ブログの読者の方ならご推察のとおり、
僕は何かとマニアックな男ですが、
似たもの夫婦と申しますか、
ともこもまたマニアックな人でして。
いや、こと仕事に関していえば僕以上かもしれません。
そのこだわりたるもの、
「そこまでやらなくてもいいんじゃない?」な意見は馬耳東風。
とことんやらなきゃ気が済まない。
たとえばこれ。

いま提供しているエジプト料理のダウッドバシャを作っているところ。
手元を拡大してみますと、

きれいに並べて松の実とドライレーズンを、
それぞれ均等に入れているんですよ。
こういうの、エジプト人のコックさんがやると思います?
おそらく、だぁ〜っと全部ボールに入れて、
こねたらおしまい! ・・・だと思うんだけどな。
「インシャラー(神の御心のままに)」な文化ですからねぇ・・・
しかし、ともこに訊けば、
「そんなことしたら松の実やドライレーズンが、
入ってるのと入ってないのが出来ちゃうじゃん」
ふぅ〜む・・・そりゃま、そうなんだけど・・・
こういうきっちりした職人気質なところが全体的にありまして、
味の再現を目的としても、
その調理工程の裏側は、現地とだいぶ違ったものになっています。
こうしたともこのこだわりが、
ひとりだけでキッチンをやることや、
大量生産とは無縁のととら亭の根底にあるのですよ。
僕もまた人に仕事を任せるのが苦手なたちなので、
彼女のことは言えませんけどね。
えーじ