2016年04月10日

第12回取材旅行の準備 その1

先週の定休日、
高輪にあるウズベキスタン大使館へVISAの申請に行って来ました。
そう、またまた始まっています、次の取材の準備。

今回の訪問地は中央アジア。
ウズベキスタンの首都タシュケントから入り、陸路で国境を越えながら、
カザフスタン、キルギスというルートで廻ります。
期間は6月7日から24日まで。

こう切り出すと、昨今の国際情勢から、
「大丈夫ですか?」とのご質問を頂きますが、
入手可能な情報を俯瞰する限り、僕は「大丈夫」だと考えています。

リスク評価の軸は、それぞれの視点によって異なりますけど、
僕は、重み付けの順番に、

1.紛争(戦争)
2.疾病
3.犯罪

この3点でリスクを評価しています。
また、上記のリスクが存在している場合、
その場所と時間も重要な判断要素になりますね。

最近、悩ましいのは項番1の紛争(戦争)かな。

え? 戦争中の国に行かないのは当たり前?

そうですか?

では、昨年韓国を訪れた日本人189万人の方々は、
その最大のリスクを無視したことになります。

何故なら、朝鮮戦争はまだ「終戦」していませんので。

その他にも、ご近所さんでは、中国やインドも、
「武力紛争」を
「少なくとも一方は国家政府である二つの勢力間で武力仕様を伴う、
 25人以上の死者を出している、政府や領土に関する不一致の為の争い」
と定義し、「戦争」の別の謂いであると考えるのであれば、
すべからく「行くべきではないところ」になってしまいます。

しかし、
「今度のゴールデンウィークはソウルに行くんですよ!」
とか、
「香港で飲茶とショッピング!」
という話を聞いても、
「大丈夫?」
とはなりませんよね?

もうひとつ、この評価を難しくしているのが、
「戦争」ではなく「平和維持活動」。

理由や目的は何であれ、自国の軍隊が国境を越え、
他国の領土内で殺傷、破壊行為を行った場合、
やられた側が、それを「戦争行為」と呼ばない理由はまずないでしょう。

で、外交は基本的に「相互主義」ですから、
やられたら、やり返しに来ます。

そうすると、紛争地帯に軍隊を送り込んでいる国々は、
おしなべて「戦争中」になってしまいませんか?

僕は別にSEALDsの意見を代弁しようとしているのではなく、
そう考えると、フランスやベルギーで発生した一連の「テロ」の、
説明がつき易いと思うのですよ。

輸送手段の飛躍的な発達と兵器の著しい高性能化は、
「平和」と「戦争」の奇妙な共存状態を作り出しました。
パリやブリュッセルは、まさにその典型的な例のような気がします。

それから重み付け3位の「犯罪」。

ニュースネタになり易いのは、やはり規模の大きい「戦争」です。
ありふれた強盗や殺人は、特に頻発地だと、
尚更取り上げられることは稀になります。
しかし、テロに巻き込まれる可能性と、一般犯罪の犠牲者になる可能性は、
時と場所にもよりますが、どちらが高いと思います?

例えば、外務省の安全情報でニューヨークの状態を見ると、
レベル1の「十分注意して下さい」すら出ていません。
一見、すこぶる安全です。

しかし、ハーレムにあるアポロシアターへ一人で地下鉄に乗って行き、
最後までライブを楽しんで、また地下鉄で帰っておいで、と言われたら、
僕なら「すんません、勘弁して下さい・・・」と答えるでしょう。
「安全な」ニューヨークでも、です。

いや、僕は外務省の情報があてにならないと言っているのではありません。
反対に、必ず目を通すべきだと思っていますし、実際にそうしています。
ただ、留意すべきは、彼らの仕事の本質です。
危険情報を発出するということは、相手国政府の治安維持能力について、
マイナスの評価をしていることになります。
これは外交上、出来れば避けたいことではありませんか?

そう考えると、本日現在、
ニューヨーク同様、パリやブリュッセルに、
レベル1の危険情報ですら発令されていないのも頷ける気がします。

閑話休題。

そんなこんなでリスク評価の難しい昨今、
僕は渡航国の滞在地や移動ルートにおける、時と場所の選択により、
リスクが回避できるかどうかを考えて、判断する方法を取っています。

そうしないと行ける場所が殆どなくなってしまいますからね。

え?
住める場所(国)も、だろう?

その通り。

えーじ
posted by ととら at 14:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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