昨今、そこかしこで見られる「お客さまの声」の収集。
買い物をしたときだけではなく、役所に出向いた時ですら、
「ご意見をお聞かせください」との表示が目に留まりますよね?
僕はそれに気付くたび、周囲を見回して思うのです。
ここで働いている人たちは、どう感じているのかな?
と。
つまり飲食店でいえば、
スタッフは自分たちの店で提供している料理を、
おいしいと思っているのか?
病院でいえば、
職員たちは自分が病気になったとき、
自分が勤める病院で診てもらいたいと思っているのか?
役所でいえば、担当者が一市民として窓口を訪れたとき、
この内容なら満足だ、と納得しているのか?
そして何より「お客さまの声」を聞こうとしている人たち自身が、
やりがいを持って働いているのか?
この答えがイエスであったら、
次に聞くべきなのが「お客さまの声」なんじゃないのかな?
そうでなければ、
こんなのカネを払ってよく食べに来るなぁ・・・
自分がここの診察台に乗るなんて冗談じゃない・・・
受付てるこっちでさえ面倒な手続きなんだから、
市民に分かるわけはないだろう・・・
と思いつつお客さまを迎えることになってしまいますし、
そんなメンタルで仕事にやりがいを感じろといっても、
無理な相談でしょ?
いや、僕が突然こんなことを言いだしたのも、
ここ最近、クリティカルな事案で、
申し入れをしなければならなくなったことが何度かあり、
その度に最後に言ったのが、
「あなたが僕の立場だったら、どう思います?」
だったからなのですよ。
そして相手の反応で共通していたのは、
この質問には沈黙を持って応えるしかなかったこと。
もし、自分たちの仕事を改善したいと本気で思っているなら、
「お客さまの声」なんてまどろっこしいことをやるより、
自分がまず「お客さま」になる方が、
手っ取り早いんじゃないかな?
そう思いません?
えーじ
2022年12月07日
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