「柴又らしくないお店ですけど、どうしてここを選んだのですか?」
入りにくい店、
分かりにくい店、
気になる店、
これに続いてよく言われるのが、らしくない店。
実のところ、これについては地名だけを入れ替えて、
「野方らしくないお店ですけど、どうしてここを選んだのですか?」
というご質問を12年に渡って頂いておりました。
そこで反対に僕らが首を傾げていたのは、
ではどこなら、ととら亭は「らしいお店」になるのか?
ん〜・・・たぶん、どこへ行っても、
「らしいお店」とは言われないんじゃないかな?
これには思い当たる節がありまして、
僕らは個人的に、
どんな組織や集団に属していても浮いた存在でありました。
いや、別に目立ちたかったわけではありません。
本人は至ってフツーにしているつもりでも、
なんだか周りから浮いてしまうのですよ。
実際、なぜだ? と自問したことも何度かありました。
何かと不便ですからね。
残念ながらこの問題、
いまだに「これだ!」という答えを見つけておりませんが、
思うに、価値観や考え方が、いわゆる社会的スタンダードとは、
だいぶズレているからのような気がしています。
これは僕だけではなく、ともこも同類で、
皆さま薄々お気付きのように、そのはみ出し方は、
とても公言できないレベルだったりします。
(中国や北朝鮮であれば再教育キャンプ行きでしょうな)
いや、繰り返しになりますが、
僕らはあくまでマジョリティに対するアンチではありません。
そうした意味ではマイノリティでもない。
だから社会活動家や革命家にはなれない。
誤解を恐れずたとえるなら、
皆さんが参加していて当然と思うゲームのプレイヤーではない。
そういうと当たらずとも遠からずなのかしらん?
そんな二人が自分たちの理念を形にしたのが、
旅の食堂ととら亭という場とスタイルなんですよ。
というわけで、ととら亭が実に僕ららしいお店であるからこそ、
どこの街に行こうとも、「らしくないお店」にならざるをえない。
組織に属していたころは、こいつは困ったな、と悩みもしましたが、
今ではこれでいいと納得しています。
やっぱり、素の自分自身でいるときがいちばん自然で楽ですからね。
えーじ
P.S.
ととら亭に第3のメンバー、つまり従業員がいないのも、
これが最大の理由になんですよ。
僕らと一緒にやるのは難しいでしょうからね。
2022年11月28日
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確かにととら亭は、どこにあっても不思議ではないような、逆に言えばどこに行っても異色に感じられる空間だと思います。私個人的に感じるのは、ととら亭は「何でこんなところに!?」と思うようなところにポツンと経っているどこでもドア、ってところです。野方にあっても柴又にあっても、ととら亭の扉をくぐると別世界へ旅立ったような気持ちになります。
特に柴又のお店はファサードがあるから余計にそんな気持ちにさせてくれますね、まだにどこでもドア!
またととら亭へ旅にしに行きたいです♪
そして以前知り合いにととら亭を紹介したところ、早速行って「美味しかった!」と喜んでいました。ととら亭への旅を楽しむ仲間ができて、私も嬉しい限りです。
これから年末年始と忙しい日々がますます忙しくなるかと思いますが、お体に気をつけてお過ごしくださいませ★
いつも応援ありがとうございます!
一般的に僕らの個人的な日常というのは、
限られた時間と空間に限定されています。
でも、それはけして世界全体とイコールではありません。
ととら亭はこのふたつを繋ぐ小さな接点になれればいいな、
そんな思いを込めて立ち上げたものでした。
学校も職場も住む場所も、世界にただ一つしかないわけではない。
その世界もたったひとつの価値観で動いているわけではない。
そして、自分が持っている可能性は、自分が思っているほど小さくない。
一皿を食べる経験が、百の情報以上のことを教えてくれる。
でしょ?