ジェンダーは文化的なものなので、
同じ国の中でも変化して行きます。
僕の身近な経験に照らしても、
たとえば、男女どちらがデートをリードするかとか、
恋愛の告白はどちらがするかなど、
世代間の違いに気付いたことが少なくありません。
なかでもととら亭を始めて気付いたのは、
それが食生活にまで及んでいるということ。
最も大きな変化は食事の量ではないでしょうか?
僕が30歳になるまでの頃に比べると、
男性の食事量はかなり減ったと思います。
ととら亭ではお客さまの年齢、性別、体格に応じて、
料理の量を変えることがあるのですが、
あるとき、20歳代の男性ふたりがランチにいらっしゃったので、
ライスを大盛にして出したら、
ふたりとも残していってしまいました。
しかもこれはレアなケースではなく、
40歳代以下の世代では、顕著な傾向になっているのですよ。
そして逆もまた然り。
先日のランチタイムで。
20歳前後の女性がひとりでカウンターに座りました。
ん? 最近ときどき見かけるひとだな。
彼女は料理が出ると、スマホは脇に置き、
食べることに集中します。ながら食べはしません。
へぇ、最近の若い子にしちゃ珍しいじゃないか。
いつも物静かな様子なので、僕はあまり声をかけませんでした。
そんな彼女が箸をおき、不意に・・・
「あ、あの・・・」
・・・・?
どうしたのかと顔を向けると、
はにかみつつ、意を決したように、
「ご飯のおかわりって、できるのですか?」
体の大きい男の子がご飯を残し、
スレンダーな女の子がおかわりする。
こんなところにもジェンダーの変化がみられるんですね。
「さっきと同じくらいでいいですか?」
「はい!」
おいしそうにご飯を食べる彼女を横目で見つつ、
僕は身近な時代の流れを感じていました。
えーじ
2021年05月13日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/188667495
この記事へのトラックバック
http://blog.sakura.ne.jp/tb/188667495
この記事へのトラックバック