2021年01月16日

ミスターハッタリ & イエスマン

「これから面接なんですよ」

こんなご時世だからか、
年齢、性別を問わず、こうしたお話をしばしば聞きます。

面接・・・かぁ・・・

ヤドカリ人生の僕らもここ10数年は受けていませんが、
その前は珍しいことではありませんでした。
長い旅に出るたびに仕事を辞めてしまいましたからね。
ダブル失業中の時など、

「ともこ、明日はどこの面接だっけ?」
「えっと、求人雑誌の会社。えーじは?」
「給料が良さそうだからIT系に潜り込みたいんだけど、
 めぼしいのがないんで取り敢えず運送屋かな?」

こんな会話を交わしていたこともありました。

一般的にはこうしたときナーバスになるものでしょうけど、
(銀行残高も危機的状況でしたし・・・)
僕らは失業慣れしていたせいか、案外淡々とこなしていました。

たぶん、転職でシリアスになっている人より、
目標がシンプルだったからかもしれません。
なんといっても、

とりあえずカネになればいい!

でしたから。

どのみちまた旅に出るとなれば辞めちゃうだろうし、
出世とか定年退職なんて言葉も僕らの辞書にはなかったし。
(親は泣きますね)

となると、
取り組む仕事もやったことがない方がおもしろい。
旅と同じように、いろんな世界(業界)を見てみたい。

で、どんな風に面接を受けていたかというとですね、
僕はミスターハッタリかイエスマンに変身していたのですよ。

まず出合い頭に相手の虚を突いて、
その場のイニシアチブを取りに行きます。
たとえば、

ノックをしてドアを開き、物静かに、

「失礼します」

そして目線を面接官全員に素早く合わせながらニカっと笑顔を浮かべ、
対等な立場であるかのような自信に満ちた口調で、

「こんにちは! よろしくお願いいたします!」

ここで相手が呆気にとられた顔になっていたら、こっちのものです。
その後はもうシンプルに、

「××××はご存じですか?」と訊かれれば、
「はい」
「では〇〇〇〇はできますか?」と訊かれれば、
「もちろんです」

え? 本当にそうだったのかって?
知ってるわけないじゃないですか。
だって初めての業界だもの。

ですからIT業界に入り込んだ時も、
PCはDOS−VとMACしかいじったことがないにもかかわらず、
WindowsNTで構成されたドメインのヘルプデスクに応募しちゃったのです。
当然、ドメコンのプライマリとかDHCPとか言われても、
ぜぇ〜んぜんわからない。

そこで現場では知ったかぶりをキメながら、
ド根性で勉強して現実とのギャップを埋め始めたのです。
(Y部長、すみません。ご迷惑をおかけしました!)

え? バレたらだどうするんだ?

大丈夫、最悪、クビになっても、またハローワークに行けばいいだけのこと。
それに1週間いただけだって、
次の面接のときに「実務経験があります!」って、
さらにハッタリをかますネタになるじゃないですか?

さいわいそこではボロが出ず、数年務めた味をしめて、
次はサーバー管理者、そのまた次はネットワーク管理者というぐあいに、
「できます」「知ってます」式でキャリアアップしていったのです。

ま、白状しますと、
僕が逆に面接する立場になったとき、
そういう『手口』を知っていましたから、
単純に「知ってますか?」「できますか?」式ではなく、
より具体的な、例えばサーバ管理であれば、
「WindowsOSサーバでブルースクリーンになり、
 STOPコードが表示された場合はどうしますか?」
とか、
「担当ネットワーク内でネットワークワームが検知された場合、
 あなたはどうしますか?」
のような実戦でしか学べないような質問をして、
僕のような不埒な輩をふるいにかけていたのです。

しかし、結果的に採用不採用の判断は、
僕のいじわる質問の正解率ではなく、
応募者の方の人柄を見てのことがほとんどでした。

なぜならIT稼業といえどもスキルさえあればいいというわけではなく、
人間と人間で結果を出してゆく仕事でしたから。

もしかしたら僕が通った面接でも、
ハッタリを見破っていた面接官の方がいて、
「ふん、おもしろいやつだな」
という理由で採用してくれたのかもしれません。

うん、たぶんそうでしょう。

面接は気合です。
元気よく行ってみよう!

えーじ
posted by ととら at 15:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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