2021年04月04日

もう一度、一年生から

学ぶことの第一歩は、
『自分はできない』『自分は知らない』という自覚から。

入学式や入社式で時おり耳にするこの言葉、
確かに、『自分はできる』『自分は知っている』という認識では、
学ぶ以前に学ぶ動機が生まれません。

ルーキーたちはこの訓示を胸に新しい日々を歩み始めますが、
実のところ、これが当てはまるのは、
僕ら中年・実年世代なのではないかしらん?

と、申しますのも、
僕が今さら言うまでもなく、
『できる、知ってる、分かってる』の自意識3拍子が揃っているのは、
若手よりむしろ僕らの世代ですよね、ご同輩?

これはあらためて聞く立場で耳を傾けると、
ドキンとするような気がします。

そんなことを考えていたある日のディナーで。

ご来店されたのは60歳代の男性のお客さま。
以前、趣味でトロンボーンを吹いていると聞いたことがあったので、
「最近はどんな曲をプレイをしているのですか?」と声をかけたところ、
「いやぁ〜、イチから出直しですよ」とな?

訊けば、なんでもプロの先生について、
呼吸法や音の出し方など、初心者レベルからやり直しているとのこと。
社会人バンドだけではなく、
ライブハウスでプレイするスキルがありながら、
なぜまた初心者コースから?

「ちょっと縁があって教えていただくことになったのですが、
 自分がこれほど吹けていなかったとは思いませんでした。
 まずは姿勢や呼吸法からやり直しです」

そんな彼の話を、僕は「これだ!」という思いで聞いていました。

歳を取って自明となった『できる、知ってる、分かってる』を見直すこと。
このリセットした出発点が、
おっさんになった自分の視野と可能性を広げてくれる。

そう『できない、知らない、分からない』というのは、
けして恥ずかしいことじゃない。

現にトロンボーンを学び直している彼の口調は、
新しい世界に触れた驚きと喜びに似た響きに満ちていたじゃないですか。

もう一度、一年生から始めることに、時間切れはありません。

そのために必要なのはただひとつ。
『自分はできない』『自分は知らない』という自覚。
それを上から目線で誰かに向かって言うのではなく、
自分の耳で聞くこと。

ん〜・・・
僕もあれこれ手を出して、荒っぽくやってきましたからね。
謙虚に見直してみると、どうも怪しいことがいろいろありそうです。

それじゃ、何から始めようかな?
まずは英語の勉強から始めようかしらん?

えーじ
posted by ととら at 21:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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