2016年09月07日

ソースは「付ける」だけにあらず

「こ、このソースをどうしたらいいんだ!?」

ある日のディナーでパンを追加注文されたお客さまに、
「売り切れてしまいました」と言ったら、
これは一大事! とばかりの反応が返って来ました。

あ〜・・・やっぱり。

そう、このお客さま日本人の方ですが、
ドイツに永らく住んでいらっしゃったのです。

ドイツに限らず、ヨーロッパの多くの国では、
料理のソースは「付けるもの」ではなく、「食べるもの」。
それも一般的には、パンに付けて頂くのですから無理もありません。

このソースに関する考え方は、
日本とヨーロッパ諸国で大きく異なります。
日本の飲食店、中でも横文字系レストランですら、
メニューの中にソースが別料金で載っているケースは稀でしょう。
しかし、ソースは調味料ではなく、
料理の重要な一部であるという位置付けのヨーロッパでは、
独立した地位をしっかり保っていることが珍しくありません。

ですから、それを残すなんて、
寿司を注文してシャリだけ食べるようなもの。
食べ終った皿はパンで「拭かれて」ピカピカです。

ところがレストランのソースも醤油と同様、
「味の濃い調味料」という位置付けの日本。
塩加減は調整しているにもかかわらず、
時々、ソースがたっぷり残ったお皿が戻って来ることがあります。

むわぁ〜・・・もったいない。
これが美味しいのに。

また「具」至上主義も日本の特徴。

多分、カレーやシチューを、
「調味料」としてのルーで作る文化が根付いているからでしょうか。

具こそが主役であり、ソースに相当するルーは、
哀しいかな、刺身を食べる時の小皿に残った醤油と同格の扱い。

折角ビーフシチューを注文されたのに、
具の数十倍以上の手間と、
同程度のコストがかかっているソースが残っていたりすると、
これまた、むわぁ〜・・・もったいない。

そういえば、
よくあるビーフシチューの評価点は「牛肉の柔らかさ」で、
ルーの味は2の次3の次ですよね?

業界人だからではありませんが、
僕らが西洋の料理を食べる時、最初に味をみるのは間違いなくソースから。
おもむろに具をばくっとは、まずやりません。

まぁ、残すのが「美味しくない」という意思表示であればそれまでですが。

ソースは「付ける」だけにあらず。
食べられるのですよ。

えーじ
posted by ととら at 14:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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