2020年11月03日

改革主義者は嫌われる?

大阪都構想が否決されましたね。
僕は個人的にその是非を深く考えませんでしたが、
このプロセスで印象的だったのは、
元大阪府知事の橋下徹氏が言った、

「人間、現在の問題点にはけっこう寛容なんですよ。(略)
 変化に対する不安を避けるために、
 現状の問題点は甘受してしまうというのは人間の本質のところなので、
 責めても仕方がない」

という言葉。

これ、同じことを、
河野太郎行革担当相が押印廃止を提起したときにも思ったんですけど、
身に覚えのある方って、少なくないんじゃないかしらん?

かくいう僕もそのひとり。

いや、政治に限った話じゃないんですよ。
小は家族から大は学校や企業まで、
昨日まで続いていたことを変えようとした経験のある方は、
多かれ少なかれ、同じ壁に当たったんじゃないのかな?

僕は根っからのリベラル派なので、
(よく言うと革新的、悪く言えば飽きっぽい)
現状の問題を把握し、その解決方法を見つけたのなら、
それを実行しようとします。

だって同じコケ方を何度も繰り返すのはバカらしいでしょ?
(少なくとも僕はそう思うんですよ)

しかし、ここで壁にぶち当たらなかったことは、
あんまりありません。
その壁とはまさしく、橋下氏の言っていること。

それをはっきり悟ったのは会社員をやっていたときでした。

システム系で横断的なプロジェクトに参加していたときのこと、
各部署からの協力と支援を仰ぐために、
いろいろ説明して回ったのですが、どうも反応がよろしくない。

理詰めで考えていた僕は、最初その理由が分かりませんでした。
なぜなら悪い話をしているわけではなかったからです。
その説明論法もシンプルなもの。

1.ここに皆さんがお困りの問題があります。
2.それを解消するためにプロセスAをプロセスBに変更しましょう。
3.すると先の問題は解消されます。

もちろんプロセスの変更に伴うコストと工数増は、
可能な限り避けるように配慮していました。
変更時にテンポラリで業務工数が上がるケースでも、
最終的には現状より下がることを時系列に沿って説明したのです。

ところが!
皆さん、あんまりいい顔をしないんですよ。

なぜだ?

あれこれ説明方法を変えたり、内容を再検討しているうちに、
僕はなんとなく現場のムードが分かってきたのです。
それは・・・

みんなが嫌っているのはループした現状の問題ではなく、
変化そのものなのかもしれない・・・
そう、良くなるも悪くなるも関係ない。
慣れ親しんだ現状を変えることが何よりもイヤなんだ。

実はこれ、僕がいかなる組織からも距離を置くようになった、
大きな理由のひとつなんですよ。
目の前の問題を解決するために何かを変える必要があるとき、
最大の壁になるのは技術や予算の問題ではなく、
変化そのものを嫌うサイレントマジョリティの存在だったとは。

さらにこれは現場だけに限りません。

どんどん新しいことをやってくれ!
と言われてのこのこ行っても、
出した提案はことごとく「無理だ」「できない」と拒否され、
「じゃ、対案をどうぞ」と返せば沈黙する会議室。

そのうち僕は、この一見、アウトプットがない会議が、
一種の儀式であることに気付きました。
そう「われわれは意見を言う場を与え、そしてそれを聞きました」
という大人のエクスキューズ。
そもそも何かしらの変化を受け入れるつもりは、
お偉いさんたちにも最初からなかったんですよ。
行動から読み取れる本音は「今まで通りやってくれ」でしたから。

ま、僕が急ぎ過ぎた。
と言ってしまえば、それまでなんですけどね。

さて、大阪都構想はともかく、押印の習慣ってなくなるのかな?
河野さんに言われるまでもなく、
僕はずっと前から認め印ってなんの意味があるんだろ?
と素朴に思っていましたから。

えーじ
posted by ととら at 12:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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