僕は運命論者ではありませんが、
ときどき理屈で説明できないものを感じることがあります。
たとえば先日、
ディナータイムにご来店されたお客さまは、
以前、西武新宿線の鷺ノ宮駅近くにお住まいだったそうで、
野方にいたころの僕らと、どこかで会っていたかもしれません。
そんな話をしていた隣のテーブルの方は、
なんと職場が15年ほど前から北千住の柳原2丁目とな!
そこは僕らが野方に引っ越す前に5年間住んでいたところで、
小さな街ですから、何度も会っていたと考えた方が順当でしょう。
はたしてこれが偶然なのか?
それとも僕らは何かの必然性に導かれて、
今日の、この場で顔を合わせているのか?
ならばその意味とは何なのか?
偶然というのは、説明できない必然の謂いである。
そんな話を聞いたことがありますが、
では、こうした出会いが必然であるのならば、
その意味とは何なのでしょう?
そして何者がそれを組み上げているのでしょうか?
ん〜・・・
僕は全知全能の神を信じていませんが、
人間の認識を超えた力の存在を感じることはあります。
そこでそんなとき、こんな風に思うのですよ。
「僕に何を知らせようとしているんだ?
で、何をさせようとしているんだ?」
と。
世界は人間の目に見えて、
手で触れられるものだけで出来ているのではありません。
それはすなわち、僕らが何の疑いもなく生活している日常にも、
気付けない部分がたくさんあるということでもあります。
たぶん、それを知るための方法のひとつが、
旅なのかもしれません。
そういえば、パウロ・コエーリョの「アルケミスト」は、
まさしくそんな物語でしたね。
えーじ