2024年11月28日

第24回取材旅行 その42

Dober dan! (ドーベルダン! (こんにちは!))

ドブロブニク、スプリトに続き、
僕らはクロアチアへ3度目の入国となりました。
滞在しているのは首都のザグレブ。
先日までいたスロベニアのリュブリャナからは、
国際バスで2時間ほどの距離です。
両国はEUに加盟し、シェンゲン協定圏内なのでイミグレはなし。
国境には高速道路のトールゲートに似たチェックポイントがありましたが、
バスは徐行しただけでスルー。

border_hr.jpg
過去の遺物化した国境のゲート(クロアチア側)

到着時刻がちょうど昼どきだったので、
ホテルにチェックインしてすぐに取材開始。
ここで直面したのが料理の量の問題です。
ヨーロッパを巡る旅では常について回る悩みなのですが、
それでもクロアチアは群を抜いていました。
のっけからこれですよ。

pasticada_hr.jpg
Pašticada パシュティツァーダ
プラムなどのドライフルーツを入れたビーフシチュー
ダメ押しの別盛ニョッキ付き!

duck_hr.jpg
スタッフお勧めのフライドダック
カトラリーの大きさで量がお分かりいただけるかと・・・
しかもたっぷりパスタ付き!

いや、欲張ったわけではありません。
ただメインを2品オーダーしただけ。
しかし、その一品が、ととら亭の量と比較するなら、
2倍を超えているじゃないですか!
ということは、ほぼメイン5品と同じ量に・・・
どおりでウェブのレビューに目を通してみたら、
イギリスやフランスなど白人のお客さんからも、
「量がハンパじゃない!」と書き込まれていたわけです。

その日は肉物で昼からお腹パンパンにしてしまったので、
やむなくディナーの取材は中止に。
そしてリベンジを仕掛けた翌日のディナーでは、

cobanac_hr.jpg
Slavonski čobanac スラボンスキー・チョバナッツ
スラヴォニア地方のいろいろな肉を入れた羊飼いスープ

一般的に、スープと言えば「軽い食事」をイメージするでしょ?
ところが、クロアチアでそんな甘い話は通用しません。
ご覧のとおり、大鍋で運ばれてきた「一人前」をシェアしたら、
ひとり2杯分に! つまりここの1人前は日本の4人前!
(お肉がゴロゴロ入っているし!)
取材がときにフードファイト化するのも、
おわかり頂けるのではないかと思います。
ほんと、仕事としての取材は年齢を別にしても楽ではないのですよ。
(これ以外にもう一品トライしましたので・・・)

さて、明日は再び移動です。
目指すはセルビアのベオグラード。
ここでちょっと思い出して頂きたいのが、「その38」でお話した、
「敵の友は敵」の問題です。
僕らは先立ってコソボに入国していますが、
セルビアは未だにコソボを国家承認していないのですよ。
つまり、彼らにとってコソボ政府は反対勢力。
その逆賊のルールに則って「入国」した僕らはある意味、
「敵の加担者」と見なされる可能性があるのです。

こうした問題はこれまでも、
コーカサスを巡ったときのアゼルバイジャン、アルメニア間、
キューバを訪れたときのアメリカとの関係など、
世界的には珍しいことではなく、
イスラエルの入国スタンプがあると、
サウジアラビアやイランで入国拒否に遭う話も、
旅人の間では随分まえからよく知られていました。

2017年にマケドニア(当時)からセルビアに入国したときは、
「お〜、日本人か、珍しいな!」と、まぁ友好的なムードでしたが、
あのときはコソボのスタンプがありませんでしたからね。
今度はいったいどうなることやら。
(目立つところにババンと押されているからなぁ・・・)

アルメニアでは出国時にアゼルバイジャンのビザに気付かれ、
それまでフレンドリーだったインスペクターが、
イヤぁ〜なムードになったのを思い出します。
僕はどちらにも悪感情を持っていないのですけどね。

それでは明日の今ごろ、無事ベオグラードに着いていることを祈りつつ、
筆(?)を置きたいと思います。

to be continued...

えーじ

dubrovnik_hr.jpg
最初のクロアチア入国地、ドブロブニクで
posted by ととら at 00:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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