2016年10月15日

Club TOTORA

お蔭さまで、ととら亭は開業6年7カ月を超えました。

飲食店の平均寿命が3、4年と言われている昨今、
本当に喜ばしいことだと思っています。

が!

6年を超えた月日は、別の意味を持ってもいるのです。

それは機材の老朽化。

一般的に飲食店で使っている機材の償却期間は6年。
これを過ぎると固定資産税を納付しなくて済むようになりますが、
税務署さんの知恵は計り知れないもので、
払わなくて済むようになると、その機材は壊れ始めるのです。
償却期間の別名は耐用年数なのでしょう。
ととら亭でも色々な機材の調子が怪しくなって参りました。

そんなハラハラドキドキのある日。
ディナータイムで流れていたのはグラント・スチュアートのヤング・アット・ハート。

バッバラ〜♪ バラブブ〜♪♪

うん。
優男の甘いテナーサックスが暇な水曜日の夜には似合うぜ。

そう思いつつサーブしにホールに出ると、

バブララ〜♪ ララブブ〜♪♪
バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、
バ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、

・・・・?
なんだこの曲は? こんなアヴァンギャルドっぽいのあったっけ?
まるで後期のコルトレーンか、はたまたオーネット・コールマンじゃん?

いや、違う! プレーヤーが針飛びを起こしてるんだ!

僕はすぐにパントリーへ戻り、次のCDに切り替えました。
どうやらお客さまは気が付かなかったようです。

ところが翌日、CDプレーヤーのピックアップレンズを磨くのを忘れた上、
21時頃には同じグラント・スチュアートのヤング・アット・ハートが・・・

バブララ〜♪ ララブブ〜♪♪
バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、
バ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、

僕はキッチン側に居て気付きません。
しかしテーブルには、
ワインを飲みながら旅の料理を楽しんでいた開業年以来のご夫婦が・・・

「それでね、私がその時に・・・
 ねぇ、ちょっとあなた、私の話を聞いてるの?」
「あ、ああ、聞いてるよ。いま音楽が気になってね。
 今夜は変わった曲をかけてるじゃないか」

バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、
バ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、

「ふ〜ん、よく分からないけど、これ音楽?」
「ととら亭ではマスターが厳選したジャズが流れていたと思ったけどな」
「若者向けに変えたのかしら?」
「あ〜、分かった! あれだ、何て言ったっけ? で? で〜? DJ!」
「でぃーじぇー? 何それ?」
「ここのマスターは凝り性だろう?
 だからクラブみたいにCDをこう、しゅしゅっと回して、
 こんな音を出しているんだよ!」
「マスターが?」

僕は奥様がこちらを伺っているのが分かりました。

「どうだ? あの陰でターンテーブルをしゅしゅっとやってるだろ?」
「いいえ。お皿を洗ってるわ」
「お皿? そんなことはない!」

何だろう? 追加かな?

バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、
バ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、

僕はホールに出た途端、例の針飛びに気が付きました。

ヤバ! 忘れてた!

すぐに引き返して次のCDにチェンジ!
するとホールからお客さまの声が・・・

「いやぁ〜、さすがはマスターだ!
 何かとこだわりのととら亭だけど、ついにDJまで始めたとは!」
「違うわよね〜?」

は、早く買い替えないと・・・

DJえーじ
posted by ととら at 19:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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