2023年07月31日

場違いな音

ランチタイムは民族音楽。
ディナータイムならジャズ。
それにお客さまの会話とキッチンの調理音が溶け合って、
ととら亭の独特なサウンドが生み出されています。

そこへ突然、

ピンポ〜ン。

ホールからキッチンまで響き渡るこの音は・・・

「宅急便で〜す!」

そう、柴又のととら亭は店舗兼住宅。
店の入り口は、僕らの自宅の玄関でもあるのですよ。

設計した僕が言うのも何ですが、
営業中に、いかにも「家庭的」なピンポ〜ンが鳴るのは、
想定していませんでした。

これには僕らだけではなく、
居合わせたお客さまも一瞬「え?」となりますね。

これもまた新しいととら亭の音。

と、するしかないかな?

えーじ
posted by ととら at 14:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2023年07月29日

塵も積もれば

ふと、ブログのトップページを見て驚きました。
なんと記事数が2000本を超えているじゃないですか!

駄文もこれだけ書くと壮観ですね。
最初の頃は企画どおり、営業や料理をテーマに書いていましたけど、
そんなネタはすぐに尽き、
あとは締め切りに追われて苦し紛れのすちゃらかブログ。

それでも概観すると、これってととら亭の歴史そのものなんですね。
思えば2010年の開業以来、
実に、ああ、実にいろいろなことがありました。
最近の新型コロナ騒動や柴又移転から、
デビューの1年後に起こった311に入院事件。
よくもまぁ、ここまでととら亭が続いたものだと、
我ながら感心しました。

そこで今日は時間を遡り、
フツーではない飲食店のフツーではない始まりの日々を、
予告編的にダイジェストでご覧いただきましょう。

2010年02月21日
やっと立ち上げ

雑誌でいうなら創刊準備号。
開業前の壮絶なカオスが蘇ってきます。
二人とも疲労の極致でありました。
これをもう一回は・・・できないな。

2010年03月03日
はじまりの日

まさしく、この日から始まったんですね。
当日のことは今でも鮮やかに覚えています。

2011年02月18日
第1回取材旅行 その1

そして記念すべき第1回目の取材旅行。
まだ取材メソッドが確立されていなかったので、
完全に手探りの状態でしたが、
モロッコは忘れられない国のひとつになりました。
柴又移転記念でパスティラを取り上げたのは、
そんな思いがあるからなんですよ。

2011年03月03日
1年が過ぎて

ミッション・インポッシブルが退屈に思えるほどの、
スリルとサスペンスに満ちた1年が過ぎ、
素直に喜んではみたものの・・・

2011年03月11日
安否確認

お祝いから10日も経たずしてやって来たシリーズ最大のピンチ!
走り出したジェットコースターは止まりません。

2012年02月01日
入院日記

それでもさすがに2年も経てば落ち着くだろう。
という甘い希望的観測を打ち破る事件発生。
しかもこれなんてパート5までシリーズ化しちゃうんですよ。
泣ける。

とまぁ、初期のハイライト(?)シーンだけでも、これだけありました。
あれから13年も経ったことですし、
そろそろメローなドラマにシナリオを書き替えたいと、
真剣に考えている今日この頃でございます。

えーじ

P.S.
そうだ、
このストーリーの映画化権をハリウッドに売るってのはどうだろう?
住宅ローンを返して、残りは旅の資金の足しになるかも?

オファーをお待ちしております。
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2023年07月26日

完売御礼!

花火大会の柴又とは、どんなことになるのだろう?

昼前までは、普段とほとんど変わりありませんでしたが、
13時を過ぎた頃から駅前店舗のスタンバイが加速し、
15時には早くもお持ち帰りのお客さまが現れて、
それはものすごい盛り上がりに。

とはいえ、旅の食堂がヨルダン風チキンの串焼きをやって、
売れるのかしらん?
予想を外したら、今日から1週間は賄いがチキン尽くし・・・

と、恐る恐る17時に「スパイシーな中東のチキンはいかがですか〜!」
の第一声を上げたのですが、
気が付けば立ち上がりから煽られていました。

当初の予定ではスタート時点の仕込みで19時30分の開演まで売り、
その時点の勢いを見て追加を仕込む・・・
だったのですが、
早々に最初の仕込み分を売り切ってしまうとは。

シナリオが狂ったキッチンは大慌て。
僕と一緒に売るはずだったともこは、
店にこもってチキンを焼きまくることに。
僕は店頭とキッチンを往復しながら、

「2組お待ちだよ、計4本、次が焼きあがるのは?」
「ん〜、あと10分!」
「りょ〜かい!」

「えっとですね、
 あと9分45秒ほどお待ちいただけますでしょうか?」

と言っても間が持たないんだよな。

「それでは旅の小話を一席!
 あれは2018年のこと、
 いま特集しているモザンビークを旅していたときに・・・」

こんな調子のアドリブ炸裂でしたが、
なんとか無事に乗り切ることができました。
おかげさまで、ちょうど花火大会が始まる19時30分に完売です。
(せっかく来て頂いたのに売り切れていたお客さま、
おいしかったからまた来た!と閉会後にリピートされたお客さま、
すみません!)

でも、本当にうれしかったのは道行く人々のマスクを外した笑顔と、
たくさんの方々から「がんばって!」
「楽しみにしていました!」とお声がけ頂いたこと。

二人とも汗だくでくたくたになりましたけど、
慣れないことでも、やって良かったな、としみじみ思いました。

いつも応援してくれる柴又の皆さま、
野方から駆けつけてくれた皆さま、
そしていろいろアドバイスしてくれた柴又商店街の皆さま、

どうもありがとうございました!

yatai202307.jpg

ともこ & えーじ
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2023年07月23日

屋台でととら

野方と柴又の商圏特性の違いは、
観光要素の有無。

柴又は帝釈天の門前町だけではなく、
明後日行われる花火大会の開催地でもありますからね。
ここは年始の初詣に続き、未経験のととら亭。
はてさて何をしようかしらん?

そこで商店街の先輩たちに相談すれば、
「とんでもない人出になるから覚悟して!」
と鼻息の荒いご意見が帰ってきたではないですか。

ならば通常営業ではなく、
思い切って、やったことのない方法に挑戦してみよう!

というわけで、店頭屋台営業をやることにしました。

暑い時期の花火大会ですから、旅の食堂らしく、
出し物はヨルダン風チキンのスパイシーな串焼きと生ビール。

jordanchicken.jpg

ソースは中東風のガーリックヨーグルトと、
ピリ辛なスパイスソースを用意。

時間は17時からスタートして22時ごろまで。
売り切れ次第、終了になります。
(店内営業はお休みです)

僕らも初めてなので、
どういう展開になるか、まったく予測が立ちません。

まぁ、これもひとつのお祭りですから、
楽しんでやりたいと思います。

えーじ
posted by ととら at 09:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2023年07月20日

柴又の奇跡

野方に続き、ここ柴又でもミラクルが。
それは・・・

移転したととら亭が1年後でも存在している!

そう、無名のふたりが独立して始めたのが、
誰もが首を傾げる旅の食堂。
おまけにリーマンショックのさなか、
ランチの価格は1,200円(当時)でスタート。

無謀だ。続くはずがない。もって1年か?

そう多くの方々から言われ続けておりました。

しかし、奇跡は聖書の中だけにあらず。

デビューの2010年以来、酷暑酷寒から311、消費増税、
新型コロナショック、おまけにともこが2回の入院、
僕が4回の入院(うち2回は救急搬送!)の荒波を乗り越え、
なぜか沈没しないととらの小舟。

そしてここ柴又も、ただでさえ少ない飲食店が、
僕らが移転してからの1年間だけで7店が廃業、
もしくは営業不能に陥る過酷な経営環境。
(7店中4店はなんと僕らより後の出店)

これを奇跡と呼ばずして何と呼びましょう。

そこで僕らを支えてくれたすべての人々に感謝を捧げるべく、
考えたのが、

モロッコの祝祭料理、パスティラ

今日から8月6日(日)のディナータイムで1日5食限定。

Let's celebrate together!

えーじ
posted by ととら at 09:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2023年07月18日

Let's speak EIGO!

「私も海外に行きたいんですけど、でも・・・」

野方時代だけではなく、柴又でも何度となく聞いているこの話。
続きは必ず、

「言葉が・・・」

なんですよ。
そして、その言葉とはもちろん英語。

どうしてそうなってしまうのか?
ん〜・・・日本人は真面目ですからね。

みなさん、小林克也さんみたいに話せないと、
外国に行って困ると本気で考えていらっしゃる。
いや、正確には、恥ずかしい、バカにされちゃう、
と真剣に信じているのかな?

では、今日こそ、この誤解に終止符を打ちましょう!

1.これはテストではない

旅行中に英語で話しかけられた!
大変だ、英会話のテストの始まりだ!

じゃないんですよ。

相手が何を言っているのか、ざっくり当たりを付けたら、
思いついた単語をそのまま並べればいい。
単語が間違っていようが、文法がめちゃくちゃだろうが、
そんなことはどうでもいいのです。(マジで!)
要はコミュニケーションが取れればいい。
落ち着いて、出会いを楽しみましょう。

2.バカにする人なんていない

まず、逆に考えてみて下さい。
あなたが新宿駅にいたとしましょう。
そこへ外国人が困った顔をしてやって来て、
「こにちは、私は、東京、行きます」
と困った様子で言ったら?

「ぷぷっ・・あんたなに言ってんの? 日本語変よ!」

って笑います?

そうではなく、「ああ、この人は東京駅に行きたいんだな」
と読み取って、どう行けばいいか教えてあげるでしょう?

あなたが外国で「変な」英語を話しても同じなんですよ。
相手は日本にいるときのあなたと同じように、
なんとか力になってくれるでしょう。

僕の経験からいうと、地球人というのは基本的に親切な生き物です。
外国人が間違ったものの言い方をしても、
怒ったり、笑ったりなんてまずしません。
まれに不運にもそんな人に会うかもしれませんが、
そうしたときは開き直って気にしないことです。

大切なのは、

伝えようとする熱意と、理解しようとするやさしさ

これだけです。

実は海外に行き始めたころのともこも、
典型的な、真面目な日本人ですから、
ひとたび話しかけられようものならガチガチでした。

しかし今では、前回のブログにも書きましたように、
彼女流の「ともこ語」で楽しく話に加わってきます。
先日行っていた東南アジアの旅でも、
料理の注文やフロントでの鍵の受け取りは、
ほとんど彼女がやっていたのですよ。

そう、学校で習った English ではなく、

Let's speak EIGO!

えーじ
posted by ととら at 22:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2023年07月16日

旅は人それぞれ

新型コロナの一般化と円安が追い風となって、
欧米を中心としたインバウンドが戻って参りました。

ここ、柴又のととら亭でも先日のディナータイムで、
最初のお客さまは外国人の方。

"Hi! one person?"
"Yes."
"Okay,would you mind sitting at counter?"

おずおず席に着いたのは20歳代前半と思しき、白人系の男性。
外国に一人で来てお店に入るのはちょっと勇気がいるものです。

"Here you are.
We're currently featuring Mozambican cuisine."

と英語のメニューを渡したところで緊張が解けてにっこり。
しばし考えたあとのオーダーは、

"I'll have a Frango piri-piri and a Caril de camaron, please."
"Sure."
"And...Can I have a glass of Egyptian rose wine?"

滑らかな英語を話すけど、ネイティブではなさそうだな。
そこでどこから来たか問えば、

"From Mexico."

「外人さん? どこの人?」
「メキシコだって。日本語は話せそうもないな」

ここで料理を出し終わったともこが乱入し、

「えっと・・・ジャパン、ファーストタイム?」
"...Yes"
「ん〜、フェアー ユー ステイ?」
"Huh..Horiki..Sho.."

ここで発音に困った彼はスマホに表示された宿泊予約書を見せ、

「へぇ、堀切菖蒲園だって!」
"Airbnb?"
"Yes"

なるほど。

"Can you recommend any cool places to check out in Tokyo?"

ん〜・・・そうねぇ・・日本は初めてとのことだから王道を行って、

"How about Asakusa? It's very close to Horikiri Shobuen."
「浅草グッド! ビッグテンプル、メニイショップ、メニイレストラン!」
"Wow,thanks.I will go there tomorrow."
"Have a nice trip."

と見送ったのはいいのですが、
始めて来た日本の東京で、最初のディナーがととら亭?
しかもチョイスが、
モザンビーク料理のフランゴ・ピリピリとカリル・デ・カマロン?

これでいいのかしらん?

でもま、
来日して最初の観光地に柴又を選ぶくらいの人ですから、
こういう経験もありでしょう。

旅は人それぞれですからね。

えーじ
posted by ととら at 16:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2023年07月13日

とある7月の昼下がりに

東京の最高気温が35度を超えた先日、
僕は雑用に追われてお役所巡りに出ておりました。
葛飾区の区役所や税務署、
保健所はみな最寄りの駅から離れており、
この暑さの中、とぼとぼ歩いて周るのは、
まったくをもって骨が折れるんですよ。

あち〜・・・
こりゃバンコクやクアラルンプールより、
東京の方がずっと暑いな。
少しでも日陰を歩こう。

しかしながら背の低い建物や、
駐車場に面した道路には日影がありません。

あぅ〜・・・傘を持ってくればよかった!
この分だと役所に着くころには汗だくだ。

なんて天を呪いながら歩いていた僕が、
大きな工事現場に差し掛かったときのこと。
立哨さんがトラックの誘導をやっていました。
見渡せば、その周囲には日差しを遮るものが何もありません。

これはキツイ。
僕が炎天下を歩かねばならないのは、ほんの10分前後だけど、
彼は一日中、ここで太陽に焼かれているんだ。

さらに囲いの中では、
コンクリートの型枠を組み立てている作業員の方が3人、
フードを頭から被って、
強烈な日差しに押しつぶされそうになりながら、
仕事をしているではないですか。

彼らの職場は夏の間ずっとこうなんだ。

飲食店のキッチンもこの時期は地獄の窯のようになりますが、
日陰に入れない屋外作業の方々は、その比ではないでしょう。

気候変動に歯止めがきかないまま、
僕らの地球は、未知の領域に入ろうとしています。

やがて東京がドバイやドーハなどアラビア半島の都市と同じく、
夏の日中、人気の途絶えたゴーストタウンのようになるのも、
それほど遠い未来ではないかもしれません。

そうか、解決へのショートカットは、
この工事現場で国際環境会議を開くことかもしれないな。

僕はそんなことを考えながら、
黙々と炎天下で作業する人々の横を通り過ぎたのでした。

えーじ
posted by ととら at 19:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2023年07月10日

柴又で最初の白のれん

時は2010年7月。

「ヒマだ」

デビューの3月は雨と長引く冬で開店景気に恵まれず、
暖かくなったと思ったら、
やって来たのは35度を連日超える酷暑の夏。
日中の野方の街はゴーストタウンと化しておりました。

「はぁ〜・・・お客さん、来ないね」
「冷やしパスタでもやるか?」
「そんなメニュー出したら旅の食堂じゃなくなっちゃうよ」

そして翌年。
気象庁の長期予報は情け容赦なく、
「今年の夏も昨年同様の酷暑が続くでしょう」

む〜・・・いかん。何とか手を打たねば。

「とにかく対策をブレストしてみよう」
「お客さんが来ない原因は暑さだよね」
「単純に言えばそうだ」
「なら涼しいイメージを出してみたら?」
「エアコン効いてます、とか?」
「もう少し気が利いたの!」
「涼しそうな店構え・・・ねぇ・・・」

そこで僕らは表に出てファサードを眺め、

「分かった!」
「え? 何が?」
「原因だよ。店構えが暑苦しい。そこを改善しよう」
「どこの部分?」
「この、のれんの色が問題なんだよ。
 酷暑の中を歩いていて暖色の赤いのれんを見たら、
 よけいに暑く感じるだろう?」
「まぁ、そうね」
「これをクールな色合いに変更するんだ」
「じゃ、寒色のブルーとか?」
「いや、それじゃイメージまで変わってしまうから、
 ととらレッドは残してネガポジ反転させるのさ」

こうして生まれた「夏のれん」。
毎年7月から9月の中旬まで、
ととら亭の入り口にかかることとなりました。

ただ、柴又の1年目は7月デビューということもあって、
ショップカラーをプッシュするため、
あえてオリジナルのまま営業していたのです。
そしてこの夏、初めてのお目見えとなったのであります。

summerfasade2023.jpg

で、肝心の集客効果のほどは・・・?

えーじ
posted by ととら at 16:40| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2023年07月07日

ととら亭再起動! 202307

暑いですね。
東京も数日前までいたバンコクと変わらないな。

エアコンをかけていない僕の仕事部屋は、
午後になると室温33度!
そのままジョギングに行ける格好でPCに向かっていた2日間は、
まさしく旅の延長そのものでした。
こうなるといやがうえにも気分が切り替わります。

え? 旅のまんまじゃ同じだ?

いや、切り替えるのは旅から日常へではなく、行き先。
今日から始まる特集はアフリカ南部の国、モザンビークですからね。

旅をしていると、気持ちが自分のいる世界に深く入り込みます。
それも今回のように長くなった場合、
しばらくは頭の中が東南アジア一色になっているので、
まったく違う世界のことを急に考えようとしても、
なかなかうまく行かないのですよ

そこで気温を再現した部屋でマプトの写真を見ながら、
メニューのデザインやキャプションを考えていたってわけです。

ん〜・・・ほら、だんだん思い出して来たぞ。

モザンビークの旅は今回の東南アジア3カ国と比べても、
かなり難易度が高いものでした。
文化の違いだけではなく、不確実性レベルが桁違いなので、
何ごともその場の手探りで進めるしかない。

しかし、成果は苦労して行っただけのものがありました。

南アで知ったペリペリチキンをキーに、
パスコ・ダ・ガマが切り開いた東インドへの交易ルートを辿る旅。
アンゴラ、南アフリカ、モザンビーク、インド、マレーシア、
インドネシア、そしてマカオ。(さらに日本!)
このルート上には、
コロンブスの交換ならぬパスコ・ダ・ガマの交換として、
経由地の文化が双方向で行き交いました。
その結果、異文化がそれぞれの場所で混ざり合い、
とりわけ料理に色濃くその影響が現れているのです。

実は東南アジア3カ国の旅も、このストーリーの延長だったのですよ。
フランゴピリピリの亜種は見つかりませんでしたけどね。

さて、ポルトガルとインド、そしてアフリカ南部の食文化が融合した、
モザンビークの料理とはどんなものか?

僕らと旅の経験をシェアしましょう。

モザンビーク料理特集

えーじ
posted by ととら at 01:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2023年07月05日

第20回取材旅行 その21 最終回

ん・・・まだ暗いな・・・何時だろう?
何も聞こえない・・・静かな宿だ・・・
マラッカ?・・・いや、ジョージタウン?・・・

あれ? ここはどこだっけ?
僕はどこにいるんだ?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

日本の皆さま、おはようございます。

こうして柴又に帰ってきたことを思い出すのに、
ベッドの中でしばらく考え込んでいました。
そう、長い旅をしていると、
目覚めたときに自分がどこにいるのか、
分からなくなることがたまにあるんですよ。

昨夜23時半ごろ、
僕らは予定通り柴又に帰って来ました。
シャッターを開けてととら亭に入ると、
奇妙にも、遅く着いた次の宿に、
チェックインしているような感じがしましたね。

もう24時近かったので、バックパックを置いたらすぐ、
近くのコンビニでおにぎりとカップラーメンを買って軽い食事。
(ある意味、これも和食かな?)
後は旅装もそのまま、シャワーを浴びて爆睡してしまいました。

今回、出入国をしたのは日本を入れて4カ国。
いずれも新型コロナに関する特別な対応はなく、
機内でのマスク着用も任意でした。

滞在中ではマレーシアが公共の交通機関内で着用を求めていましたが、
あまり厳密なものではなく、ざっと見た限り、
電車やバスでの着用率は8割程度でしょうか?
ただし空港職員やお店の従業員など、
受け入れ側はほぼ100パーセントマスクをしていましたね。
これが義務なのか任意なのかは聞きませんでしたけど。

1月下旬のバリ島に続き、今回の旅で受けた印象は、
新型コロナがインフルエンザなどと同じ、
一般的な感染症のひとつとして再認識され始め、
かつての日常が戻ってきた、というもの。

もちろん、タイの電車内で見かけた、
2重マスク&使い捨てグローブ着用の男性のように、
気分はパンデミック真っ只中!な人もいないわけではありませんが、
もはやごく少数になったと思います。

僕らはすこぶる元気です。
マラッカからクアラルンプール滞在中にかけて、
二人して鼻かぜのような症状が出たり、
僕が1日お腹の調子がイマイチだったことがありましたけど、
いずれも特筆すべきものではなく、
ファーストエイドパックに入れていた薬を飲んで解消。
こういうのは長い旅であれば、普通にあることですからね。

やれやれ・・・長かったトンネルをようやく抜けたな。

これが帰国した翌朝の、僕の率直な気分です。

そう、旅の終わりは、次の旅の始まり。
復路の飛行機の中でフライトマップを見ながら、
僕はすでに新しいルートを思い浮かべていたのですよ。

世界は本当に広いですからね。

End

えーじ

atpenang_my.jpg
See you on the next Trip!
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2023年07月04日

第20回取材旅行 その20

久しぶりの長い旅も今日が最終日。

まもなくチェックアウトして、
13:00発のタイ国際航空で羽田に向かいます。

ほんの3日間でしたが、8年ぶりのバンコクを満喫しました。
変わった部分、変わらない部分、いろいろあったけれど、
意外と変わらなかった部分の方が多かったかな?

上を見上げれば高層ビルしか目に入らず、
変化は大きいのですが、
身の丈の目線で見えるのは、
雑然とした、古い友人のようなバンコクです。

今回は短かったけど、次はゆっくり来るよ。

そう窓から語りかけて感じるのは、あのスマイル。

ここは微笑みの国ですからね。

さて、ぼちぼちパッキングを始めますか。
それでは次は東京から!

to be continued...

えーじ

ん? 天気はバンコクも東京も変わらないか?
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2023年07月02日

第20回取材旅行 その19

やったぁ〜っ!

3週間に渡る取材が無事に終わり、
僕らは昨夜19時45分、バンコクに到着しました。
ここから帰国する4日までは完全フリー!
取材の打ち上げと申しますか、
この1年間続いた公私交えてのピンチを乗り越えたご褒美と申しますか、
とにかくすべてから解放されて、自由を満喫したいと思います。

更に気分を盛り上げるのは、
スタートが懐かしのドゥムアン空港からだったこと!

donmuangairport_th.jpg

この古い空港はバックパッカーとしてのキャリアの出発点でもあるのですよ。
アライバルロビーに出てきたときは、
思わず「おぉ〜っ!」と唸ってしまいました。

おまけに新しくできたNRT Redlineに乗るため、
ドメスティックターミナル側への連絡通路を歩いていたら、
かつてよく立ち寄った食堂がまだあったとは!

donmuangrestaurant_th.jpg

ここは乗客用というより従業員用で、
安くておいしく、量もたっぷりだったことから、
ドゥムアン空港に着いたときはここか、
陸橋を渡ったところにある市場で食べるのが慣わしだったのですよ。
嬉しかったですね。
まるで古い友だちが待っていてくれたみたいで。

しかし、このあと目指したのはかつてのカオサンではなく、
(健全な街になっちゃってバックパッカーは浮くんですよ)
何かと便利なチョンノンシー。

ここでも思わぬサプライズが僕らを待っていてくれました。
8年前、最後に訪れた際、よく通った店が健在だったのですよ!

chongnonsirestaurant_th.jpg
Lek Seafood Chong Nonsi

コロナ禍で多くの店がつぶれたと聞き、
馴染みだった店はもう皆ないだろうなぁ、と思っていただけに、
何も変わらず残っていたのを見たときは本当に嬉しかったですね。
味も変わらず、あの頃のまま。
お店のスタッフも相変わらずラブリーで、

「やぁ、僕は8年前に来たんだけどさ、
 皆さんとまた会えて、すんごく嬉しいよ!」

といえば、帰ってきたのは声をそろえての、

「コップンカー!」

この笑顔がたまりません。

タイは僕とともこが訪れた回数の最も多い国なんですよ。
それも意図したわけではなく、気が付けばそうなっていて。
きっと肌が合うのでしょうね。
だからタイは行く国ではなく、帰る国のひとつなのです。

今日はちょうど日曜日だし、久しぶりにチャトゥチャックの、
ウィークエンドマーケットに行ってみようかしらん?
怪しげなお店でととら亭のディスプレイが買えるかもしれないし。
それから夕方はタイマッサージで旅の疲れを落としてこようかな?
ん〜、ほんと、タイって大好きです。

to be continued...

えーじ

toast_th.jpg
かんぱ〜いっ!
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2023年07月01日

第20回取材旅行 その18

旅とはこれ、出会いと別れ。

風景と出会い、街と出会い、人と出会い、
そして束の間の時をシェアして別れて行く。

ドライに通り過ぎるときもあれば、
ハグして涙することもある。

ありがとう。
さようなら。
元気でね。

ここ、マレーシアでも、
語り尽くせない出会いと別れがありました。
ほんの数日の滞在でも情が移ることはあります。

ああ、いい店だな。
この街に住んだら、きっと通ってしまうだろう。

ああ、いい人だな。
きっと僕らは、いい友だちになれるよ。

そんな風に思いつつ、
バックパックをまとめて宿をチェックアウトするときは、
そして、もう2度と来ないかもしれないと知っているときは、
言葉にできない気分になるものです。

あなたが旅人なら、
僕が何をいいたいのか分かるでしょ?

今日のフライトは18:55発。
8年ぶりのバンコクはどうなっているかな?

さて、そろそろジョージタウンで最後のランチに出かけますか。

to be continued...

えーじ
posted by ととら at 11:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記