2019年06月29日

第18回取材旅行 その9

昨夜は、
テレルジのツーリストキャンプで遊牧民が使うゲルに泊りました。
ザミンウードからモンゴルに入国して以来、
たびたび目にしていたのですが、
入ってみたのはこれが初めてです。

中が思ったより広くて驚きました。
テントそのものは登山ライダー時代にさんざん使っていましたから、
その感覚の延長で考えていたのですが、
可動式とはいえ、あれはもう『家』ですね。
中央よりであれば中で大人が立ち上がっても上に余裕がありますし。
居心地はとても良かったです。

さて、今日はお約束のビジュアルレポート。
今回も盛りだくさんでしたから、まず中国編は、
ハルビンから北京までと、
内モンゴル自治区のウランチャブからエレンホトまでを、
分割してお見せします。

それでは行ってみましょうか!

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成田空港の第3ターミナルは空港というより、
フェリー乗り場やバスターミナルのような雰囲気でした。
すべからくLow Cost なのですね。

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ハルビンまでのフライトタイムはたったの2時間50分ですから、
ひと眠りする間もなく、気が付けば飛行機は高度を下げ、
眼下に広大な農地が広がっていました。

cn_harbinstation.jpg

ハルビンは中国最北の都市とはいえ、
州都でもありますから規模が大きいですね。
駅ひとつとってもご覧の通りの大きさです。

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ハルビンにおける取材の中心はその名も中央大街(キタイスカヤ)。
もともとロシア人が作った街なので、古い建物が残っているこのエリアは、
どことなくヨーロッパの香りがします。

cn_chuoutaigai01.jpg

平日にもかかわらず、たくさんの人出で賑わっていました。
観光客の内訳はほとんどが中国人。
雰囲気が他の都市と比べてまったく違いますから、
国内旅行の名所なのでしょうね。
日本で例えるなら函館、横浜、神戸、長崎あたりかしらん?
一見して外国人とわかる観光客はまったくと言っていいほど、
見かけませんでした。
バックパッカーに至っては、北京に至るまで、
ハルビン、長春、瀋陽間でゼロ!

cn_streetpainters.jpg

中央大街にはさまざまな露天商が並んでします。
それぞれを冷かして歩くのはとても楽しいのですが、
ちょっと目を引いたのが『肖像画』屋さん。
たくさんの画家がずらっと並んでお客を取っています。
お〜、なかなかいい腕じゃないですか。
「ともこも描いてもらったら?」
「あたしはいい!」だって。
値段は格安なんですけどね。

cn_car.jpg

この辺りは日中戦争以降、関東軍が暴れまわったところなので、
70数年経ったとはいえ、対日感情はどうなのかしらん?
との心配は、少なくとも僕たちの旅に関してなら無用でした。
たとえばその一例がこれ。偶然目にしたものなのですけどね。
日本のような結婚式が一種のトレンドになっているのかもしれません。
それにしても横文字を漢字に変換する中国人のセンスって最高ですよね!
ドアに書かかれている文字にご注目を。
『熱線』ってなんのことだか分かります?
Hot Lineの当て字なのですよ。そしてその前に『幸福』ってあるでしょ?
だから Happy Hot Line! いいねぇ〜、こういうの!

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翌朝はさっそく市場に出かけてみました。
食材の多様性にはほんと驚かされます。
単純に種類が豊富なだけではなく、発酵、乾燥、燻製、塩漬けなど、
さまざまな保存調理技術が駆使されています。

cn_market02.jpg

こういうところは本来半日くらい時間をかけて、
じっくり調べたいのですけど、
いかんせん言葉が通じませんし、なにより相手は仕事中ですからね。
そうそう、市場周辺には必ず『美食城』ってのがあります。
さて、幸福熱線の要領で何の意味か考えてみて下さい。
答えは・・・『フードコート』!

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ハルビンでもう一カ所、取材したのは老舗の飲食店が残る、
『老道外中華バロック地区』と呼ばれる街。
なるほど、半世紀以上の時間をタイムスリップしたような路地が、
まだ残っていました。
そしてそこには100年以上の歴史を持つ飲食店もあります。
ここで食べた餃子は今回の取材における大きなヒントになりました。

cn_harbinnight03.jpg

ほら、ちょっと門をくぐった横丁には、こんな場所もあります。
なんかノスタルジックですね。

cn_nikten.jpg

ハルビンでは外国人が多いせいか、こんな料理もありました。
ブタの薄切り肉での天ぷらに甘酢をかけた『肉鍋包』なる一品。
なんでも中国人のコックさんが外国人にウケるだろうと考えた物とか。
しかしながら結果はローカルのお気に入りなったとさ。

cn_harbinnight01.jpg

僕らが泊まったホテルの近くには、
これまた1907年に建立された聖ソフィア大聖堂が残っています。
『お国柄』もう使われていませんけど保存状態は良かったです。

cn_chongchunstation.jpg

場所は変わって長春駅。ハルビン駅をさらに大きくした威容です。
社会主義の建物ってなんかこう威圧的なんですよね。

cn_hotel01.jpg

今回、中国における僕らの平均宿泊費は日本円にして2,500円前後。
そんなシケた話を前にしましたけど、
シケてるのは僕らの懐事情の方で、
この予算でも中国では十分しっかりしたホテルに泊まれます。
これは長春でお世話になったホテル。
レトロないい雰囲気でしょう?

cn_hotel02.jpg

これは瀋陽で泊まったタワービル内の23階にある部屋。
いかがです? ちゃんとしているでしょう?
どこも部屋はとても良かったです。
しかしフロントのスタッフは共通して、
『挨拶なし、スマイルなし、お礼なし』のなし3連発.
でも怒っているんわけじゃないんですよ。
ま、この辺もいずれ回をあたらめてお話しましょう。

cn_travelersstreet.jpg

長春以降の街は、造りががらっと中国らしく変わりました。
このごちゃごちゃ感が僕らは大好きです。
たとえば駅の近くにある安宿街。
よく見ると『招待所』って書いてあるでしょう?
これが日本円で1000円以下で泊まれる木賃宿です。

cn_adultshop.jpg

こうしたうさん臭い場所にはご覧のようなのもあるんですよ。
さぁ、ここでも当て字の練習です。
『保健品』ってなんだか分かります?
え? 薬局? ハズレ〜!
じゃ、ヒントね。中央に『夜色成人』って書いてあるでしょ?
そう、これは『大人のおもちゃ屋』なのです!
しかし驚いたのはその造り。
店が明るく、しかもガラス張りなので、
中で商品を物色している姿が外から丸見えなんですよ。
しかも、店員さんは年若い女性!
日本的感性なら、ここで買い物するのは罰ゲームになるかも?

cn_restaurantreserch.jpg

おっと、わき道にそれてばかりじゃいけません。
そろそろお仕事の話もしなくちゃ。
僕らの取材する店の探し方は、
ガイドブックやネットよりも旅人の野生の勘が頼り。
こんな風に横丁をぶらぶらしていると・・・

cn_restaurant01.jpg

お、なんか良さそうじゃないですか?
餃子を前面に謳ってもいるし。
中は小ぎれいでローカルがたくさんいます。

cn_tomokobeer.jpg

って、おいおい!
「おつかれさま〜」はまだ後でしょ!

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ほら、油断しているからこうなるのさ。
今回の取材で意表を突かれたのが中国の料理の量。
たとえばこれ、スペアリブとポテトの煮込みなんですけどね。
ともこの掌と比べて頂ければお分かりのように、
どう見てもパーティーサイズ!
でも、餃子ばかりを食べ続けるのはつらい。
せめて一皿くらい違う味のものが食べたい。

cn_ziaozu04.jpg

さて、中国におけるミッションの本題に入りましょう。
ハルビンから南下しつつ、長春、瀋陽、
北京の餃子を胃袋の限界まで食べ続けて比較したところ、
驚きはなんと一発目で来ました。
これ、ハルビンで食べた餃子(ジャオズ)のひとつなのですけどね、
皮が『もちもち』じゃなくて、『つるん』としているのです。
餃子というよりワンタンに近いと言ってもいいくらい。
これを焼いたら日本のギョーザに近いんじゃないかな?

cn_ziaozu03.jpg

なんて言っていたらありました。
これまで『中国では基本的に餃子は焼かない』が定説化していましたけど、
『煎餃(センジャオ)』と称し、
かなりの頻度でメニューにあるじゃないですか!
しかしここで早合点は禁物です。
ご覧の通り、日本のギョーザとあまりにも似ているということは、
逆輸入文化の可能性も考えられます。
この辺はもう少し慎重に掘り下げてみなければなんとも言えません。

cn_ziaozu05.jpg

これは長春で食べたもの。
大きさ、形はハルビン型ですが皮に明らかな変化が見られます。
そう、『つるん』ではなく『もちもち』になっているのですね。
それにしても困るのがこの量。
これもともこの掌と比べてみてください。

cn_ziaozu01.jpg

そして瀋陽タイプ。
形がやや小型化し、僕たちがかつて北京で食べたものと、
ほとんど同じになりました。
ん〜・・・ということは、日本のギョーザに最も近いのは、
ハルビン型ということになります。
しかしここでも即断は早計です。
なんといっても伝播したと考えられる時期から、
半世紀以上も経過しているのですから。
あ〜、タイムマシンが欲しい!
マジでデロリアンを買おうかしらん?

cn_ziaozuseosoning.jpg

ここまでの写真では皮の違いを述べてきましたけど、
共通点もあります。
何度も餃子を食べて分かった公約数は、
中身のベースが『豚ひき肉、ネギ、しょうが、ごま油、塩』であることです。
もちろん餃子にはさまざま具のバリエーションがありますが、
どこの店でもあるベーシックな中身は、上の5品なのですよ。
で、日本のギョーザに欠かせないニンニクはどこへ行ったのか?
その答えが上の写真です。
中身には基本的に入れません。好みの外付けなのです。
つまり食べ方の公約数は、
『酢、醤油、ラー油、ニンニクのみじん切り』だったのです。

cn_wantan.jpg

この文脈では長春で興味深い発見がありました。
ギョーザのバリエーションとして分化したといわれる、
ワンタンのミッシングリンクと思しきバージョンがあったのですよ。
どうです、このボリューム。
長春ではワンタンというと、
まるでハルビン型餃子をそのままスープで茹でたようなバージョンが、
一般的になっていました。
日本式のカテゴリーであれば、これは水ギョーザになるのかもしれませんが、
中国では茹でた餃子を『水餃(シュイジャオ)』と呼んでいます。
一説によるとスープ入り餃子は『湯餃(タンジャオ)』ということもあるそうですが、
今回の取材でそうした表記は一度も見かけませんでした。

cn_njghttrain.jpg

さて、北京から夜行列車で内モンゴル自治区のウランチャブへ移動です。
で、先日お話しましたようにロマンチックな夜行寝台列車の現実がこれ。
このグチャグチャ感、朝の光景ではないのです。
乗りたてでこの状態。寝具の交換も掃除もなしで Let's Go!!

それでもいいのです。
寝転がっていれば、明朝5時半前にウランチャブ着いているはずですから。

to be continued...

えーじ
posted by ととら at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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