2017年04月12日

賢い僕らの愚かな選択

飛行機が飛び立つ前に流れるセイフティービデオ。
その中で機内の気圧が下がると、
自動的に酸素マスクが落ちて来るシーンがあります。
続くアナウンスは、
「お子様をご同伴のお客さまは、まずご自分が酸素マスクを装着し、
 次にお子様に装着して下さい」というもの。

これは言わずもがな、
自分が気を失っては子供を助けることが出来ないので、
まず自分の安全を確保し、
次に子供の対応をするよう促しているのですね。

自分が第一。

このあまりにも当たり前の優先順位は、
ボランティアやセラピストなど、
他者のために何かをしようとする様々な職業にも、
あてはまることだと僕は考えています。

往々にして、
自分の心の中が怒りや悩みで火がぼうぼうなのに、
他人の心の火を消せるわけがありませんからね。
他人の為に何かをしたいなら、
まず自分をしっかりさせなくちゃ。
(と僕も暖簾を出す前にささやかながら自問自答しています)

ところが昨今、世界各地で叫ばれている保護主義。
グローバリズムのカウンターとして台頭してきたこの『我が国第一』主義は、
ちょっとニュアンスが異なる気がします。

それはさながら、
『わが国だけが第一』と言っているように聞こえはしませんか?

確かに自国の国益を守ることは大切です。
しかし、ここまでグローバリゼーションが進んだ段階で、
偏狭な民族主義の旗を振っても、国益は増えるどころか、
様々な分野でマイナスになるのではないでしょうか?

各国が他国を顧みず、
ただ自国の国益のみを追求すれば(局所的な最適化)、
素晴らしい世界が実現する(全体の最適化)。
のかなぁ?

この集合的欲望をエネルギー源とする、
市場の『見えざる手』に運命を委ねることで実現するのは、
いったいどんな世界なのか?

この星で最も賢いと自負する僕らは、
自らひねくり出した経済学でいう『合成の誤謬』の、
典型的な例になろうとしている気がしてなりません。

儲かればいい。
自分たちだけ。

政治やマクロ経済の門外漢である僕がはっきり言えることがあるとしたら、
そうして稼いだおカネで食べた料理は、
たとえ、ととら亭で出したものであっても、けして美味しくはない。
ということかな。

えーじ
posted by ととら at 14:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/179407830

この記事へのトラックバック