本とネットの読み物の違いって何でしょうね?
言い換えると図書館とネットカフェの違いとは?
僕は「これだ!」と断言できないのですが、
感覚的には明らかな違いを感じている。
端的に言ってしまいますと、
図書館や書店の書架を前にしたときのワクワク感が、
スクリーン上のブックリストを前にしたときには感じられないのですよ。
どうしてだろ?
両方とも同じ文字と画像の情報なのにね。
そういう意味では、
読んでいる時の感じも違うんですよ。
紙の本のページを繰っているのと、
タブレットやスマホの画面をスクロールしているときでは、
同じ読書をするにしても別物のような気がします。
電気仕掛けは、どうも意識が散漫になるというか、
なんか集中力に差が出ているような。
読破した満足感も少ないし。
ま、Kindleペーパーホワイトならともかくhtmlのテキストだと、
いろいろ「便利な」仕掛けやら広告やらが賑やかで、
さながら駅で立ち読みしているようなものですからね。
そうか、それとディスプレイには匂いがないんだ。
ほら、図書館や古本屋に入った時に感じる、
あのインクの香りというか、かび臭ささというか・・・
たとえばこれ。

この前ゲットした晶文社の「季刊同時代演劇」創刊号と第二号。
最初の発行日は1970年2月10日です。
開封して目次を開いたときの微かな匂いに惹かれて、
思わず鼻を近付けてしまいました。
なんか、半世紀にわたって封印されていた空気が、
ふっと解き放たれたような・・・
僕はけして古書フェチではありませんが、
こうしたレアものを手にすると、
読む前にあれこれ弄り回してしまいます。
夜が長くなりました。
たまには電気ガジェットのスイッチを切って、
紙の本と向き合うのも乙なものです。
えーじ