2025年01月26日

それぞれの正解

「次はベトナムに行くんですよ」
「この前、トルコへ行ってきました」

ととら亭は旅の食堂。
となれば、自ずと旅人たちが集まってきます。

「9月にニュージーランドへ行こうと思って」
「もしかしたら仕事でモルドバへ行けるかも」

その彼、彼女たちから聞く、それぞれのストーリーは、
いつも新鮮で、期待に満ちたものばかり。

そして、そのスタイルもさまざまです。
パックツアーに参加される方、
現地の家族を尋ねるという方、
それから僕らのような個人旅行も。

そんな中で、ときおり、
「外国は怖いから・・・」
「英語が話せないから・・・」
とパックツアーに参加することを、
ちょっと後ろめたくおっしゃる方もいます。
そして、続く、
「個人旅行なんて、スゴイですね」というお褒めの言葉。

でもね、旅のスタイルに、
良し悪しも、優劣もないんですよ。
それぞれの人に、それぞれの人生があるように、
それぞれの旅がある。

言い換えれば、旅のスタイルに唯一の正解なんてありません。
あなたの選んだ旅が、あなたの正解なのです。

それは行き先にも当てはまり、
僕らにしても外国の料理を紹介するという手前、
話題は海外に偏りがちですが、
外国専門というわけではありません。
そう、海外旅行だけが旅ではない。

「このまえ行った天草はとっても良かったの」

こう楽しそうに話していた方がいらっしゃいました。
それを受けて、

「いやぁ、長崎はいいですよね!
 僕もライダー時代に何度か行きました。
 特に天草パールラインで見た夕焼けは格別だったなぁ」

さらにそれは遠出に限らず、
住み慣れた街の、歩いたことがない道を散歩することだって、
ひとつの旅になり得るでしょう。
たとえば仕事の帰りにひと駅前で降り、
スマホを見るのではなく、気の向くままに歩いて自宅を目指すとか。
そこにはきっと、何年住んでも気付かなかった、
小さな発見があるはずです。

そして究極的には、
病院のベッドに寝ながら空を見上げ、心の旅ができること。
それは僕にとって、ひとつの理想に他なりません。

そう、それぞれの旅が、それぞれの正解なんですよ。

えーじ
posted by ととら at 15:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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