皆さん、今ごろ何処にいるのかな?
待ちに待った旅が始まり、
それぞれが初めて見る風景を前に、
目を輝かせていることでしょう。
しかし、ゴールデンウィークといえば飲食店は繁忙期。
僕らは新天地の柴又で朝から晩までお仕事・・・
なんですが、旅も始まっています。
そう、先日ちょろっとお話した取材旅行が、
机上ではもう進んでいるのですよ。
ルートはまず、
インドネシアの西の外れにあるスマトラ島からスタート。
パダンという中西部の街で、有名なパダン料理を調べ、東岸のドゥマイへ。
ここはのっけから10時間に及ぶ夜行バスの旅です。
次にフェリーでマラッカ海峡を渡り、
対岸のマレーシアに入国します。
海路で国境を越えるのは久しぶりですね。
2018年のスウェーデン、フィンランド間以来かな?
でもあの時はシェンゲン協定内だったので、
入国審査や税関はありませんでしたから、
パスポートチェックがあるのは、
2016年のマカオ、香港間以来かもしれません。
その前は2009年のアルゼンチン、ウルグアイ間だったかな?
ん? あれは大型船で渡ったとはいえ、海ではなくラプラタ河だったか。
さて、マレーシアの上陸地はマラッカ。
ここはこの取材旅行の重要ポイントです。
プラナカン料理やクリスタン料理など、
ユニークでおいしいものが盛りだくさんですからね。
街並みも美しいし。
そこから今度はバスで首都のクアラルンプールへ。
何とここを訪れるのはととら亭以前の2002年、
ベトナムとカンボジアを周ったときに経由して以来です。
あれから21年か、だいぶ変わっただろうなぁ。
こうした変化を見るのも楽しみです。
次はマレー鉄道で200キロほど北上し、
マレーシアで3番目に大きい都市、イポーへ。
ここも美食の街として有名なんですよ。
そこからまた鉄道でバターワースを目指し、
フェリーでペナン島に渡ります。
シンガポールで知ったラクサの発祥地というからには、
ただ通り過ぎるわけにはいきませんからね。
そして再びマレー鉄道に乗り、パダンべサールでタイとの国境を越え、
南部最大の都市ハートヤイ(ハジャイ)へ。
マレーの影響を強く受けたこの辺の料理は、
なじみ深い中部のタイ料理とはだいぶ違うそうで。
最後は夜行列車でバンコクに行き、
僕のブラザーに会ってから帰国します。
期間は6月12日(月)から7月4日(火)までの、
なんと23日間!
ふふ・・・
こういう旅をするための移転でしたからね。
to be continued...
えーじ
2023年04月29日
2023年04月27日
待ちに待った連休
明後日から始まるゴールデンウィーク。
みなさん予定は立てられましたか?
今年は5月1日と2日に有給を取れば9連休!
(いいねぇ〜!)
新型コロナ禍で3年以上缶詰でしたが、
5類扱いも間近ですし、
そろそろ遠出をする方もいらっしゃることと思います。
ととら亭でもオーストラリアやアメリカなど、
「行ってきます!」という元気なお話を聞くようになりました。
それに伴い、先行しているのがインバウンド。
欧米を中心に、だいぶ旅行客が戻ってきています。
2020年よりめっきり減っていたととら亭を訪れる外国人の方も、
柴又にちらほらいらっしゃるようになりました。
おしなべて、皆さん表情が明るいですね。
その気持ち、よく分かる気がします。
先日、久しぶりに台湾を訪れたという韓国の友だちが、
「初めての海外旅行みたいに新鮮!」と喜んでいました。
僕らも空港に行っただけで感無量でしたからね。
待ちに待った旅の始まり。
また、それは旅行業界のメンタリティにも現れていると思います。
コロナの渦中、業界のお客さまに「どうですか?」と聞けば、
「忙しいですよ。キャンセルの手続きで」という、
同情を禁じ得ない苦境が続いていましたからね。
最近、ご来店されないところから察すると、
前向きな仕事で忙殺されているのでしょう。
さて、僕らはといえば、こちらもまた新鮮な気持ちで、
柴又で初めてのゴールデンウィークを迎えようとしています。
今回は正月と違い、通常通りに営業する予定。
え? みんなが遠出してしまったら、
お店はヒマになっちゃうじゃないか?
なるほど! でもいいんですよ。
久しぶりの旅を楽しみましょう。
こんなに長らく待ち続けていたのですから。
行ってらっしゃい!
えーじ
みなさん予定は立てられましたか?
今年は5月1日と2日に有給を取れば9連休!
(いいねぇ〜!)
新型コロナ禍で3年以上缶詰でしたが、
5類扱いも間近ですし、
そろそろ遠出をする方もいらっしゃることと思います。
ととら亭でもオーストラリアやアメリカなど、
「行ってきます!」という元気なお話を聞くようになりました。
それに伴い、先行しているのがインバウンド。
欧米を中心に、だいぶ旅行客が戻ってきています。
2020年よりめっきり減っていたととら亭を訪れる外国人の方も、
柴又にちらほらいらっしゃるようになりました。
おしなべて、皆さん表情が明るいですね。
その気持ち、よく分かる気がします。
先日、久しぶりに台湾を訪れたという韓国の友だちが、
「初めての海外旅行みたいに新鮮!」と喜んでいました。
僕らも空港に行っただけで感無量でしたからね。
待ちに待った旅の始まり。
また、それは旅行業界のメンタリティにも現れていると思います。
コロナの渦中、業界のお客さまに「どうですか?」と聞けば、
「忙しいですよ。キャンセルの手続きで」という、
同情を禁じ得ない苦境が続いていましたからね。
最近、ご来店されないところから察すると、
前向きな仕事で忙殺されているのでしょう。
さて、僕らはといえば、こちらもまた新鮮な気持ちで、
柴又で初めてのゴールデンウィークを迎えようとしています。
今回は正月と違い、通常通りに営業する予定。
え? みんなが遠出してしまったら、
お店はヒマになっちゃうじゃないか?
なるほど! でもいいんですよ。
久しぶりの旅を楽しみましょう。
こんなに長らく待ち続けていたのですから。
行ってらっしゃい!
えーじ
2023年04月24日
見えている日常と気付けない世界
僕は運命論者ではありませんが、
ときどき理屈で説明できないものを感じることがあります。
たとえば先日、
ディナータイムにご来店されたお客さまは、
以前、西武新宿線の鷺ノ宮駅近くにお住まいだったそうで、
野方にいたころの僕らと、どこかで会っていたかもしれません。
そんな話をしていた隣のテーブルの方は、
なんと職場が15年ほど前から北千住の柳原2丁目とな!
そこは僕らが野方に引っ越す前に5年間住んでいたところで、
小さな街ですから、何度も会っていたと考えた方が順当でしょう。
はたしてこれが偶然なのか?
それとも僕らは何かの必然性に導かれて、
今日の、この場で顔を合わせているのか?
ならばその意味とは何なのか?
偶然というのは、説明できない必然の謂いである。
そんな話を聞いたことがありますが、
では、こうした出会いが必然であるのならば、
その意味とは何なのでしょう?
そして何者がそれを組み上げているのでしょうか?
ん〜・・・
僕は全知全能の神を信じていませんが、
人間の認識を超えた力の存在を感じることはあります。
そこでそんなとき、こんな風に思うのですよ。
「僕に何を知らせようとしているんだ?
で、何をさせようとしているんだ?」
と。
世界は人間の目に見えて、
手で触れられるものだけで出来ているのではありません。
それはすなわち、僕らが何の疑いもなく生活している日常にも、
気付けない部分がたくさんあるということでもあります。
たぶん、それを知るための方法のひとつが、
旅なのかもしれません。
そういえば、パウロ・コエーリョの「アルケミスト」は、
まさしくそんな物語でしたね。
えーじ
ときどき理屈で説明できないものを感じることがあります。
たとえば先日、
ディナータイムにご来店されたお客さまは、
以前、西武新宿線の鷺ノ宮駅近くにお住まいだったそうで、
野方にいたころの僕らと、どこかで会っていたかもしれません。
そんな話をしていた隣のテーブルの方は、
なんと職場が15年ほど前から北千住の柳原2丁目とな!
そこは僕らが野方に引っ越す前に5年間住んでいたところで、
小さな街ですから、何度も会っていたと考えた方が順当でしょう。
はたしてこれが偶然なのか?
それとも僕らは何かの必然性に導かれて、
今日の、この場で顔を合わせているのか?
ならばその意味とは何なのか?
偶然というのは、説明できない必然の謂いである。
そんな話を聞いたことがありますが、
では、こうした出会いが必然であるのならば、
その意味とは何なのでしょう?
そして何者がそれを組み上げているのでしょうか?
ん〜・・・
僕は全知全能の神を信じていませんが、
人間の認識を超えた力の存在を感じることはあります。
そこでそんなとき、こんな風に思うのですよ。
「僕に何を知らせようとしているんだ?
で、何をさせようとしているんだ?」
と。
世界は人間の目に見えて、
手で触れられるものだけで出来ているのではありません。
それはすなわち、僕らが何の疑いもなく生活している日常にも、
気付けない部分がたくさんあるということでもあります。
たぶん、それを知るための方法のひとつが、
旅なのかもしれません。
そういえば、パウロ・コエーリョの「アルケミスト」は、
まさしくそんな物語でしたね。
えーじ
2023年04月21日
孤独が生まれる場所
現代人は孤独だそうで。
そう聞いて「その通り」と頷いた人は少なくないと思います。
でも不思議なのが、
僕らはみなウォールデンの森に籠ったヘンリー・D・ソローでも、
無人島に流れ着いたロビンソン・クルーソーでもないということ。
そう、誰もが沢山の人に囲まれているじゃないですか?
周りを見れば人がいっぱいいる。
なのになぜ孤独なのか?
それは多分、自ら心を閉ざしているからではないか?
と僕には思えてなりません。
たとえば今朝、家を出て学校や職場に着くまでの間に、
あなたは何人のひとに会いましたか?
そして、そのうちの何人と挨拶を交わしました?
え? 誰とも言葉を交わさなかった?
では会ったのに挨拶しなかったのはなぜですか?
みんな知らない人だから?
こっちから急に声をかけたら変な人と思われちゃう?
ならば声をかけられたら挨拶や返事を返しますか?
先日、コンビニに行ったとき、こんな光景を目にしました。
レジの人が、
「いらっしゃいませ。お支払いは現金でよろしいですか?
袋は必要ですか? どうもありがとうございました」
こう話し続けていましたが、
お客さんは一言も返事をしませんでした。
耳にイヤホン、片手でスマホをいじり続けたまま。
これは一例ですが、
孤独とは、こうして作り出されて行くのですよ。
人との接し方を学ばず、学んでもそれを忘れてしまえば、
たとえ大勢の人に囲まれていようとも、
無人島にいるのと同じことになってしまいます。
閑話休題。
ととら亭はWi-Fiを開放していませんし、
APを設置しませんか?
という業者さんからのオファーもノーサンキュー。
え? 今どき珍しい?
Free Wi-Fiじゃないなんて時代遅れ?
ま、そうかもしれません。
でもね、僕はととら亭を、
ひとを孤独にする場所にはしたくないのですよ。
さぁ、人を前にしたら、スマホはしまいましょう。
そして自分から声をかけてみませんか?
えーじ
そう聞いて「その通り」と頷いた人は少なくないと思います。
でも不思議なのが、
僕らはみなウォールデンの森に籠ったヘンリー・D・ソローでも、
無人島に流れ着いたロビンソン・クルーソーでもないということ。
そう、誰もが沢山の人に囲まれているじゃないですか?
周りを見れば人がいっぱいいる。
なのになぜ孤独なのか?
それは多分、自ら心を閉ざしているからではないか?
と僕には思えてなりません。
たとえば今朝、家を出て学校や職場に着くまでの間に、
あなたは何人のひとに会いましたか?
そして、そのうちの何人と挨拶を交わしました?
え? 誰とも言葉を交わさなかった?
では会ったのに挨拶しなかったのはなぜですか?
みんな知らない人だから?
こっちから急に声をかけたら変な人と思われちゃう?
ならば声をかけられたら挨拶や返事を返しますか?
先日、コンビニに行ったとき、こんな光景を目にしました。
レジの人が、
「いらっしゃいませ。お支払いは現金でよろしいですか?
袋は必要ですか? どうもありがとうございました」
こう話し続けていましたが、
お客さんは一言も返事をしませんでした。
耳にイヤホン、片手でスマホをいじり続けたまま。
これは一例ですが、
孤独とは、こうして作り出されて行くのですよ。
人との接し方を学ばず、学んでもそれを忘れてしまえば、
たとえ大勢の人に囲まれていようとも、
無人島にいるのと同じことになってしまいます。
閑話休題。
ととら亭はWi-Fiを開放していませんし、
APを設置しませんか?
という業者さんからのオファーもノーサンキュー。
え? 今どき珍しい?
Free Wi-Fiじゃないなんて時代遅れ?
ま、そうかもしれません。
でもね、僕はととら亭を、
ひとを孤独にする場所にはしたくないのですよ。
さぁ、人を前にしたら、スマホはしまいましょう。
そして自分から声をかけてみませんか?
えーじ
2023年04月19日
いよいよ素材も自家製に
柴又に引っ越したら、
あれをやろう、これをやろう!
こんな僕らの「やることリスト」がありまして、
その中のひとつに家庭菜園が入っていました。
え? どこに庭があるんだ?
いや、もちろん庭と呼べるような場所はないのですけどね。
建物の駅側の方に、
ウナギの寝床風のスペースがあるんですよ。
日当たりがとてもいいので、
そこにプランターを並べまして。

担当はともこだから名付けて「ともこガーデン」。
まず植えたのが、パセリ、ミント各種、コリアンダー、
バジルに韓国トウガラシと大葉。
珍しいところではタラゴンです。
生育のいいコリアンダーは早速収穫して、
まかないで食べ始めました。
やっぱり取れたては香りが濃いですね。
パクチーマニアの僕らはタイ料理からちょっとしたスープまで、
何かとこれを入れて楽しんでいます。
お店でも先週末はタラゴンが登場。
ヘダイのムニエルに添えたのは、
ノイリー風味のトマトクリームソースだったのですが、
これだけでもゴキゲンなのにタラゴンまで入れたものだから、
主役のヘダイがかすんでしまったかも。
実際、何とも言えませんね、あの香りは。
そろそろ日差しも眩しくなってきましたから、
ミントを使ってモヒートをやろうかな?
ともこはタイムも育ててみるそうです。
お店に飾る花もいいですね。
ついに素材も自家製になり始めたととら亭でした。
えーじ
あれをやろう、これをやろう!
こんな僕らの「やることリスト」がありまして、
その中のひとつに家庭菜園が入っていました。
え? どこに庭があるんだ?
いや、もちろん庭と呼べるような場所はないのですけどね。
建物の駅側の方に、
ウナギの寝床風のスペースがあるんですよ。
日当たりがとてもいいので、
そこにプランターを並べまして。

担当はともこだから名付けて「ともこガーデン」。
まず植えたのが、パセリ、ミント各種、コリアンダー、
バジルに韓国トウガラシと大葉。
珍しいところではタラゴンです。
生育のいいコリアンダーは早速収穫して、
まかないで食べ始めました。
やっぱり取れたては香りが濃いですね。
パクチーマニアの僕らはタイ料理からちょっとしたスープまで、
何かとこれを入れて楽しんでいます。
お店でも先週末はタラゴンが登場。
ヘダイのムニエルに添えたのは、
ノイリー風味のトマトクリームソースだったのですが、
これだけでもゴキゲンなのにタラゴンまで入れたものだから、
主役のヘダイがかすんでしまったかも。
実際、何とも言えませんね、あの香りは。
そろそろ日差しも眩しくなってきましたから、
ミントを使ってモヒートをやろうかな?
ともこはタイムも育ててみるそうです。
お店に飾る花もいいですね。
ついに素材も自家製になり始めたととら亭でした。
えーじ
2023年04月16日
おカネ、大丈夫ですか?
と、心配されることがしばしばあります。
たとえば先日、
「新型コロナ対策が世界中でなし崩しになったことですし、
そろそろ僕らも旅に戻ろうと思ってます」
「どのくらいの日数で行くのですか?」
「そうですね、3週間くらいかな?」
こんなお話をしていたのですが、
それを年内だけでも2回行くつもりだと言ったら、
「おカネ、大丈夫ですか?」
となりました。
ん〜・・・
まともな経済観念を持つ方なら、当然そう来るでしょう。
そういえばこれまた先日、
ご夫婦でビクトリアの滝を訪れるツアーを申し込んだ、
というお客さまがいらっしゃいました。
周遊ルートには南アの喜望峰も含まれており、
シートはビジネスクラス。
恐る恐る費用を聞けば、航空券を含むツアー代金だけで、
ひとり100万円を超えたそうな。
その他の雑費を含めれば、
二人で300万円弱くらいになるのではないでしょうか?
これを僕らの3週間、年内2回に当てはめたら、
当然「おカネ、大丈夫ですか?」になりますよね?
(訊いたお客さまは、
がらんとしたランチタイムにご来店されていましたし)
しかし何かと「一般的」ではないととら亭。
旅の予算もまた然り。
一例を申し上げますと、2009年のことですが、
南米を3カ月間旅したときの予算は、実費でひとり80万円也!
(航空券代などすべて込みで)
10日間で100万円超。
片や3カ月間で80万円。
この差は大きい。
というより、信じがたい。
このととら流シンプルライフ(サバイバル術?)が禍し、
銀行に融資の相談で行った際、僕の確定申告書を見た担当者から、
「こんな収入で大人ふたりが暮らして行けるわけがない!」
と、脱税容疑をかけられたこともありました。
ともあれ、実際どうにかなるのですよ。
このしょぼい予算でも。
しかし、だからといって「皆さんもどうぞ!」とは申しません。
いや反対に、お勧めできないのがととら流。
毎回お約束のようにスリルとサスペンスの旅になってしまうのも、
とどのつまり、このハイパー低予算が原因のような気がします。
(僕が個人的に招き寄せているのではありません・・・
と思いたい)
次の旅は6月中旬に出発予定。
さいわい、おカネの心配は今のところないのですが、
問題は・・・
それ故の必然的な結果なんですよね。
えーじ
たとえば先日、
「新型コロナ対策が世界中でなし崩しになったことですし、
そろそろ僕らも旅に戻ろうと思ってます」
「どのくらいの日数で行くのですか?」
「そうですね、3週間くらいかな?」
こんなお話をしていたのですが、
それを年内だけでも2回行くつもりだと言ったら、
「おカネ、大丈夫ですか?」
となりました。
ん〜・・・
まともな経済観念を持つ方なら、当然そう来るでしょう。
そういえばこれまた先日、
ご夫婦でビクトリアの滝を訪れるツアーを申し込んだ、
というお客さまがいらっしゃいました。
周遊ルートには南アの喜望峰も含まれており、
シートはビジネスクラス。
恐る恐る費用を聞けば、航空券を含むツアー代金だけで、
ひとり100万円を超えたそうな。
その他の雑費を含めれば、
二人で300万円弱くらいになるのではないでしょうか?
これを僕らの3週間、年内2回に当てはめたら、
当然「おカネ、大丈夫ですか?」になりますよね?
(訊いたお客さまは、
がらんとしたランチタイムにご来店されていましたし)
しかし何かと「一般的」ではないととら亭。
旅の予算もまた然り。
一例を申し上げますと、2009年のことですが、
南米を3カ月間旅したときの予算は、実費でひとり80万円也!
(航空券代などすべて込みで)
10日間で100万円超。
片や3カ月間で80万円。
この差は大きい。
というより、信じがたい。
このととら流シンプルライフ(サバイバル術?)が禍し、
銀行に融資の相談で行った際、僕の確定申告書を見た担当者から、
「こんな収入で大人ふたりが暮らして行けるわけがない!」
と、脱税容疑をかけられたこともありました。
ともあれ、実際どうにかなるのですよ。
このしょぼい予算でも。
しかし、だからといって「皆さんもどうぞ!」とは申しません。
いや反対に、お勧めできないのがととら流。
毎回お約束のようにスリルとサスペンスの旅になってしまうのも、
とどのつまり、このハイパー低予算が原因のような気がします。
(僕が個人的に招き寄せているのではありません・・・
と思いたい)
次の旅は6月中旬に出発予定。
さいわい、おカネの心配は今のところないのですが、
問題は・・・
それ故の必然的な結果なんですよね。
えーじ
2023年04月13日
学んで無駄なことはない
去年の初夏に励んでいた大工仕事。
それがまだ幾つか残っておりまして。
そこで先日、
ベッドのヘッドボードの設計図を書いていたとき・・・
まだ柴又での生活で実現していないこと。
それはベッドタイムの読書だ。
そこで必要なのが、もたれて楽なヘッドボード。
垂直じゃきついから、ある程度の角度を付けないとな。
それとメガネや本などが置けるスペースも欲しい。
ってことは・・・
奥行きになる側版の上辺が160で底辺が300くらいか。
で、ベッドマットから上に450。
そうなると背中が当たる背板の高さは・・・
ん?
あれ? どうやって計算するんだっけ?
背板の高さは・・・
そうか、もっと図形を単純化して、底辺が300-160で140、
高さが450の直角三角形で考えればいいんじゃん。
この場合の背板の高さは・・・
直角三角形の斜辺の長さってことだよね?
ん? どこかで聞いたような話じゃない?
直角三角形の斜辺の長さ。
そうだ! ピタゴラスの定理か!
確かあれは、斜辺の2乗 = 底辺の2乗 + 高さの2乗・・・
じゃなかった?
だからこの場合、Xの2乗 = 140の2乗 + 450の2乗。
Xの2乗 = 19600 + 202500 = 222100
でXは?
Xは?
あれ、これどうやって計算するんだ?
ん〜・・・っと・・・
そうか、つまりルート222100だから電卓のルートボタンを押して、
471.2748667! 丸めて概ね斜辺の長さは471.3ってところか。
こんなことをブツブツ言いながらやっていたのですけどね。
ピタゴラスの定理なんて使ったのは何年ぶりかしらん?
習ったのは中学生のとき?
それでもおぼろげながら頭に残っていたとは驚きです。
何ごとも学んで無駄はないってことか。
ところで、ルート(平方根)の手計算て、どうやるんだっけ?
電卓ポンじゃなくて。
ん〜?
えーじ
それがまだ幾つか残っておりまして。
そこで先日、
ベッドのヘッドボードの設計図を書いていたとき・・・
まだ柴又での生活で実現していないこと。
それはベッドタイムの読書だ。
そこで必要なのが、もたれて楽なヘッドボード。
垂直じゃきついから、ある程度の角度を付けないとな。
それとメガネや本などが置けるスペースも欲しい。
ってことは・・・
奥行きになる側版の上辺が160で底辺が300くらいか。
で、ベッドマットから上に450。
そうなると背中が当たる背板の高さは・・・
ん?
あれ? どうやって計算するんだっけ?
背板の高さは・・・
そうか、もっと図形を単純化して、底辺が300-160で140、
高さが450の直角三角形で考えればいいんじゃん。
この場合の背板の高さは・・・
直角三角形の斜辺の長さってことだよね?
ん? どこかで聞いたような話じゃない?
直角三角形の斜辺の長さ。
そうだ! ピタゴラスの定理か!
確かあれは、斜辺の2乗 = 底辺の2乗 + 高さの2乗・・・
じゃなかった?
だからこの場合、Xの2乗 = 140の2乗 + 450の2乗。
Xの2乗 = 19600 + 202500 = 222100
でXは?
Xは?
あれ、これどうやって計算するんだ?
ん〜・・・っと・・・
そうか、つまりルート222100だから電卓のルートボタンを押して、
471.2748667! 丸めて概ね斜辺の長さは471.3ってところか。
こんなことをブツブツ言いながらやっていたのですけどね。
ピタゴラスの定理なんて使ったのは何年ぶりかしらん?
習ったのは中学生のとき?
それでもおぼろげながら頭に残っていたとは驚きです。
何ごとも学んで無駄はないってことか。
ところで、ルート(平方根)の手計算て、どうやるんだっけ?
電卓ポンじゃなくて。
ん〜?
えーじ
2023年04月11日
せっかくの春なのに
生物多様性の回復へ向けて、
10年半ぶりに国家戦略が改定されるそうな。
ならばぜひ入れてほしいのが、異常なバランスの人工林。
不自然でしょ? スギやヒノキの数は。
木を伐りまくるのは森林破壊ですけど、
単一種ばかり植えまくるというのも、
自然のバランスを崩すという意味で、
「破壊」なんじゃないかな?
おかげで毎年多くの人が花粉症で苦しんでいるというのに、
(僕やともこも含めて!)
なぜかこれが自然災害や、
個人の体質に起因したアレルギー反応のように扱われてる。
こりゃ、どうしたわけかしらん?
僕の拙い脳みそでは、
どこをどう考えても花粉症は公害であり、
スギやヒノキを植えすぎた、
人災としか思えないんだけどな。
しかし、しょもないスキャンダルに食いつく野党さんですら、
ことスギやヒノキの異常な本数については、何も突っ込まない。
なぜだ?
僕の認識が間違っているのだろうか?
えーじ
10年半ぶりに国家戦略が改定されるそうな。
ならばぜひ入れてほしいのが、異常なバランスの人工林。
不自然でしょ? スギやヒノキの数は。
木を伐りまくるのは森林破壊ですけど、
単一種ばかり植えまくるというのも、
自然のバランスを崩すという意味で、
「破壊」なんじゃないかな?
おかげで毎年多くの人が花粉症で苦しんでいるというのに、
(僕やともこも含めて!)
なぜかこれが自然災害や、
個人の体質に起因したアレルギー反応のように扱われてる。
こりゃ、どうしたわけかしらん?
僕の拙い脳みそでは、
どこをどう考えても花粉症は公害であり、
スギやヒノキを植えすぎた、
人災としか思えないんだけどな。
しかし、しょもないスキャンダルに食いつく野党さんですら、
ことスギやヒノキの異常な本数については、何も突っ込まない。
なぜだ?
僕の認識が間違っているのだろうか?
えーじ
2023年04月08日
粋なルール
(注:ネタバレが含まれています)
これまたトップガン・マーヴェリックのお話なんですけどね。
ストーリーは全体的に前作へのオマージュでしたが、
今どきのネタとしてインサートされていたのがスマートフォン。
(1986年当時にはありませんでしたから)
「スマホなくしてわが命なし!」な風潮が世界的に広がるなかで、
アメリカからこんなルールが飛び出したことには、
僕もちょっと驚きました。
マーヴェリックがバーのカウンターにスマホを置き、
ペナルティーを取られたシーンがあったでしょ?
そう、「スマホをカウンターに置いたら全員に一杯おごる」
って壁に大書きされていたのですから。
へぇ〜、アメリカ人も、そういう風に思う人がいるんだ。
何でもそうですが、
僕はモノ自体に良いも悪いもないと考えています。
問題になるのは、
それを「いつ」「どのように」使うか、なんですよ。
その観点からすると僕の感性では、
スマホの使い方のTPOが、
ズレているように見えるケースが珍しくありません。
自動車の運転中や歩きながらはいわずもがな、
映画の劇中にもあったように、
バーは酒を飲み、居合わせた人々が歓談する場所です。
電話でそこにいない人と話したり、
ゲームやネットサーフィンをするところではない。
これはレストランも変わりません。
ここで反論もあるでしょう。
人に迷惑をかけているのではないのだから、
何をしようと勝手だってね。
でもそれは違うんじゃないかな?
人間が集う場には明文化されていなくても、
暗黙のルールがあります。
そしてそれが場の雰囲気を醸成しているのですよ。
想像してみてください。
たとえば、ととら亭に入ってきて、客席を埋めるすべての人が、
うつむいてスマホをいじっていたとしたら・・・
それもお一人さまだけではなく、2人、3人、4人で来ている人まで。
「な、なにしてるんだ?」ってなりません?
かなり異様なムードじゃないですか?
これ、電車では当たり前になってしまいましたけど、
対面に腰掛ける人全員が、同じ首の確度で、同じ手首の返し方で、
スマホをいじっている光景は、
それこそアンドレ・ブルトンやルイス・ブニュエルが見たら、
「トレヴィアン! これぞシュールレアリスムだ!」って叫ぶんじゃないかな?
いや、なにも難しいことを言っているつもりはありません。
逆にシンプルな生き方の提案です。
食べるときは食べ、飲むときは飲み、
人と話すときは、その人を見て話す。
ただそれだけのことですからね。
えーじ
これまたトップガン・マーヴェリックのお話なんですけどね。
ストーリーは全体的に前作へのオマージュでしたが、
今どきのネタとしてインサートされていたのがスマートフォン。
(1986年当時にはありませんでしたから)
「スマホなくしてわが命なし!」な風潮が世界的に広がるなかで、
アメリカからこんなルールが飛び出したことには、
僕もちょっと驚きました。
マーヴェリックがバーのカウンターにスマホを置き、
ペナルティーを取られたシーンがあったでしょ?
そう、「スマホをカウンターに置いたら全員に一杯おごる」
って壁に大書きされていたのですから。
へぇ〜、アメリカ人も、そういう風に思う人がいるんだ。
何でもそうですが、
僕はモノ自体に良いも悪いもないと考えています。
問題になるのは、
それを「いつ」「どのように」使うか、なんですよ。
その観点からすると僕の感性では、
スマホの使い方のTPOが、
ズレているように見えるケースが珍しくありません。
自動車の運転中や歩きながらはいわずもがな、
映画の劇中にもあったように、
バーは酒を飲み、居合わせた人々が歓談する場所です。
電話でそこにいない人と話したり、
ゲームやネットサーフィンをするところではない。
これはレストランも変わりません。
ここで反論もあるでしょう。
人に迷惑をかけているのではないのだから、
何をしようと勝手だってね。
でもそれは違うんじゃないかな?
人間が集う場には明文化されていなくても、
暗黙のルールがあります。
そしてそれが場の雰囲気を醸成しているのですよ。
想像してみてください。
たとえば、ととら亭に入ってきて、客席を埋めるすべての人が、
うつむいてスマホをいじっていたとしたら・・・
それもお一人さまだけではなく、2人、3人、4人で来ている人まで。
「な、なにしてるんだ?」ってなりません?
かなり異様なムードじゃないですか?
これ、電車では当たり前になってしまいましたけど、
対面に腰掛ける人全員が、同じ首の確度で、同じ手首の返し方で、
スマホをいじっている光景は、
それこそアンドレ・ブルトンやルイス・ブニュエルが見たら、
「トレヴィアン! これぞシュールレアリスムだ!」って叫ぶんじゃないかな?
いや、なにも難しいことを言っているつもりはありません。
逆にシンプルな生き方の提案です。
食べるときは食べ、飲むときは飲み、
人と話すときは、その人を見て話す。
ただそれだけのことですからね。
えーじ
2023年04月05日
世代を超えたトップガン
注:ネタバレが含まれています。
「トム・クルーズって、
世界で一番サングラスが似合う男だと思います!」
先日、トップガン・マーヴェリックを観た20歳代の女性が、
こう力説していました。
なるほど、彼のこうした魅力も手伝って、
世代を超えたヒット作になったわけですね。
実は僕も観ました。
機内の小さな画面でしたけど。
シナリオ(特に後半)は、いかにも伝統的なハリウッドものでしたが、
確かにいい出来だったと思います。
それは多分、リアルなドッグファイトシーンより、
1986年の前作から経過した時間が、
そのままドラマに反映されていたからじゃないかな?
と申しますのも、
「トム・クルーズ素敵!」な20歳代の彼女は、
世代的に新たなトップガンメンバーに属し、
ハングマンたちが繰り広げる、
「現役」のストーリーを素直に楽しんでいたのでしょう。
片や1986年の1作目を青春時代に観た僕らは、
まさにマーヴェリックやアイスマンの視線で、
2作目に感情移入しているのですよ。
冒頭、マーヴェリックが開けたロッカーの写真を観て、
トップガン1作目だけではなく、
MA−1を自慢気に着ていた頃の自分を思い出したのは、
僕だけではなかったはずです。
さらにマーヴェリックが、
あの懐かしいKAWASAKI NINJA900Rにまだ乗っているとあっては、
胸を熱くせずにはいられないじゃないですか!
(僕もあのバイクに憧れて、
先輩が無理して買ったのを乗ったことがありました)
ほんと、マーヴェリックが若手を見る視線や、
いろいろあったけど同じ時代をともにしたアイスマンとの関係は、
まさに今の60歳代の、日常の感覚なんですよ。
(ね、ご同輩?)
そして「過去の人」になったマーヴェリックが、
もう一度「現在の人」に戻るストーリーは、
50歳代から上の世代がシンパシーを感じる、
第2のサクセスストーリーに他なりません。
まだまだやれるぜ。
もしかしたら、
僕たち以上に若い世代に追われるトム・クルーズ(彼も60歳!)の、
同世代に送ったメッセージでもあったのかもしれませんね。
えーじ
「トム・クルーズって、
世界で一番サングラスが似合う男だと思います!」
先日、トップガン・マーヴェリックを観た20歳代の女性が、
こう力説していました。
なるほど、彼のこうした魅力も手伝って、
世代を超えたヒット作になったわけですね。
実は僕も観ました。
機内の小さな画面でしたけど。
シナリオ(特に後半)は、いかにも伝統的なハリウッドものでしたが、
確かにいい出来だったと思います。
それは多分、リアルなドッグファイトシーンより、
1986年の前作から経過した時間が、
そのままドラマに反映されていたからじゃないかな?
と申しますのも、
「トム・クルーズ素敵!」な20歳代の彼女は、
世代的に新たなトップガンメンバーに属し、
ハングマンたちが繰り広げる、
「現役」のストーリーを素直に楽しんでいたのでしょう。
片や1986年の1作目を青春時代に観た僕らは、
まさにマーヴェリックやアイスマンの視線で、
2作目に感情移入しているのですよ。
冒頭、マーヴェリックが開けたロッカーの写真を観て、
トップガン1作目だけではなく、
MA−1を自慢気に着ていた頃の自分を思い出したのは、
僕だけではなかったはずです。
さらにマーヴェリックが、
あの懐かしいKAWASAKI NINJA900Rにまだ乗っているとあっては、
胸を熱くせずにはいられないじゃないですか!
(僕もあのバイクに憧れて、
先輩が無理して買ったのを乗ったことがありました)
ほんと、マーヴェリックが若手を見る視線や、
いろいろあったけど同じ時代をともにしたアイスマンとの関係は、
まさに今の60歳代の、日常の感覚なんですよ。
(ね、ご同輩?)
そして「過去の人」になったマーヴェリックが、
もう一度「現在の人」に戻るストーリーは、
50歳代から上の世代がシンパシーを感じる、
第2のサクセスストーリーに他なりません。
まだまだやれるぜ。
もしかしたら、
僕たち以上に若い世代に追われるトム・クルーズ(彼も60歳!)の、
同世代に送ったメッセージでもあったのかもしれませんね。
えーじ
2023年04月02日
ディスプレイに込めた思い
「これはなんですか?」
一般的に多国籍料理レストランの装飾といえば、
木彫りのお面や民族楽器でしょうか?
しかし、ととら亭でディスプレイされているのは、
何やら怪しげなものばかり。
そこでこんなご質問をしばしば頂きます。
たとえばこれ。

先日、5年ぶりに訪れたバリ島のウブドでゲットしたもの。
ムスリムの間では「ファティマの手」と呼ばれている魔除けです。
これを知ったのは2011年2月に取材旅行で行ったモロッコ。
マラケシュやカサブランカの、
混沌としたアンティーク(?)ショップを徘徊していて見つけ、
以来、ムスリムの多い国を訪れるたびに、
気に行ったデザインのものを買い求めていました。
そんなある日、
江古田のイスラエル料理店シュマイムさんに行ったおり、
壁一面にディスプレイされた大小さまざまなファティマの手を発見。
なぜムスリムの魔除けがユダヤ教徒の店にあるのかと訊けば、
彼らはこれをハムサと呼び、同じように護符として使っているとのこと。
合点のいかない僕の表情を読んだスタッフさんは続けて、
「これはユダヤとムスリムが仲違いする、
ずっと以前から中東にあった Superstition(迷信)なんですよ」
なるほど。
調べてみれば、
その起源はレバント地方で紀元前12世紀ごろに栄えた、
フェニキアの時代まで遡るそうな。
それを知ってから僕は、
旅先でシナゴーグ(ユダヤ教の寺院)を見つけると、
ハムサがないか探すようになりました。
そしてととら亭でファティマの手とハムサを並べてディスプレイし、
双方の平和を祈ることにしたのです。

買い求めた場所は上から、
トルコ イスタンブール
インドネシア バリ島
ポーランド クラクフ
フィンランド テュルク(パレスティナ難民のお店で)
ポーランド クラクフ
隣り合わせた民族が争うのは歴史の常ですが、
同様に、隣り合わせた民族ほど同じ文化をシェアしているものです。
ムスリムとユダヤ教徒のように。
そして、日本と韓国や中国のようにね。
えーじ
一般的に多国籍料理レストランの装飾といえば、
木彫りのお面や民族楽器でしょうか?
しかし、ととら亭でディスプレイされているのは、
何やら怪しげなものばかり。
そこでこんなご質問をしばしば頂きます。
たとえばこれ。

先日、5年ぶりに訪れたバリ島のウブドでゲットしたもの。
ムスリムの間では「ファティマの手」と呼ばれている魔除けです。
これを知ったのは2011年2月に取材旅行で行ったモロッコ。
マラケシュやカサブランカの、
混沌としたアンティーク(?)ショップを徘徊していて見つけ、
以来、ムスリムの多い国を訪れるたびに、
気に行ったデザインのものを買い求めていました。
そんなある日、
江古田のイスラエル料理店シュマイムさんに行ったおり、
壁一面にディスプレイされた大小さまざまなファティマの手を発見。
なぜムスリムの魔除けがユダヤ教徒の店にあるのかと訊けば、
彼らはこれをハムサと呼び、同じように護符として使っているとのこと。
合点のいかない僕の表情を読んだスタッフさんは続けて、
「これはユダヤとムスリムが仲違いする、
ずっと以前から中東にあった Superstition(迷信)なんですよ」
なるほど。
調べてみれば、
その起源はレバント地方で紀元前12世紀ごろに栄えた、
フェニキアの時代まで遡るそうな。
それを知ってから僕は、
旅先でシナゴーグ(ユダヤ教の寺院)を見つけると、
ハムサがないか探すようになりました。
そしてととら亭でファティマの手とハムサを並べてディスプレイし、
双方の平和を祈ることにしたのです。

買い求めた場所は上から、
トルコ イスタンブール
インドネシア バリ島
ポーランド クラクフ
フィンランド テュルク(パレスティナ難民のお店で)
ポーランド クラクフ
隣り合わせた民族が争うのは歴史の常ですが、
同様に、隣り合わせた民族ほど同じ文化をシェアしているものです。
ムスリムとユダヤ教徒のように。
そして、日本と韓国や中国のようにね。
えーじ