新型コロナウイルスと共存する。
その先行きがようやく見えてきたと思ったら、
人間同士の共存が危ぶまれるようになってしまうとは・・・
何とも皮肉な話ですね。
僕らも来春には、
ユーラシア大陸を横断する長い旅に出られるかな?
と考えていたのですが、
どうやらコースの変更を検討しなければならないようです。
ロシアは、ヨーロッパは、いや、僕らの世界は、
どこへ行こうとしているのでしょうね?
1991年、ソビエトの自壊と共に冷戦が終わり、
世界は次のフェーズへと入って行きました。
しかし、それは能天気なハリウッド映画のシナリオとは、
まったく違ったものです。
ひとつの秩序の死は、別の秩序の誕生ではなく、
手に負えないカオスを生み出しただけだった・・・
いまのウクライナのみならず、
イラクやアフガニスタン、レバノンの状況は、
西欧流の秩序の汎用的限界を示しているとしか僕には思えません。
そしてその深まる混迷の中で、
かつての民主主義と共産主義の間にあった対立軸は、
先般のロシア非難決議の分布にも現れているとおり、
複数政党制国家とヘゲモニー政党制国家にシフトしてきました。
今すぐこの暴力を止めなければならないのは、
疑問の余地のないことです。
しかし、力をもって力を制するアプローチは、
新たな問題を生み出すだけでしょう。
当事者が受け入れられる妥協点を探すには、
闇雲に自分の意見を主張し続けるより、
まず相手の立場と考えを理解するのがセオリーです。
たとえばアラブの目線で十字軍やアラビアのロレンスを見るように、
ロシアの目線でワルシャワ条約機構なきあとも残るNATOは、
どのような存在に映っているのか?
そして独立後の数年で、
バルト三国はなぜ、飛び込むようにしてNATOに加盟したのか?
EUに加盟してもなお、
なぜフィンランドは今までNATOに加盟していないのか?
(さすがに今回の事態で手を上げましたが)
安易なナショナリズムに足元をすくわれる前に、
僕らもそれを考えてみるべきかもしれません。
えーじ
2022年03月12日
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