2016年02月20日

第11回取材旅行 その10

今日はケープタウンの概略をお話しましょう。

飛行機を出てすぐに感じ始めたのは、
3日前までいたエチオピアのアディスアベバとは、
街並み、人、食文化が全く異なること。

多分最初の印象の違いは経済規模からくるものでしょう。
分かり易くその差を両国の個人の平均月収に換算すると、
エチオピアの約5,200円(日本の約1/82)に対し、
南アフリカは約67,500円(日本の約1/8)もあります。
加えて個人だけではなく、
トヨタをはじめとする日本の企業など外国企業も多く進出していることから、
税収もそれなりに確保され、空港や道路が整備されているのですね。

しかし経済格差はジニ係数を見ると、
エチオピアが33.0%で南アフリカは倍近い63.1%。
この辺は国の成り立ちが大きく影響しているのではないでしょうか。
そう、ここは1994年までアパルトヘイトと呼ばれる、
強烈な人種隔離政策が生活の隅々にまで暗い影を落としてた国。

1994年4月にようやく全人種が参加する選挙が行われ、
翌5月にネルソン・マンデラが大統領となったものの、
今度は被抑圧者同士の血生臭い抗争、
3割を超える失業率、そしてエイズの蔓延など、
続く為政者には常に重い課題が課せられ続けています。

ケープタウン空港から市内までの移動で、
最初に目に入るのはタウンシップと呼ばれる、
バラックが犇めき合う街。
その住宅が次第に「高級感」を増してくると、
間もなく中心部に到着します。
アパルトヘイトが廃止されて22年が経とうとしていますが、
何が変わり、何が変わらないのかは、ここに住む人々にとって、
それぞれ微妙な違いがあるのかもしれません。

そこは治安にも大きく影響している気がしています。
僕たちが滞在しているのは中心部を貫通する繁華街、
Long Street の中級ホテル。
外縁に立地するホテルであれば、もう少し安い所もありましたが、
夜間の徒歩移動は可能な限り避けたかったので、
ここはコストより安全を優先させたのです。
この判断が正しかったと分かったのは、初日の夜でした。

飲食店やお土産物屋が並び、ちょっとお洒落で華やかな Long Street。
でも、陽が暮れるとその表情は一変します。
酒場に人が溢れ、人ごみには子供も含むホームレスが混じり、
マッドマックスさながらの暴走族の爆音、酔っぱらいの雄叫び、
それはさながら歌舞伎町から風俗ムードを抜き、
より荒っぽくしたような感じでしょうか。

今のところ犯罪行為は目にしていませんが、
この状態が1ブロックに2〜3名も配置されている民間の警備員によって、
かろうじて保たれていると分かるのには、それほど時間は要りませんでした。
昨夜も食事の帰り、宿に一番近いスーパーで水を買おうとしてレジに並んでいると、
怪しげな男がお金をきちんと払わずに外へ出ようとし、
「おいっ!こっちに戻ってこい!」と怒鳴った店員と激しい口論が始まりました。

問題の困ったちゃんは僕の真横に立っていたので、
彼を横目で見ながら、
「お〜い、早く会計してちょうだいよ!」と僕の担当のレジ係に目で合図。

そう言えば夜間の店員に女性はいませんし、
カフェ系はともかく、飲み屋のスタッフはみな頑強なマッチョガイばかり。

とまれこうした状況も立場によって感じるものは違い、
インフォメで無料の地図をもらった時、

「この辺で治安の悪いエリアがあったらマークしてもらえませんか?」
「ん〜・・・そうねぇ・・・
 駅の南側はビジネスアワーが過ぎると人気がなくなって、
 ちょっと危ないかもしれないけど、あとは別に平気よ。」

でした。

そんなムードに身を引きつつも、
一部の困ったちゃんを除けば、みな明るく親切なひとばかり。
言葉は英語が通じるので、行動に不便はありません。

食事は予想通り、大航海時代から東西の文化にアフリカのそれが混淆し、
独特なクレオール料理が発達していました。
そのユニークな味わいは、
ケープタウンをして美食の街と言わせるのに十分頷けるもの。
例によって量の多さには初日から辟易したものの、
現時点で既にととら亭でご紹介するリストは、概ね埋まって来ましたね。

物価はツーリスト相手の店で東京の2/3くらいかな。
ローカル食堂だと1/2ほどだと思います。

さて、今日はこれからウォーターフロントに移動し、
食材サンプルの買い付けとディナー。
取材の対象はマレー系の影響受けて発達した、
ケープマレー料理です。

あ、そうそう、そろそろビジュアルにご報告しなければいけませんね。
すみません、もう少々お待ちを。

えーじ
posted by ととら at 21:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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