2018年08月18日

入院日記パート2 その4

「どう? 少しは良くなった?」

時刻は16時半。
ランチ営業の片付けを終えたともこが来てくれました。

「うん、取りあえず最悪の状態は抜けたな。
 ベッドのリクライニング機能を使えばこうして上半身は起こせるよ。
 トイレも自分でどうにかなる。
 でもまだ自力で立つのはポールを使っても難しいね」
「ブロック注射を打ってもらったの?」
「ん〜・・・注射はされたけど違うと思う。
 あれは脊椎じゃなくて筋肉の表面に打っていた。
 でもそれに加えて座薬と2種類の錠剤の痛み止めを飲んだから、
 朝に比べてだいぶ楽になったよ」
「良かったね〜!
 あ、メールに書いてあったものを持ってきたよ」

僕は彼女が自宅を出る前に、
持って来てほしい物のリストを送っていました。
お泊りセットの他にノートPCがあれば、
僕の場合、ほとんどの仕事が出来ます。
それから本!

「OK、ありがとね。
 これだけあればしばらく入院してもいろいろできる」
「ちょっと〜、休暇じゃないんだからね!」
「まぁまぁ。じゃ次だ。まずベッドの後ろの壁を見てくれる?
 電源コンセントはあるかな?」
「うん」
「そこから僕の手元までの距離は?」
「1メートル以上あるけど・・・2メートルはないかなぁ・・・」
「ライトのスイッチは?」
「あるよ。あ、調光機能付きだ」

ふ〜ん・・・とはいえ手が届かないから自分で操作はできないな。
21時の消灯以降は紙の印刷物が読めない・・・か。
読書は電子ブックに切り替えることにしよう。

「あと冷蔵庫はある?」
「ちょっと待って・・・あ、テレビの下に小さいのがあるよ。
 ん〜・・・この大きさじゃ入っても500ccのペットボトルくらいかな?」
「なるほど。じゃ、この病院に売店はある?」
「それがないの。飲み物の自動販売機だけ。でも隣がコンビニだよ」
「ハラショ〜! じゃお疲れのところすまないけど、
 入院手続きの書類を出しつつ、
 コンビニまでお遣いに行ってくれる? 必要なのはね・・・」

僕が買ってきてもらったのは水と朝の起動用コーヒー、
それから2メートルの電源コードが付いた電源タップ。
これにPCとスマホの充電器を繋げば、
急場しのぎのベースキャンプが完成です。

洗面台まで行けないから、
顔は濡らしてもらったフェイスタオルで拭き、
歯磨きは専用の小型のたらいを貸してもらおう。

19時。
夕食が終わり、ともこも自宅に帰りました。
昨夜はあまり寝られなかっただけではなく、
ひとりでランチ営業もやったのでだいぶ疲れていたでしょう。
彼女のおかげでこのピンチもなんとか切り抜けることができました。
もし動けなくなった時に電話が近くになく、
施錠した建物の中で一人きりだったら、
かなり深刻なことになっていたと思います。

僕は再び天井を見上げながら考えていました。

いろいろあったけど、どうやらレールに乗ったようだな。
あとは病院に任せて回復を待つしかない。
どのくらいで退院できるかな?
前回は1週間かかったけど今回はあれより軽そうだから、
もう少し短縮できるかもしれない。

ここで大きな欠伸をひとつ。

はぁ〜・・・なんとも長い一日だった。
昨夜のことがずっと前のように感じるよ。

こうして消灯を待つまでもなく、
僕は深い眠りに落ちたのでした。

to be continued...

えーじ
posted by ととら at 15:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/184203927

この記事へのトラックバック