2017年02月25日

第13回取材旅行 その9

セゲドのホテルをチェックアウトしたのは今朝の10時。
そこから曇天の下、15分ほど歩いて駅まで行った僕たちは、
インフォメーションボードの前で佇んでいました。

「ふ〜・・・またこれか・・・」
「どうしたの?」
「僕らが乗る10時45発のブダペスト行きインターシティだけ、
 ホームナンバーが表示されてないんだよ」

僕の脳裏には、かつてブカレストやクラクフの駅で、
散々な目に遭った記憶が蘇って来ました。
自分の予約した列車に乗る。
ただそれだけで大汗をかかねばならないのが僕らの旅・・・か。

「仕方ない、取り敢えずホームに行ってみよう」

駅舎から外へ出てみると、
5番ホームにだけ人が沢山います。
時間からしてあそこの可能性が一番高いでしょう。

こうした時に不思議なのは、
幾ら探しても周りに鉄道会社の職員が見当たらないことです。
しかしプラスの材料もあります。
以前に比べてハンガリーの英語の普及率は格段に上がっていました。
であれば僕と同じ乗客に訊くまでです。

「こんにちは、
 このホームの列車は10時45分発のブダペスト行きでしょうか?」
「ええ、そうですよ」
「どうもありがとう」

この質問を移動しながら3人の乗客にしてようやく一安心。

一瞬イヤな予感がしたものの、13時10分、
僕らは無事に今回の旅の最終目的地、ブダペスト西駅に到着したのでした。
最後のアクセスはセゲドから2時間20分。

ここまで来てしまえばこっちのもの。
ブダペスト西駅からは隣接する地下鉄に乗り換えて3駅先のFerenciek tere駅へ。
地上へ出たら繁華街のヴァーツィ通りに南で直交する、
ピルヴァックス通りに面したホテルはもうすぐそこです。

ブダペストでなぜこんな風にスイスイ歩けるのかと言うと、
12年前に来た時の土地勘がある程度残っていたからなのですよ。
そう言う意味ではあまり変わっていない気がします。

ホテルに荷物を置いた僕らが早足で目指したのは、
そこから南に800メートルほど下ったところにある中央市場。
実はここ、取材と言うより、リベンジの場なのでした。
あの時の僕は疲労が祟って前日の夜にホテルでダウンしており、
翌日も胃腸の調子が芳しくなく、
市場の2階にある軽食堂の実に美味そうな焼きソーセージが、
食べられなかったのです。

「よ〜し、帰って来たぜ! 下の市場は後回し、目指すは2階だ!」
「あ、あるある、ソーセージ売ってるよ!」
「一番美味そうな店にアタックするぞ!」
「ハンガリービールも忘れずにね!」

hu_sausage.jpg

これですよこれ! 美味そうでしょ?
下に敷いてあるのは蒸し煮したザワークラウト。
ディジョンマスタードをたっぷり付けて頂きます。

hu_atstool.jpg

12年間僕らの頭にあったハンガリーのソーセージとビール。
いやぁ〜、もう美味いのなんのって。
(ともこの表情が全てを語っていると思います)

しかし、これで終わりではありません。
もうひとつ、忘れてはならないミッションがあったのです。

それは料理の名前の同定。

ととら亭でかれこれ90種類以上の旅の料理を紹介していますが、
ひとつだけ、料理の現地名が分からないままだったものがあります。
それがこの市場で食べた、
キャラウェイが香るザワークラウトとポークのシチュー。
当時は英語が殆ど通じなかった上に、
マジャール語の響きがどうにも僕の耳に入り難くて、
お互い肩をすくめるばかり。
後日、見かけから画像検索して、
多分「Székely Cabbage(セーケイキャベツ)」
ではないかと考えていたのですが、あまり自信はありませんでした。

今回はマジャール(ハンガリー)語の「ミエズ?(これは何ですか?)」
を覚えて来たから大丈夫!
そこで居並ぶ料理を見回してみれば、

hu_foodspalette.jpg

「あった! これだよ!」
「どれどれ? お〜、間違いない!」

ところが料理を指差して喜んでいる僕らに気付いたお姉さんは、

Hi! Would you like to try Hungarian cooking?
Come on! It's really good!
(ハーイ、ハンガリー料理を試してみません? ほら〜おいしいわよ〜!)

という訳で、このまま英語の会話になったのでした。
(せっかく覚えて来たのに・・・)
しかし分かりましたよ、本当の名前が。

hu_selkelyglyas.jpg

ととら亭で召し上がったお客さまも多いと思いますが、
この料理は『Székely Gulyás(セーケイ グヤーシュ)』。
直訳すると『セーケイ地方のシチュー』と言い、
僕の推測もあながちNGではなかったのでした。
食べてみれば何とも懐かしい味がするじゃないですか。

思えばこうした10年越しのリベンジは、
2015年6月の中欧旅行の時もありました。
あの時はスロバキアでの取材がちょっと早めに終わったので、
日帰りでウィーンに行き、
以前行きそびれたデメルでショコラ―デントルテを食べたのです。

僕らは基本的に過ぎたことはあまり執着しない方ですが、
食べることとなれば話は別。

ん〜・・・Mission Complete!!!

さて、話はハンガリーから日本に変わり、
発売されましたね!

『世界まるごとギョーザの旅』

最初は3月上旬になるかな、というスケジュール間でしたが、
出版社さんからの話では、もう書店に並びつつあるそうです。
ウェブでも紀伊国屋さんやamasonさんでも売り始めていました。
あ、もちろんととら亭の隣の『はた書店さん』でも売っていますからね!

面白いですよ〜!
よろしくお願い致します!

えーじ
posted by ととら at 04:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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