2021年12月29日

2021年を振り返って

この1年を振り返って思い浮かぶのは、
忍耐と原点回帰の感覚でしょうか。

前者は言わずもがな、去年に引き続き、
今年も旅に出られませんでしたからね。
陸に上がった河童も2年続くと、
自分が河童であることを忘れてしまいそうです。

しかし、忘れてしまえば、それほどストレスにはなりません。

それより日々フラストレーションを溜めた原因は、
まともな仕事が出来なかったことかな?
時短営業に狭小店舗でのソーシャルディスタンス、
しまいにゃ、お酒を出しちゃダメだったでしょう?
ああなるともう、旅の食堂としての体をなさないんですよ。
これにはホント、参りました。

さいわい移転公表から閉店までの2カ月間は規制が緩和され、
本来のスタイルで駆け抜けられましたけどね。
あのままだったら何とも虚しいフィナーレになってしまったと思います。

そうそう、その移転を公表してから、
「ととら亭をやめちゃう」「ととら亭がなくなっちゃう」
というお言葉を沢山いただきました。

その度に「いやいやそうじゃないんですよ」と説明を始めたわけは、
ひとえに感覚のギャップに求められると思います。

確かに野方のととら亭はなくなってしまいます。
(というか実際もうありません)
僕らも閉店とかフィナーレなんて言葉を使いました。
でも、感覚的には純粋に原点回帰なんですよ。

とりわけ店舗を引き渡すために片づけていた時など、
みるみるものがなくなり、開業当初の状態に戻るととら亭を見ていたら、
2010年の始まりの日々が鮮やかに蘇ってきました。

そしてそれは客観的なイメージにとどまらず、
僕らの感覚の中心にまで及んできたのです。

既存の生活でのルーチンから未知の世界へ一歩踏み出すことは、
まさしく新しい旅のはじまりと同じ。
ですから僕らのなかには、
『終わり』という感覚がまったくありませんでした。

原点回帰。

それは河童が本来の自分に戻る場所でもあるのですね。

えーじ
posted by ととら at 11:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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