2017年04月27日

ほつれたユニフォーム

知らぬ存ぜぬは許されない。
これが旅人の掟。

とは身に染みて分かっているつもりですが、
飛行機でオーバーブッキングの際、
乗客はボーディングパスを持っていても、
航空会社の指示に従って飛行機を降りなければならない。
こんなルールがあるとは知りませんでした。

そう、先日世界を駆け巡ったユナイテッド航空さんの一件。
あれには僕もわが目を疑いましたよ。
最初は機内で暴れた乗客をセキュリティが担ぎ出したのか?
と思いましたが、状況を知ると「な・・・何で!?」

マッチョな制服組にしばかれるアジア系の乗客。
血だらけにされたその光景は、
彼がやったことと、どうにも結び付かなかったのですよ

あれがもし僕だったら。
どうしてもその便で帰国しなければならない理由があるにもかかわらず、
「降りて下さい」
と後ろにおっかないセキュリティを連れたCAさんに言われても、
ルールを知らなければ、まさかす巻きにされるとは思いませんから、
「お断りします!」
で、
「ふ〜ん・・・聞き分けのない坊やね。
 ジョニー、スティーブ、やっておしまいっ!」
「へい、姉御!」
そうして憐れな僕は、ストレッチャーに乗せられ空港の医務室へ直行。

これが合法なのか?
いや、犯罪と呼ばれないのか?

む〜・・・理解に苦しむことが世の中ままあります。

その後のユナイテッド航空さんの発表では、
オーバーブッキングは運用効率を上げるためには不可避であるとのこと。
確かに乗客のドタキャンで多くの空席を抱えて運航するのは、
経営上、看過できない死活問題でしょう。

しかし素人ながらに首を捻ったのは、
チェックインカウンターでボーディングパスを発行している段階で、
なぜオーバーブッキングが分からないのか? ということ。

そのおっかないルールが周知されておらず、
しかも荷物を既に預けて席に座った状態で「降りて下さい」と言われたら、
ある程度の保証と引き換えにしたって、
「ああ、いいですよ」と大人しく応じる乗客は少ないでしょう。

しかしながら、航空業界の収益構造に暗い僕には見えていない、
彼らの、のっぴきならない事情もあるに違いありません。

あの事件の後、アメリカン航空さんも別件でやり玉に挙がっていましたが、
僕が北米系の航空会社のお世話になった時に気付いたのは、
キャビンクルーが着ているユニフォームの草臥れ加減。
あれは可哀想だった。

裾はほつれ、そこかしこにシミがあり、
その状態が彼、彼女たちの疲れた表情にも表れているではないですか。
最初「このフライトのクルーたちは一体どうしたんだろう?」
と心配になりましたけど、
別会社のフライトでも殆ど同じような状態だったので、
キャビンクルーの雇用条件は経営状態を反映し、
かなり厳しいものと想像できます。

自由競争も行き過ぎると、
参加者全体の収益構造を揺るがす無理な経営が常態化し、
当然ながらそのつけが、声の小さい部署(もしくは取引先)から順番に回って来る。
これは航空業界に限らず、殆どの企業に当てはまることだと僕は考えています。

確かに、安い航空券は嬉しい。
でも、その後ろで泣いている人がいるなら、
僕はそのチケットで乗りたいとは思わないなぁ。

身銭を切るのは厳しいけれど、まっとうにやりましょうよ。
それが経営学用語で言う、
WIN−WINってやつなんじゃないでしょうか?

えーじ
posted by ととら at 17:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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