2019年02月25日

第17回取材旅行 その14

さぁ、いよいよこの旅も佳境です。
今日はカイロの後半と、
アレキサンドリアを合わせてご覧頂きましょう。

eg_piramid01.jpg

そこでカイロのハイライトと言えばやはりここ、
ギザのピラミッド群ですよね。
写真や映像で数えきれないくらい見ていても、
実物が自分の視界に入った時のインパクトは想像を超えていました。
特に砂漠で見るのではなく移動中に市街地から姿が見えた時は、
思わず息を飲んでしまいましたね。
まったくをもって、とてつもない建造物です。

eg_piramid02.jpg

駐車場ではラクダ引きたちが熱い視線で待ち構えています。
僕たちを乗せたタクシードライバーも、
懇意のガイドに紹介してマージンを・・・
という流れでしたが、
僕らは自分のペースで気ままに歩きたかったので Sorry guys!
時刻は9時半。
予想していた通りの光が当たったピラミッドは、
異星人の遺跡のような雰囲気に包まれていました。
僕たちは他の観光客たちで混雑し始めたカフラー王のピラミッド前を迂回し、
ひと気の少ないメンカウラ―王のピラミッドの方向へ。
ここはピラミッド群の南側。
ふふ・・・
僕は右手側(東)から指す朝日で陰影のつくアングルを狙っていたのですよ。

eg_piramid03.jpg

先の写真では広大な砂漠の真ん中にピラミッドがあるように見えますが、
実は市街地のすぐ近くなんですよね。
砂漠の向こうにはカイロの高層ビル群が揺らめいています。
ちなみに僕らが歩いていた時はしばしば強い風が吹き、
細かい粒子状の砂が舞って、
僕のカメラは憐れなじゃりじゃり状態になってしまいました。
帰国したらしっかりメンテしてあげなくちゃ。

eg_train02.jpg

翌日は10時発の列車でアレキサンドリアへ。
今回の旅は18日間でトルコ4都市、
エジプト3都市を巡る忙しいものでした。
そうそう、この写真が2等車両の中で撮ったものです。
ご覧の通りの草臥れ具合と散らかりよう。

eg_train01.jpg

で、こっちが翌日乗った1等車両。
だいぶ違うでしょ?(でも料金はほとんど同じ)
写真には写りませんけど、
見た目以上に室内温度と『臭い』に大きな差があるんですよ。

eg_alexstation.jpg

さぁ、着きました、アレキサンドリア!
駅舎内は撮影禁止なので外観を撮ろうとすると、
「お? なんだ? 写真かい? じゃオレも!」
となるのはここでもお約束。
とにかく人懐っこいエジプシャンたち。
あ、右上奥に見えるのがアレキサンドリア駅です。

eg_alextaxi.jpg

黒と黄色に塗られていますが工事車両ではありません。
アレキサンドリアのタクシーです。
僕は色からしてトラタクシ―と呼んでいました。
今回、乗る機会がなかったのが残念。

eg_alexhotel03.jpg

駅から海沿いにあるホテルまで1キロメートルほど歩いた僕らは、
これまたお約束どおり、ラスト10メートルで周囲をキョロキョロ。
マップ上では『ゴール!』となっていますが、
それらしき建物はおろか看板もありません。
例によって安宿はどこかに隠れているのです。
住所からするとこの雑居ビルなんだけどな・・・
と思って入ってみると、
暗いエントランス左奥のエレベーターの脇に、
別のホテルのフロントが8階にあるとの張り紙が・・・
そんじゃそこで訊いてみよう。

eg_alexhotel01.jpg

そうしたらなんのことはない、ここが目指した宿でした。
なんでホテル名が違うんだろう?
もしかしたら同一ホテルを別名で、
複数の予約サイトにエントリーしているんじゃないかな?
ま、仮にそうでも実害はありませんから良しとして、
値段(1泊朝食付きダブルが約3,800円)のわりに部屋はゴージャスでした。
地上の喧騒も届かず、ん〜、なんかリゾートっぽいじゃん!
って感じ。

eg_alexviwe.jpg

ベランダに出れば地中海が広がってるし。
ところが、いいねぇ〜!っと喜んでいられたのも夜まで。
開放型エレベータの機械室の作動音で、ともこはほとんど眠れず。
なにかと音に悩まされるエジプトです。

eg_seafoodsoup.jpg

さて、お仕事開始です。ここまで来た目的のひとつがこれ。
アレキサンドリア名物のシーフードスープ。
新鮮な魚介類をミルクベースのスープで軽く煮たもの。
郷土料理ながらスパイス感はまったくなし。
コクがあってじわっとお腹に沁みました。
場所はだいぶ違いますけど、北欧諸国、
特にフィンランドで食べたフィスクズッペに近かったですね。

eg_shrimprice.jpg

そしてもうひとつがロズビ・ガンバリというエビ入りスパイシーピラフ。
トマトピューレとチャツネを合わせ、
カレーパウダーに近い香りを添えたご当地名物です。
酸味と甘み、それにエビの旨みのバランスが最高!
エジプト取材で食べた料理の中で、
僕は個人的にこれが一番のお気に入りでした。

eg_shrimp.jpg

そしてアレキサンドリアと言えば、
新鮮な魚介類をシンプルに食べなくては!
これはもう、なにをチョイスしても美味しいに決まってるんですよ。
話題性がないから、ととら亭でやるわけにはいきませんけど、
このガンバリ・マシュイー(エビのロースト)で、
実に幸せな気持ちになりました。
ああ、ここまで来て良かった!

eg_alexwine.jpg

エジプトと言えばアラブ人が多数派のため、
イスラム教徒の国という印象を持たれている方が多いと思いますが、
人口の10パーセントは、
キリスト教の古い宗派であるコプト正教会の信徒が占めています。
彼らは教義上、アルコールを禁じられていないため、
こうしてワインも作られているのですね。
僕たちはそのコプト正教会の信徒の店でこれを購入しました。
で、肝心のお味の方は・・・うん、普通に美味しかったです。
こういう料理にはワインよりビールの方が合うかな?

eg_alexcafe.jpg

アレキサンドリアの海沿いにはこんなカフェがたくさんあります。
こうした所で読書したり日記を書いたりしていると、
素の自分に戻った気がしてきます。
まさに旅人冥利に尽きますね。

eg_alexuwshop.jpg

え? これも旅人冥利のひとつなのかって?
いやいや、ともこの目を盗んで風俗店に行ったわけじゃありませんよ。
これ、街中でよく目にする女性の下着屋さんなのです。
黒いアバヤの内側は、こうしたウフフな姿になってるのかしらん?
ってなオヤジの妄想はさておき、
不思議なのは、外から見た限り店員さんがみな男性であること。
え? それじゃ恥ずかしくて買いに行けないだろうって?
ところが日本と違うのはそこだけじゃありません。
お客さんもまた男性なのですよ。
ってことは、奥さんの下着はご主人が選んでるのね。
こういうところを文化人類学的な視点で考察した学者さんは・・・
いないだろうな。

eg_alexhotel02.jpg

さて、翌朝驚いたのがこれ。
階下のフロントに降りて「朝食はどこで食べるのですか?」と訊いたら、
「部屋にお持ちします」だって。
少々英語の怪しいスタッフだったので、
分かってるのかしらん? と部屋に戻って待つこと20分。
ノックされたドアを開けてみれば、
なんと朝食はルームサービスじゃないですか!
僕らの旅の経験で初めてのことでした。
別にどうという内容の食事ではありませんけど、
茹で卵も熱々で美味しかったです。

eg_cairohotelb01.jpg

さて、カイロに戻ってエジプト最後の夜はちょっと奮発し、
ナイル河の中州にあるゲジーラ島南端のホテルに投宿しました。
(ひゅ〜! 今度は朝食付きダブルの部屋が一泊約11,000円だ!)
ここは客船を改造したホテルなんですよ。

eg_cairohotelb02.jpg

2015年にスロバキアのブラチスラバでも、
同じような船舶ホテルに泊まりましたが、
普通の宿では味わえない旅情を感じますね。
船室から悠々と流れるナイル河を見ていると、
喧騒の街カイロにいることを忘れてしまいそうです。
リッチなツアーでは、
こういう船に乗って最南部のアブシンベルまで行くのかぁ・・・
いいなぁ。

eg_restaurant01.jpg

ゲジーラ島のザマレク地区ではこんな老舗レストランに入りました。
地味なファサードなので見落としてしまいそうですが、
店内はいかにもアラビアンなテイストです。

eg_restaurant02.jpg

これは大使館街にある別のレストランの中ですけど、
こうした雰囲気で食べると、よりおいしく感じるような気もします。
飲食店は料理だけではなく、ムード作りが大切ですよね?
そうそう、実はととら亭のデザインは、
こうした旅の経験から生まれたものなんですよ。
(低予算だけど・・・)

eg_tameiya.jpg

さて、残すところ僅かとなりましたが最後まで料理の取材は続きます。
2012年夏のヨルダン料理特集で、
ヒヨコマメで作った中東風のコロッケ、
ファラフェルをご紹介したのを覚えていますか?
そのオリジナルと言われているのがこれ。
ソラマメで作ったスパイシーなターメイヤ。
マッシュしたソラマメにクミン、コリアンダー、
ガーリックを加えて混ぜ合わせ表面にゴマをまぶして揚げたもの。
アラビア半島のファラフェルよりスパイシーで食欲をそそります。

eg_roastdove.jpg

もうひとつのよく知られたエジプト料理が、
ハトに米等を詰めてローストしたハマム・マーシ。
先にご覧頂いたドルマの中身に近い味付きの米が、
小型の北京ダック風にパリっとローストされた、
ハトの中に詰まっています。
ハトはちょっと野趣あふれるレバーのような香りがしますね。

eg_meatball.jpg

これも定番的な伝統料理のダウッド・パシャ・
エジプト版ミートボールのトマト煮込みです。
意外にもスパイス感がほとんどなくシンプルな味わい。
パンでもライスでもよく合います。

eg_yakiimo.jpg

今回、ブログでご紹介したのは取材した料理のごく一部です。
さらに言えば、取材できたのもメジャーなものに限られているため、
いつかまたリベンジしなくては・・・と心底思いました。
そうした未チェック料理のひとつがストリートフード。
で、これなんだと思います?
なんと焼き芋なんですよ。それもサツマイモの。
食べ歩いている人の手元を見たら、
これが濃い黄色の身で実に美味しそうじゃないですか!
なんか安納芋みたいに見えましたね。
それにしても不思議なのは、
この食べ方がどこから伝わったか? です。
大体にしてサツマイモの原産地は南米ですしね。
またしても謎が謎を呼んでしまいました。

eg_copt.jpg

ゲジーラ島からカイロの中心ともいえるタハリール広場までは、
歩いて15分もかかりません。
その近くにあるサダト駅から地下鉄1号線で4駅南下すると、
オールドカイロの脇にあるマリ・ギルギス駅に着きます。
ここにはキリスト教系の教会や博物館が点在しているのですよ。
写真はエル・ムアッラカ教会のファサード。
コプト正教の教会なので、
一般的に知られる横棒より縦棒の方が長いラテン十字と違い、
横棒と縦棒が等長のギリシャ十字が最も高い位置にあります。
この辺はイスラム色の強いカイロの中でも異色の存在ですね。

eg_swarma.jpg

しかし残念ながらオールドカイロ周辺では、
そそられる飲食店が見つかりませんでした。
そんな時の強い味方がシャワルマ屋でしょう。
これはトルコのドネルケバブが伝わって広がったもの。
なぜ呼び名が違うかというと・・・
ま、アラブ人はオスマン帝国をよく思っていませんからね。
料理は気に入っていても相手の名前で呼ぶのは業腹だったんでしょう。
ちなみに左がラム、右がチキンです。
あ〜、いい匂いだなぁ!

eg_caironile.jpg

カイロの降水量は年平均たったの26.7mmしかないそうな。
ということは1年を通じてほとんど雨が降らないんですよね。
でも、降りました。それも僕らの旅の最終日に!
写真は雨に煙るナイル河です。
もしかしたら別れを惜しんでくれたのかしらん?
そうなるとやっぱりまた来なくちゃなぁ。

eg_boardingbridge.jpg

さぁ、カイロ発ターキッシュエアラインズTK695便は、
定刻通り21時25分に出発です。
そしてイスタンブールでトランジットしたら、
11時間40分後の未来を僕たちは日本で迎えるんですね。
今回の旅もいよいよ終わりか・・・

いや、こんな風に言った方が僕たちらしいかもしれないな。

ここから次の旅がはじまっているんだよ・・・ってね!

えーじ
posted by ととら at 01:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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