2023年02月03日

第19回取材旅行 その3

今のバリ島は雨季。
といっても日本の梅雨のようではなく、
基本は曇天で、ときおり日差しが差したり雨が降ったり、という感じ。
気温も22度から29度の範囲なので、東京の夏とはかなり違います。
3階の部屋にいると風が入ってくるのでエアコンを使わなくても、
気持ちいいですね。

さて、旅の楽しみといえばアクティビティや食事などいろいろありますが、
僕の場合、ローカルや他の旅行者との会話は欠かせません。
何かとチャンスがあれば、「どちらからですか?」とか、
「景気はどう?」という具合に話しかけてみるのですよ。
そこで得られる情報は、
メディアやネットの匿名情報よりずっと信頼できますからね。

たとえばこの3日間でもローカルと話していて、
興味深い話がだいぶ聞けました。
タクシードライバーやホテルのスタッフに訊けば、
観光客はまだあまり帰って来ていないとのことです。
日本人はどうですか、と続ければ、
同じように「あんまりねぇ・・・」と元気のないご返事。
確かに街をぶらついていても、
日本人はおろか、アジア系そのものが少ないですね。

そのせいか、ツーリストインフォメーションは閉鎖されており、
ケチャやジェゴグのライブもほとんど行われていないので、
公演スケジュールは手に入りませんでした。

意外だったのは、1年くらい前までコロナ禍であるにも関わらず、
ロシア人が大勢いたという話。
しかしウクライナ戦争が勃発し、移動が難しくなったせいか、
今はまったくいなくなってしまったそうな。
なるほどスラブ系の言葉が耳に入ったのは今のところ1回だけで、
それも、もしかしたらロシア人ではなく、
ブルガリアなどの南スラブ系かもしれません。

コロナの感染拡大防止はまったく行われてないです。
マスクをしている人はローカルにごく少数いるだけで、
それも理由は排気ガス対策でしょうし。
(とにかく交通渋滞がひどいので)
それからお店の入り口に消毒用アルコールはなし。
全体的にもう過ぎた話のようです。

そこで気になるローカルの医療ですが、
それは日本と同じく治療費、ワクチン接種費ともに国費で賄われており、
感染した場合の不安はないとドライバーのお兄さんは言っていました。
(小学生のお子さん2名と奥さんの4人暮らし)

物価の上昇は日本と同じで、
とりわけ輸入品の小麦は2倍以上の値上がりだそうです。
石油も同様で「ドライバーにはキツイっすよ」と渋い顔でした。

とまぁ、不景気な話が続きましたが、
市井の人々の表情は以前と変わらず朗らかです。
バリ島は家族や村単位でのセイフティネットがきめ細かいせいか、
それとも価値観の置き所が僕らと違うからか、
笑顔で「景気悪いけど、まぁ何とかやってますよ」という感じ。

こういうのも多くを望み、結果として多くを失う先進国の人々には、
魅力的に見えるのかもしれませんね。

to be continued...

えーじ
posted by ととら at 21:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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