
引越しの準備を始めて5日目。
ととら亭の中は段ボールだらけになりました。
今回は建設遅延が影響して複雑な引越しオペレーションとなっており、
1.野方のととら亭の荷物を倉庫とアパートに搬入
2.倉庫から柴又のととら亭に荷物を搬入
3.アパートから柴又のととら亭へ引越し
4.横浜の実家から柴又のととら亭へ荷物を搬入
ざっとこんな調子なのですよ。
というわけでお店のみならず、
今や狭いアパートも段ボールだらけに。
思えば僕らの人生はこういう状況が多いですね。
ここ20年の間に都内だけでも、
文京区→足立区→練馬区→中野区と引っ越しており、
さらに311では当時住んでいた練馬区のマンションの部屋が、
シェイカーで振られたような状態になったため、
段ボールの谷間で寝起きするのは慣れっ子になっています。
このカオス度をなるべく下げるため、
欠かせないのが梱包の段取りとそのテクニック。
手当たり次第に詰め込み始めると、
いきなり電灯がつかなくなったり、
食事をするにも手づかみになってしまったりします。
また食器や本などの重いものを大きな箱にたっぷり入れると、
ラグビー選手やプロレスラー級の、
引越し屋さんを呼ばなくてはならなくなりますし、
最悪、箱の底が抜けて大惨事となるケースも。
それから運び先の部屋と中身を書いておくことも忘れると大変。
先日の寒い夜、
コートを羽織りつつもサンダル履きでご来店された女性に聞けば、
引越ししたばかりで靴が見つからなくなってしまったとのこと。
ともあれ、事前に不要なものは廃棄していても、
ととら亭程度の店ですら、結構ものがありますね。
用意しておいた段ボールでは足りず、
ドラッグストアから往復すること4回。
こういうのは商店街だと便利です。
さて、今日で概ねお店のパッキングはだいたい終わるかな?
明日からは連鎖カオス化したアパートの片づけです。
ん〜・・・先は長い。
えーじ
ととら亭の木の看板が無くなっていて
ああ、本当に無くなっちゃったんだと寂しさこの上なし。
野方の優しい灯がひとつ消えてしまって本当に悲しいです。
先週はととら亭ロスで本当にひどく落ち込んでいました。
今は少しずつ、本当に少しずつ立ち直りつつあります。
一歩そとに出ればすぐ誰かと挨拶をかわす。
そんな街からの旅立ちは、
例えるなら、仲のいいクラスから転校するような感じでしょうか。
確かに手作りの看板を下ろしたときは、
それを作っていた光景を思い出し、
なんとも言えない気持ちになりました。
しかし、今、物がなくなりつつある店内でこれを書いていて、
気付いたことがあります。
ととら亭とは、建物のことではなく、
僕らと、Toshikoさんたちが集う場のことなのではないか?
そうした意味でなら、
今は取材旅行中の閉店期間のようなものであり、
ととら亭が消えてなくなってしまったわけではありません。
僕たちは旅から戻るように、再び帰ってきますよ。
新しく、また、何も変わらずにね。