来年の話をすると鬼が笑うそうですが、
再来年の場合はどうするんだろ?
と、要らぬ心配はさておき、
僕らは具体的な取材計画を立て始めています。
まずは食文化への好奇心を主軸に、
国際情勢や感染症情報などを鑑みながら、
おおむね2〜3年先まで候補地の洗い出し。
そして具体的な渡航地とルートを決めた後は、
必要な情報の掘り下げです。
気ままなバックパッカーのようでいて、
結構まじめに仕事をしているんですよ。
と申しますのもイスラエルやコソボを始め、
アゼルバイジャンとアルメニアなど、
敵対関係にある国々を周るときには、
(戦闘中は近寄りませんよ)
「敵の友は自分の敵」の原則がありますから、
要らぬトラブルに巻き込まれないよう、
いろいろ細かい配慮が求められます。
また、宗教や風習も同様で、
日本の常識が現地の非常識になることも珍しくないので、
これまた事前の心構えが欠かせません。
そして何より、
料理を単独で理解することはできないのですよ。
コンテクストとなる歴史や宗教、自然環境などを絡めないと、
「はぁ〜、おいしかった!」で終わってしまうのです。
これでは旅の食堂の仕事ができません。
そんなわけで、
僕らの旅は出国前のかなり早い時期から始まっています。
とりわけ長期の旅ともなると、
読み込む資料や事前調査も、それなりの量になりますからね。
さて、前編でお話しましたインドネシア、マレーシアや、
オーストラリアなどの取材計画。
皆さま既にお気付きのとおり、
エリアが東南アジアとオセアニアに集中しています。
そのココロは?
ユーラシア大陸を横断するEGTを再来年に控えているから!
この範囲に入らず、
しかし事前に得ておきたい情報を仕入れるエリアを、
前年にプロットしたわけです。
このように現段階での僕らの作業は、
世界地図上で行うパズルのようなものなのかもしれません。
知りたいこと、それを調べる地域、訪れるべき時期、
そしてその組み合わせ。
これらをさまざまな角度で検討しながら、
プランAとそのルートを決めて行くのです。
ま、ふたを開けてみたら、結局プランB、
いやプランCになっていた!
なんてのがお約束のオチなんですけどね。
えーじ
2022年09月26日
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