「飲食店をやろうと思ってるんですけど・・・」
ととら亭を起業して間もなく、
こんなご相談やご質問を頂くようになりました。
たぶん、外見から、
僕らが「成功」しているように思えたのでしょうか。
しかしながら、
成功者としてのアドバイスなど僕にできるわけがありません。
そもそも僕は成功と失敗という、
二元論的な考え方をしていませんからね。
そこで代わりにお話しているのは、
いかにしておカネを儲けるかのノウハウではなく、
どうやって生き残るか、です。
どうしたわけか書店に行っても、
いかにして独立するか、
いかにして事業を拡大するか、の本は溢れていても、
お店のサバイバルに関する書籍は見当たりません。
日本の飲食店の平均寿命は3〜4年という厳しい現実を考えると、
事業の拡大以前に、
生き残りがいかに難しいかがご想像頂けるかと思います。
では生き残るために最も大切なものは何か?
それはモチベーションです。
換言すると「××××がしたい!」という、
前向きの気持ちとなりましょうか。
これは飲食店に限らず、雑貨店でも書店でも変わりません。
飲食店で独立したい! 雑貨屋で独立したい!
という強いプラスの精神力が長きに渡って求められるのですよ。
なぜか?
独立して事業を続けるということは、
雇われの身では想像もできない困難の連続です。
(少なくともととら亭は僕らの予想を超えていました)
これを乗り切るために必要なのは、おカネや知識以上に、
これが好きだ! これを続けて行くんだ!
という強いモチベーションに他なりません。
ですからたとえば、今の仕事がイヤだ、とか、
副業でちょっとやってみよう、みたいな動機だと、
まず生き残れないのですよ。
独立には資金が必要ですが、
資金を調達するにも前向きな気持ちは欠かせません。
今どき銀行に行って「800万円貸してください」
「はい、どうぞ!」とはなりませんからね。
このハードルを超えるだけでも、
ここまでしなくちゃならないのか!な目に、
たっぷり遭遇するでしょう。
しかし、逆もまたしかり。
おカネがなくても、ノウハウが分からなくても、
強いモチベーションがあれば、
それらの課題をひとつずつクリアして行けるはずです。
誰もが最初はゼロからスタートするんですよ。
独立したいですか?
ではまず、
ご自身の心を見つめてみて下さい。
そこに強いプラスのモチベーションがあるなら、
あなたは前に進めるはずです。
to be continued...
えーじ
2023年05月23日
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/190363190
この記事へのトラックバック
http://blog.sakura.ne.jp/tb/190363190
この記事へのトラックバック
会社員になった学生時代の友人と会うと必ずフリーランスはうらやましいという話が一度は出てきます。「好きなことをできてうらやましい」「自由な仕事のスケジュールができてうらやましい」「楽そう」と。
確かに好きなことを仕事にできてラッキーだったと自分で思うこともありますが、「楽しくて」も「楽」であったことはありません(漢字は同じなのに笑)
好きでい続けるモチベーション、情熱がいかに大事かをいつも思いますし、それを維持することがいかに大変なことかもこの仕事をしなければ学ぶこともなかったかもしれません。
そういった貴重な学びは会社員では得られなかっただろうと思います。
今回のえーじさんからのお言葉もまたズシリと心に響きました。また直接お話をお伺いするためにも、お店にまた行きますね!
>「楽しくて」も「楽」であったことはありません(漢字は同じなのに笑)
確かに!
同じ漢字でも中身が異なるフリーランス(個人事業主)。
このネタいいですね〜。
言い換えると、
好きじゃなきゃできないのがフリーランスなのかもしれません。
その「好き」というパッションがそのままモチベーションなんですよ。
とにかく、先の言葉の矛盾ではありませんが、
楽したいのであれば、絶対に選ぶべきではないのが個人事業主ですからね。
従業員と経営者、両方の立場を経験できたことを、
僕はとても感謝しています。
なぜなら会社員時代の日々から多くを学ぶことができましたし、
また、雇われていた時には想像も出来なかった経営者の立場からも、
教えられることが沢山あったからです。
たとえば労使問題なども、
今の僕の視点はかつての自分のものと比べて、だいぶ違ってきたようです。
そうしたことも、楽じゃないけど楽しめる、
ととら亭の仕事の土台になっているのかもしれません。