク時代、
コンピュータウイルスの感染事案より、
アンチウイルスソフトに起因するトラブルシューティングの方が、
数的にはずっと多かったっけ。

こういうときは、
どっちに転んでも楽なことはありませんね。

えーじ
posted by ととら at 13:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年11月28日

らしくないお店

柴又らしくないお店ですけど、どうしてここを選んだのですか?」

入りにくい店、
分かりにくい店、
気になる店、

これに続いてよく言われるのが、らしくない店

実のところ、これについては地名だけを入れ替えて、

野方らしくないお店ですけど、どうしてここを選んだのですか?」

というご質問を12年に渡って頂いておりました。

そこで反対に僕らが首を傾げていたのは、
ではどこなら、ととら亭は「らしいお店」になるのか?

ん〜・・・たぶん、どこへ行っても、
「らしいお店」とは言われないんじゃないかな?

これには思い当たる節がありまして、
僕らは個人的に、
どんな組織や集団に属していても浮いた存在でありました。
いや、別に目立ちたかったわけではありません。
本人は至ってフツーにしているつもりでも、
なんだか周りから浮いてしまうのですよ。

実際、なぜだ? と自問したことも何度かありました。
何かと不便ですからね。

残念ながらこの問題、
いまだに「これだ!」という答えを見つけておりませんが、
思うに、価値観や考え方が、いわゆる社会的スタンダードとは、
だいぶズレているからのような気がしています。

これは僕だけではなく、ともこも同類で、
皆さま薄々お気付きのように、そのはみ出し方は、
とても公言できないレベルだったりします。
(中国や北朝鮮であれば再教育キャンプ行きでしょうな)

いや、繰り返しになりますが、
僕らはあくまでマジョリティに対するアンチではありません。
そうした意味ではマイノリティでもない。
だから社会活動家や革命家にはなれない。
誤解を恐れずたとえるなら、
皆さんが参加していて当然と思うゲームのプレイヤーではない。
そういうと当たらずとも遠からずなのかしらん?

そんな二人が自分たちの理念を形にしたのが、
旅の食堂ととら亭という場とスタイルなんですよ。

というわけで、ととら亭が実に僕ららしいお店であるからこそ、
どこの街に行こうとも、「らしくないお店」にならざるをえない。

組織に属していたころは、こいつは困ったな、と悩みもしましたが、
今ではこれでいいと納得しています。

やっぱり、素の自分自身でいるときがいちばん自然で楽ですからね。

えーじ

P.S.
ととら亭に第3のメンバー、つまり従業員がいないのも、
これが最大の理由になんですよ。
僕らと一緒にやるのは難しいでしょうからね。
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2022年11月26日

気になるお店

「前からずっと気になっていたんですよ」

柴又へ移転して4カ月余り。
建築期間を含めると、かれこれ1年になります。
この間、ご来店されたお客さまだけではなく、
店頭でお声がけ頂いた方々から、
しばしば同じ言葉を頂戴していました。
それは、

気になるお店。

多分、旅の食堂? → なんだかよく分からない 
→ ちょっと覗いてみたい → でも中が見えない!

この疑問と好奇心が満たされないことから、
発せられた言葉かもしれません。

実はこのフレーズ、柴又で始まったわけではなく、
野方時代からよく言われておりました。

一応、店頭のメニュースタンドで概略はお伝えしていますが、
(それとウェブサイトでも)
知れば知るほど更に謎は深まってしまう・・・のでしょう。

確かにファサードが目に入ってもアプローチしか見えませんから、
客席部分がどうなっているのか、まったく知りようがありません。
さらに上部の住宅部分が目立つので、
1階は入り口しかなく、2階、3階がお店なのかしらん?
そう思っていた方もいらっしゃいました。

また、アプローチの狭さからカウンターしかない立ち飲み屋?
と想像していた方も。

しかし、暖簾をくぐって内ドアの先を見れば、
「わぁ、奥にこんな空間があったんだ!」
というサプライズが待っているわけです。

さて、僕らが逆の立場で関心を持っているのは、
気になって頂いたものの、
実際にご来店されるまで、どれくらいの日数が経っているのか?
たいていは2〜3カ月前後なのですが、
野方を旅立つころ、

「いやぁ、以前からずっと気になっていて、
 移転されると聞いて、駆け付けたんですよ」
「そうですか、ありがとうございます。
 ちなみにいつごろからご存知でしたか?」
「お恥ずかしいのですが、10年くらい前から知っていました」
「10年!」

こんなこともありました。
まぁ、自宅の近くにあり、いつでも行けると思うと、
つい先送りしてしまうものですからね。

しかし、ご注意を。

一般的かつまともなお店なら心配ありませんが、
得体のしれない旅の食堂は、
10年後はおろか、1年後だって同じ場所にあるとは限りません。

行こうと思ったらお早めに。

えーじ

P.S.
先日、野方の営業最終日のランチで初めて来た、というお二人が、
最初で最後ではなく、
ほぼ1年の時を隔てて柴又まで来てくれました。
僕らにとって思い出深い日でもあったので、嬉しかったですね。
posted by ととら at 16:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年11月23日

ちょっと待った!

「ととら亭は僕にとって学校みたいなものでね。
 オヤジになっても学ぶことはなくならないよ」

先日、仕事に悩む30歳代半ばの女性と話をしていたときのこと。
彼女はしばし考えこんだあと、

「えーじさんがミスすることってあるんですか?」

彼女はうちに子供がいたら、それくらいであろう年頃です。

「・・・? どういう意味で?」
「いや、ととら亭の仕事で失敗したことってあるのかな?」
「そりゃ、あるさ! たんまりと!」
「たとえば?」

ここで僕もちょっと言葉が詰まってしまいました。
もちろん失敗が思い浮かばなかったからではありません。
彼女はもしかして、

えーじさんは失敗しない。

どうやら、そんな風に思っている節が・・・

ちょっと待った!
なぜそういうイメージになるんだ?

そこで一息つき、

「オーダーを忘れるとか、
 食器を割るなんて小さなことは山ほどあるけど、
 ビッグなのでいうと、お客さんの頭からウーロン茶をぶっかけたり、
 ワインのサーブ中、同じ人に通算4回も、
 グラスをひっくり返して服を台無しにしたことがある。
 5,000円以上の釣銭を渡し忘れて後で気付いたこともあったな。
 残念ながら、そのお客さんとはそれっきりになっちゃったけど」
「へぇ、そんなことがあったんですか!」
「それも過去形じゃないよ。いろんなミスをするのは今でも変わらないさ」

そう、確かに僕は彼女と同じ年ごろにしでかしたような、
ドジは踏まなくなりました。(当人比)
しかし、それは彼女がイメージしていたような、
過ちを犯さないおっさんになれたということではなく、
立場や環境が変わってドジの種類が別になっただけのことなのですよ。

ミスは幾つになってもなくならない。
人間なんだもの。(ね、ご同輩?)

と、ここで相田みつおさん風に開き直っても始まらない。

ただ、彼女と同じ齢だったころの自分と比べて、
学習したこともあります。
それはミスに対する姿勢。

極論かもしれませんが、
僕は基本的にミスそのものを悪いことだと考えていません。
なぜなら人間はミスをする生き物だから。
その事実を無視してミスを純粋悪にしてしまうと、
必然的に世の中は窮屈な疑心暗鬼の隠ぺい社会になってしまう。

考えても見て下さい。
ミスが許されない社会って、息が詰まると思いません?
(もちろんミスはどうでもいいという意味でもありませんが)

むしろ、まずいのはミスを認めないこと。
それからミスから学ばないことだと僕は学習しました。

そしてもう一つ大切なのが、
ミスをしても必要以上に落ち込まないこと。

「はぁ・・・やっちまった。なんてこった。最悪だ」

そこで10分ほど(それでも気が済まなければ5分追加して)落ち込んだら、

「何でこうなったんだ?」

と客観的に反省し、

「ふぅ・・・よし、2度とこのドジは踏まないぞ」

とポジティブに頭を切り替えて、

「次、行ってみよう!」

このアプローチは思いのほか役に立っています。
とりわけ自分に対してだけではなく、
他人にも適用することで寛容になれるし。

そう、彼女にとって僕が気楽そうに見えていたのは、
多少なりとも、この効果があったからかもしれませんね。

えーじ
posted by ととら at 15:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年11月20日

ととら亭を創ろう! その11

趣味であろうが仕事であろうが、
打ち込んでやったことは無駄にならないものです。
ととら亭を創るにあたって役立ったスキルは、
かつてさまざまな場所で身に付けたものでした。

たとえば照明のデザイン。

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このベースになっているのは、演劇や音楽ライブの舞台なのですよ。

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バンド小僧だった僕は高校生の頃からステージに上がり、
体育館から音楽ホール、ライブハウスなどでプレイしていました。
その延長で劇団の方々とも知り合いになり、
ときには俳優さんたちとのコラボレーションも。

ここで勉強になったのは舞台裏です。

プロではありませんから、プレイするだけではなく、
舞台装置を作ったり、照明やPAのセッティングから、
当日は音響卓や照明卓に陣取ることもありました。

そこで印象的だったのが、
光の当て方ひとつで舞台の表情が、がらっと変わることです。
これはもう、感動的でしたね。

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たとえば暗転からピンスポでひとりを狙うのと、
ローホリを背景にサイドスポットを当てるのとでは、
同じ物理空間とは思えないほどの劇的な変化が生まれます。
片や、仕込み中の地明りに戻すと、
それまでの魔法が一瞬にして消えてしまうじゃないですか。

また、光の当て方によって、
空間の大きささえ変えることができます。
たとえば極端に明度の低い部分を四隅や背後に配置すると、
実際の空間より広く感じるのです。

totoralighting02.jpg

そんなわけで、ととら亭では明暗のコントラストを強調し、
立体感を際立たせています。
そして舞台で役者にスポットが当たるように、
光束を絞った光源でテーブルを照らしているのです。

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そう、いうなればととら亭は一種の小劇場であり、
訪れた方は、
無意識のうちに登場人物のひとりになっているのですよ。

やがて、それぞれのテーブルで世に一つの物語が始まります。
そこを行き交う僕らは、
さしずめ、オムニバス映画の狂言回しなのかもしれませんね。

えーじ
posted by ととら at 15:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年11月17日

柴又での年末年始は・・・

先輩たちのご意見を拝聴しつつ、
いろいろ検討した結果、年末は野方時代と変わらず、
12月30日(金)までの営業としました。

また例によって、クリスマスは何も特別なことはせず、
いつもどおりフツーに営業します。
とはいえ何かと混みあう師走ですから、
ご予約はお早めに頂けると助かります。

そして年始。大きな違いはここです。
野方は純粋に住宅地の商店街でしたから、
元旦に開けたところで寂しい思いをするばかり。
しかし柴又には帝釈天があります。
なんでも先輩いわく、
柴又の集客ピークは年末年始とゴールデンウィークだそうな。
(それと花火大会ね)
となれば僕らも寝正月というわけにはいきません。

そこで気合を入れて、元旦を仕事始めとしました。
内容はちょっと変則的で、
1月1日(日)から3日の火曜日も営業し、5日(木)までが、

11:00 オープン
15:00 オーダーストップ
16:00 クローズ

ディナーはお休みします。

そして6日(金)から通常営業に戻り、
ランチをお休みしてディナーからトルコ料理特集がスタート!

こんな感じで行ってみたいと思います。

はてさて、柴又で迎える初の年末年始。
新型コロナの第8波が迫り、
物価の高騰も天井知らずのなか、
ととらの小舟はどんな旅立ちとなるのか?

ん〜・・・穏やかな航海は・・・

期待できないか。

えーじ

年末年始の営業スケジュール
posted by ととら at 17:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年11月15日

業務改革道遠し

独立したら爆発的に増えた労働時間。
ブラックなIT稼業時代に比べても、
その約1.5倍の1人400時間/月!

当然、野方時代からこのクレイジーな状態を改善するのは、
業務課題の筆頭だったのですが、
これがどうにも短くならない。

そこで究極的な対策として考えたのがTRePです。
店舗付き住宅で、いわゆる在宅勤務になれば、
公私ともに効率が上がって仕事は楽になるに違いない。
理論上はそうでした。

ところが!
ふたを開けて4カ月。
これがぜんぜん短くならない。

というより、逆に増えている!

それというのも、
風呂もベッドもすぐ近くにあるのだから、
ぎりぎりまで仕事をしてしまおう。
となってしまったのでございます。

これを一般的な労働にあてはめると、
会社に着いてからではなく、
通勤中も働き続けていることになってしまうじゃないですか。

む〜・・・なんてこった。

と頭を抱える僕をわき目に、
気が付けば、いそいそ階段を降りて行くともこさん。

「ほんと、便利だよね〜! すぐ仕事ができるんだもん」

atwork.jpg

いや、そのために移転したんじゃないんだけどな。

えーじ
posted by ととら at 19:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年11月12日

ととらな繋がり

「今度、友だちを連れてきますね!」

彼女はととら亭が柴又に移転してから来はじめたお客さま。
次は友だちと一緒にいろいろな種類の料理を楽しみたいとのことで、
ほどなく5名さまのご予約を頂きました。

そして当日。

先に到着した彼女に遅れること約10分。
内ドアのベルの音を聞いた僕は振り返りつつ、

「いらっしゃいませ。こんばん・・・はぁ?」

ご来店された4名の方は、
意味深な微笑みを浮かべて僕を見つめています。
僕は素早く自分の記憶の画像検索を始めました。

えっと、誰だったっけ?
彼女たちは僕を知っている。
僕も彼女たちを知ってる・・・でも、柴又のお客さんじゃない。
ご予約の方々じゃないのか?

と困惑しつつ柴又の彼女を見れば、
彼女もまた同じような笑顔を浮かべています。

こ、こりゃどうしたこった?
彼女たちは知り合いっぽいぞ。

と思った矢先、僕は後から来た4人が、
野方時代の古いお客さんたちであることを思い出しました。
しかし、分からないのはその関係です。

「驚きました?」
「驚いたのなにも、お知り合いなのですか?」
「実はね〜」

彼女曰く、友だちを誘おうと電話したときに、

「ねぇ、この前、柴又駅の近くでいい面白いお店を見つけてね。
 いろいろな国の料理をアレンジしないで紹介してるんだって」
「・・・?」
「ワインも珍しい国のものを取り揃えていて、
 あなたたちならきっと気にいると思うわよ」
「ねぇ、それ、ととら亭じゃない?」
「え? どうして知ってるの?」
「だってあたしたち、その店が野方にあったときによく行ってたもん」
「え〜っ? そうだったんだ!」

こんなやり取りがあったそうで。

野方と柴又。
古くからのお客さまと新しいお客さま。
関係なさそうで、実は繋がっている。

そんな接点になれたのも嬉しいですね。

えーじ
posted by ととら at 15:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年11月09日

この時のために

先日、柴又で発生した朝火事。
ニュースでご存知の方もいらっしゃると思いますが、
ととら亭の並び、南へ9軒目だったこともあって、
一時は僕らも「消火器とバケツリレーで水際消火作戦か!?」
な緊迫感に包まれました。

しかし15分もすると火勢は衰え、
僕らも胸をなでおろしていたのです。
(亡くなった方がいたのはお気の毒でしたが)

その主役となったのが消防隊。
場所からすると、金町消防署柴又出張所のチームでしょう。
てきぱきした迷いのない動き。
阿吽の呼吸によるチームワーク。
ものすごい水圧で暴れそうになるホースを腰だめで固定し、
ピンポイントで炎の中心を狙う姿は、
まさしく英語でいうところの Firefighter そのものでした。

思えば金町消防署柴又出張所は、
ととら亭を創るにあたって消防法上の問題を相談しに、
何度か通ったところ。(その節はお世話になりました!)

テーブルを介して話す隊員の方々は、みな礼儀正しく、
穏やかな口調の方ばかり。
しかし、ひとたび現場となると、別人のようです。
確かに僕がお邪魔したとき、裏手で訓練していた方々は、
まさしく真剣勝負の目でしたね。

この日、この時のために日頃から訓練し、
出動命令があれば、いつ、どんな現場にも急行する。

実際、僕が煙に気付いて駆け出したときには、
もう消火体制が整っていましたから、
おそらく通報があって5分もかからず、
ここまで来ていたのでしょう。

さすがですね。

さて、僕らも僕らなりの「この時」のために、
何かを始めるべきかしらん?

ん〜・・・そうですね、まず防災用具をそろえて、
ととら亭の消火訓練から始めますか。

えーじ

firefighter.jpg
Thanks Fire Fighters!
posted by ととら at 18:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年11月06日

ととら亭を創ろう! その10

僕の性格がそのまんま反映されているこのブログ。
企画が散漫なところなんかモロにそう。

と、
懺悔したところで8年ぶりに再開するのがこのテーマです。

ととら亭を創るにあたって大切なこと。

それは設計やデザインから事業スキームなど、
いろいろなことがありましたが、
中でも難しかったのは「パートナー選び」。
これを最初に実感したのは会社員の頃でした。

たとえばプロジェクトを立ち上げ、主要な取引先を選定する際、
コンペの結果を持ってお偉いさんたちに決済を求めますが、
彼らが着目するのは決まってコスト。

そう、コストを松竹梅にソートし、
お約束どおり「それでは梅で進めて下さい」と来る。

しかし、ものごと安けりゃいいってもんじゃありません。
換言すると、安いからにはそれなりの理由があるのです。

そこでプロジェクトチームとしては、
「松」か「竹」で進めたい意向を上奏するのですが、
これが当然、実に難しい。
とりわけ評価が企業の信頼性だった場合は、
起こっていもいない事故を前提とするより、
目の前の確実な数字が優先されてしまいますからね。

でも、実体験の結果から申しますと、
遅かれ早かれ「やっぱりねぇ・・・」になるんですよ。
それも梅を松にリプレイスする手間と費用とリスクまで背負い込んで。

そこから学んだ選定の優先順位を、

1.人柄(企業体質)
2.モチベーション
3.コスト

にしたのです。

企業の規模は関係ありません。
これまた実体験に基づいていいますと、
ビッグネームだろうが一部上場企業だろうが、
とんでもないポカをしでかします。
それも一個人ではなく、組織の構造上の原因がもとで。

反対に小さいからといって業務レベルが低かったり、
いい加減だったりというわけでもない。

確かに分かりやすい金額ではなく、
人柄とモチベーションという定性的要素を評価するのは難しい。
しかし、ここにこそ人間とその集団の本質が現れる。
だってそもそも人間自体が定性的な存在ですからね。

僕はそう思って相手に接し、
また、自己評価の軸にもしているのです。

えーじ
posted by ととら at 23:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年11月03日

お散歩のすすめ

ととら亭があるのは柴又駅のすぐ脇。
そして柴又駅は京成金町線の駅のひとつです。

この路線、思えばこじんまりした柴又以上に、
ととら亭にぴったりの感がありまして。

なぜなら、
駅数は高砂、柴又、金町のたった3つしかない。
距離に至っては、たった2.5キロメートル!
しかも全線単線。
走っている車両は4両編成。

いかがです?
ととら亭が東京駅の八重洲口にあって、
新幹線で行くとなったら妙な感じですけど、
このミニチュア感はまさに似つかわしいと思いません?

そのせいかお客さまに
「どちらからいらっしゃいました?」と訊くと、
金町や高砂から「散歩してきました」、
という方がたくさんいらっしゃいます。
ぶらっと歩くにはちょうどいい距離なんですね。
そしてルートも街中から江戸川沿いなどバリエーションに富み、
それぞれの楽しみ方があります。

空が高い秋の一日。

ととら亭にいらっしゃるなら、
散歩も絡めてはいかがでしょう?

で、ご参考はこれ。

さんたつ by 散歩の達人
京成金町線に吹き込む新しい風
〜東京23区ローカル線さんぽ〜

先日お話しました「散歩の達人」の記事が、
ウェブ版でもリリースされました。

こちらは写真も大きく、新しいととら亭の店内がご覧いただけます。

ん〜・・・僕なら、
高砂から新柴又へ歩き、柴又街道を北上して柴又駅へ。
で、ととら亭でランチした後は、
帝釈天を抜けて江戸川まで行き、土手沿いを金町まで・・・
かな?

きっと小さな発見がありますよ。

えーじ
posted by ととら at 15:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記