2019年03月01日

第17回取材旅行 その15 最終回

旅行と観光は密接に結びついていますが、
不思議なことに、僕たちにとって後々つよく印象に残っているのは、
いわゆる『見るべきものなど何もない』平凡な場所。

今回、訪れた街で言えば、とりわけトルコのブルサやアダナ、
エジプトならアレキサンドリアなど、
ガイドブックもあまりページを割かない街を巡った日々は、
世界遺産がいくつもあるイスタンブールやルクソール、カイロ以上に、
小さな発見と驚きに満ちたものとなりました。

確かに情報の少ない地域を単独で周るのは骨が折れます。
ちょっとした移動にしても、すんなり行くケースは稀でしょう。
しかし、真正面からコミットした旅は、
ガイドブックの情報をトレースすること以上に、
鮮烈な印象を残すものなのです。

駅の雑踏を行き交う人々。
洗濯物がはためく裏通り。
そしてローカル食堂で食べる一皿の料理。

未知の世界を前にして肌で感じる高揚感は、
オートバイで日本を旅していた頃とまったく変わりません。
そしてもうひとつ変わらないのは、
テクノロジーがいくら進歩しても、
旅の頼りになるのはガイドブックやスマートフォンではなく、
自分の経験と直感と足だということ。

僕たちはこのアナクロスタイルで、
今回もトルコとエジプトを旅していたのでした。

こうした身の丈目線から見る市井の光景は、
狭い世界観から抜け出すさまざまなヒントを教えてくれます。

古い歴史を持つ文化圏でも、
独自に成立した固有のものだと言い切れる対象はまずなく、
すべては自然環境と他の文化が関わった、
相互作用の結果なんですよね。

そこから僕たちが辿り着いたのは、
発祥地や起源という青い鳥の剥製を探すことではなく、
人間の営みのダイナミクスとは何か?
という問いかけのパラダイムシフトでした。

料理はある場所で無から生まれ、
そこから放射状に伝播したものとは限りません。

僕らはルクソールのローカル食堂で、
エジプトの国民食と言われるコシャリを頬張りながら、
材料の大半を占めるマカロニを見つめ、
その遥かな来歴に思いを馳せていたのです。

eg_finale.jpg

See you on the next trip!!

ともこ & えーじ
posted by ととら at 13:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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